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道路・交通最終更新日:2023.01.07 公開日:2023.01.07

2022年の交通事故死者数は6年連続減少。都道府県別では大阪府の死者数が最多に。

警察庁は2023年1月4日に、2022年の交通事故死者数を発表した。2022年はコロナ禍における、まん延防止等重点措置が3月に解除され、外出者が増えた年であったが、交通事故による死者数は2,610人で、前年比では26人が減少、6年連続で最少となった。都道府県別では大阪府が最も多い死者数となった。

文=くるくら編集部
出典=警察庁

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交通事故死者数は最少を更新!

出典=警察庁「令和4年中の交通事故死者数について」

 警察庁が発表した2022年の交通事故死者数は2,610人となっている。これは、1948年から統計が始まって以来、6年連続で過去最少を更新したことになる。前年の2021年と比較すると、減少人数はわずかに26人(前年比-1%)となっている。

月別では春夏で変化があった

 2022年は3月下旬にまん延防止等重点措置が解除された影響か、5月の交通事故死者数が例年と比べて増加した。また、8月にも増加しているが、これは、2021年の8月では緊急事態宣言が出されていたため、この時期に外出できなかった反動も要因のひとつにあるだろう。9月以降は例年と同様の傾向に戻っている。

交通事故死者数は、大阪府が初の最多に

2022年での各都道府県の交通事故死者数。赤丸はそれぞれワースト5を記したもの。表は警察庁「令和4年中の交通事故死者数について」より作成

2022年での各都道府県の交通事故死者数。赤丸はそれぞれ結果が悪かった都道府県を順に5つ記したもの。表は警察庁「令和4年中の交通事故死者数について」より作成

 次に、全国での交通事故死者数が少なかった・多かった都道府県をそれぞれ確認してみよう。

◆2022年の交通事故死者数が少なかった5県都道府県
1.鳥取→14人(-5)
2.島根→16人(+6)
3.石川→22人(-4)
4.徳島→23人(-9)
4.佐賀→23人(±0)
※( )は2021年比

 最も死者数が少なかったのは、前年より5人減少した鳥取県の14人となった。2番目の島根県は2021年には10人と最も死者数が少なかったが、10件の死亡事故が起こり、死者数が増加した。

◆2022年の交通事故死者数が多かった5都道府県
1.大阪→141人(+1)
2.愛知→137人(+20)
3.東京→132人(-1)
4.千葉→124人(+3)
5.兵庫→120人(+6)
※( )は2021年比

 2021年の最多は神奈川県の142人だったが、2022年に最も多くの死者数が多かったのは、大阪府の141人となった。2番目に多かった愛知県は死者数の増減が激しく、2020年は154人、2021年は117人と減少したが、2022年は20人も増えて137人となった。

人口10万人当たりでみると、東京が最も少ない結果に

 人口が多い都道府県はどうしても交通事故死者数が多い傾向になってしまうため、警察庁は人口10万人当たりの死者数も発表している。

◆2022年の人口10万人当たりの死者数が少なかった5県都道府県
1.東京→0.94人
2.神奈川→1.22人
3.埼玉→1.42人
4.福岡→1.46人
5.大阪→1.60人

 交通事故死者数が多い東京都や大阪府、神奈川県も、各都道府県の人口10万人当たりの死者数で考えると、逆に少ない結果となる。福岡県は大都市にも関わらず、死者数も75人で前年比で26人も減少している。

◆2022年の人口10万人当たりの死者数が多かった5都道府県
1.岡山→3.94人
2.岐阜→3.82人
3.高知→3.80人
4.香川→3.72人
5.福井→3.55人

 人口10万人当たりの死者数が多かった都道府県は、岡山県、岐阜県、高知県、香川県、福井県の順という結果になった。岡山県、香川県、高知県は2020年と2021年を振り返っても死者数が多かった。

あと3年で610人以上減らすには

 冒頭で述べたように、2022年も交通事故死者数の減少数を更新できたことは素晴らしいことだ。ただし、政府は2025年までに死者数を2,000人以下にするという目標を掲げている。そして、そのためには単純計算で毎年200人以上のペースで減少させる必要がある。2022年は26人の減少だったことを考慮すると、より大きな施策が必要となりそうだ。

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