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公開日:2026.01.21

山陰道がさらに延伸! 島根の「三隅・益田道路」は2025年度中に開通。「福光・浅利道路」も約半分が完成【いま気になる道路計画】

三隅・益田道路の工事状況。

鳥取県鳥取市と山口県下関市を結ぶ「山陰自動車道」の整備が進められている。そのうち島根県内の未開通区間では「三隅・益田道路」「福光・浅利道路」で開通時期が近づいてきている。同整備の概要やメリット、そして現在の工事進捗について紹介しよう。

三隅・益田道路の工事状況。

文=藤井宏治

画像=国交省

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山陰道「三隅・益田道路」が2025年度開通!

山陰道の島根県区間の整備状況。

山陰道の島根県区間の整備状況。

「山陰自動車道」は、鳥取県鳥取市の鳥取自動車道「鳥取IC」から山口県下関市の中国自動車道「小月IC」に至る、全長約380kmの高規格幹線道路だ。多くの部分が日本海沿いに位置する国道9号と並行するように走っている。

瀬戸内海側を走る「山陽自動車道」、中央を走る「中国自動車道」とともに、中国地方を東西に横断する主要ルートで、それぞれは南北軸となる鳥取自動車道や米子自動車道などと接続している。

山陰道の全体としては約6割が開通済みで、島根県内の区間では太田市温泉津町の「石見福光IC」から江津市松川町の「浅利IC(仮称)」までの約6.5kmと、浜田市の「石見三隅IC」以西の約31.5kmが未開通になっている。

なかでも「石見三隅IC~遠田IC」を結ぶ「三隅・益田道路」約15.2kmは2025年度に開通予定。「石見福光IC~浅利IC(仮称)」を結ぶ「福光・浅利道路」は事業進捗率58%となっており、開通が現実的な段階に入っている。

山陰道島根区間のメリット

国道9号の急カーブおよび急勾配区間では交通事故が発生している。

国道9号の急カーブおよび急勾配区間では交通事故が発生している。

山陰道の整備が進む最大の意義は、中国地方の日本海側の東西移動を「安定して、速く、安全に」確保できる点にある。

現道の国道9号は沿岸部特有の急カーブや集落を通過する区間が多く、渋滞や交通事故、災害時の通行止めといったリスクを常に抱えている。山陰道がつながることで、平常時の移動時間短縮だけでなく、災害時にも対応できるダブルネットワークが形成され、地域の安全性を底上げする効果も期待されている。

「三隅・益田道路」に焦点を当てると、渋滞解消による地域の移動と物流の円滑化が効果のひとつとされている。当該区間の国道9号では、混雑時の旅行速度が20km/h未満となる区間があるが、開通によってこの混雑が解消されると見込まれる。

また、浜田市から「萩・石見空港」や特急停車駅である「益田駅」へのアクセス性の向上やバス路線の利便性も高まる。あわせて、益田市から重要港湾である浜田港までの輸送が円滑になり、物流効率の向上も期待される。

もちろん、アクセス性の向上による観光面でのメリットも大きく、年間約53万人が訪れる「石見海浜公園」などの主要観光地への周遊性アップや交流人口の拡大につながる。

さらに三次救急医療機関である浜田医療センターへのアクセスも容易になるという医療面のメリットもある。

三隅・益田道路、遠田ICから松江方向の様子。

三隅・益田道路、遠田ICから松江方向の様子。

「福光・浅利道路」の整備でも同様のメリットが期待される。

なお、福光・浅利道路の前後の区間は開通済み、もしくは一般道の活用が決定している。つまり、当該区間のみぽっかりと途切れている状態にある。この区間と「三隅・益田道路」が開通すれば島根県内の山陰道は「安来IC~遠田IC」までが一本につながることになり、開通が心待ちにされている。

三隅・益田道路は2025年度開通予定。福光・浅利道路の進捗率は58%

島根県内における山陰道の事業状況。

島根県内における山陰道の事業状況。

気になる進捗をそれぞれ見てみよう。

前述の通り、三隅・益田道路は2025年度に開通予定と発表されている。2025年11月時点では、浜田市三隅町区間での道路舗装工事と益田市土田町内の道路改良工事が完成。開通日時など、詳細は発表されていないが、予定通りの開通に向けて進んでいるとみていいだろう。

福光・浅利道路の開通予定はまだ発表されていないが、2025年4月1日時点で用地取得率は99%、事業進捗率は58%と発表されている。これは、道路建設に必要な土地はほとんど確保しており、工事は半分くらい終わったということだ。

現在は、無人バックホー(油圧ショベルカーの一種)を遠隔操作して、先進的かつ安心・安全な工事が順次進められているという。ただし、国土交通省中国地方整備局は2025年11月時点で事業費が計画当初から200億円増の490億円となる見通しを発表。材料費や人件費の高騰、施工方法の再検討により大きな増額になったとしている。今後は、事業費を圧縮する方法の検討も必要なことから、開通にはまだ時間がかかりそうだ。

このように島根県内の山陰道では、「三隅・益田道路」「福光・浅利道路」において整備が進められており、開通が現実的な段階に入っている。まずは「三隅・益田道路」の詳細な開通日時のアナウンスを待ちながら、引き続き進捗に注目していきたい。

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