JR原宿駅・木造駅舎の解体が決定。新駅舎は来年3月21日から。
JR東日本は、東京都内最古の木造駅舎である山手線原宿駅を2020年に解体し、建て替えを実施すると発表した。新駅舎は2020年3月21日に供用開始予定。新駅舎と新ホームについて紹介しよう。
原宿駅の木造駅舎はどうなる?
現在の原宿駅は、1924年(大正13年)に竣工した東京都内最古の木造駅舎。トレードマークとも言える中央の八角塔や英国風のハーフティンバー洋式(※)がレトロな印象の建物で、原宿のシンボルとして長年親しまれてきた。
しかし、防火地域である駅周辺の建物に求められる耐火性能を満たしておらず、2020年に開催される4年に1度の国際的スポーツ大会の開催後に解体されることが決定。2020年3月21日(土)から現在建設中の新駅舎と新ホームの供用を開始する。
JR東日本によると、防火地域の基準に適した材料を用い、現駅舎のデザインを再現した建物を同じ場所に建て直す予定だという。
※ハーフティンバー洋式:柱、梁、筋違などの骨組みを隠さずに露出。骨組みの間を漆喰や煉瓦、石などを充填して壁にする西洋木造洋式。
原宿駅の新駅舎にはカフェ、コンビニも
原宿駅の新駅舎は、線路およびホーム上に2層の建物を新設。駅業務施設、コンビニエンスストア(1F)、カフェ(2F)、コンコース、トイレを設置する。現駅舎と比較するとコンコースは約3倍、トイレは約2倍となる。
改札は現在より2通路増設されて8通路になり、出入り口は表参道方面と明治神宮方面の2方向に設置される。そのほか、24人乗りエレベーターを新ホームと各出入口に3基増設するなど、乗降客が出入りする動線が増えることでの混雑緩和が期待される。
原宿駅の新ホームは臨時ホームの場所に設置
原宿駅の新ホームは、これまで年末年始のみ使用していた臨時ホームを改良して新設。新設されるホームは山手線外回り専用ホームとなり、内外共通だった既存ホームが山手線内回り専用ホームとなる。また、新ホームには地下通路が設けられ、竹下口改札も利用可能になるという。
原宿駅の年末年始の臨時改札について
新駅舎に明治神宮方面出入口を整備することから、明治神宮参拝客による混雑緩和のため、年末年始に設けられる臨時改札は今年度で最後となる。本年度は、工事中のホームに仮設通路を設置して降車専用として利用するという。臨時改札の利用期間は以下の通り。
【臨時改札の利用期間】
2019年12月31日(火)23:00~2020年1月1日(水)17:00
2020年1月2日(木)~1月5日(日) 10:00~17:00
JR東日本は、年末年始には明治神宮への参拝客による原宿駅の混雑が予想されることから、代々木駅を使用したルートの利用を呼びかけている。