2020年10月23日 21:20 掲載

交通安全・防災 信号機のない横断歩道で止まらない車は8割。違反点数や反則金は?

今年も、信号機のない横断歩道における歩行者優先についての実態調査結果を、JAFが発表した。横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場合の一時停止率は、全国平均21.3%。前年から4.2ポイント改善したものの、依然として約8割が一時停止しないことが明らかになった。

くるくら編集部 大槻 祐士

信号機のない横断歩道における一時停止率は21.3%

JAF|横断歩道|一時停止|2020年|横断歩道の標識|

©和久 澤田 - stock.adobe.com

 (一社)日本自動車連盟(JAF)では、信号機のない横断歩道での事故削減を目指した取り組みとして、信号機のない横断歩道における歩行者優先についての実態調査を全国で実施している。

 各都道府県2か所(全国94か所)の信号機が設置されていない横断歩道を調査場所とし、1か所につき50回の歩行者横断について調査。全国で合計9434台の車両が調査対象となった(※)。

信号機のない横断歩道|一時停止率|実態調査|2020年|全国の一時停止率

信号機のない横断歩道におけるクルマの一時停止率(2020年)。 出典:JAFの資料を元に編集部で作成

 歩行者が横断歩道を渡ろうとしているとき、一時停止をした車は全国平均で21.3%(2014台)。前年の調査結果に比べると4.2ポイント改善した。都道府県別に見ると、一時停止率が最も高かったのは長野県で72.4%。これは2016年の調査開始以来、全国で最も高い結果となった。

JAF|横断歩道|一時停止|2020年|横断歩道の標識|一時停止率の推移

信号機のない横断歩道における一時停止率の推移(2016~2020年)。 出典:JAF

 これまでの一時停止率の推移を見てみると、2016年の7.6%からしばらく横ばいの傾向であったものの、2019年に17.1%と2倍以上に向上。今年はさらに改善したものの、依然として約8割の車が一時停止をしていない状況でもある。

※【調査概要】
調査期間:2020年8月12~26日のうち、月曜日から金曜日の平日のみ。
調査時間:10~16時
調査場所:各都道府県2か所ずつ(全国合計94か所)の信号機が設置されていない横断歩道。
原則として、センターラインのある片側1車線道路。調査場所の前後5m以内に十字路および丁字路交差点がない箇所。道路幅員が片側2.75m~3.5m、交通量が3~8台/分(目安)。制限速度が時速40~60km程度の箇所。
調査対象:上記の横断歩道を通過する車両。横断歩行者側の車線を走行する自家用自動車、自家用トラック(白ナンバー)。
調査方法:横断歩行者はJAF職員(横断歩道の立ち位置や横断しようとするタイミングを統一)。調査回数は1か所50回の横断(合計100回の横断)。

横断歩行者がいる場合は一時停止の義務あり

信号機のない横断歩道|一時停車率|JAF|警察庁|歩行者保護リーフレット

警察庁「歩行者保護リーフレット」。 出典:警察庁

 信号機のない横断歩道での交通ルールは、道路交通法第38条において「横断歩道等における歩行者等の優先」が決められており、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合には一時停止をし、その進行を妨げてはいけないことになっている。また、横断する歩行者がいないことが明らかでない限りは、いつでも一時停止できるように速度を落として進行しなければならない。

【信号機のない横断歩道でのルール】
・横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合には一時停止をし、その進行を妨げてはいけない。
・横断歩行者がいないことが明らかでない場合のほかは、いつでも停止できるように速度を落として進行しなければならない。
・横断歩道内およびその手前30mは追い越しや追い抜き禁止。

 また、これに違反した場合には罰則の対象となり、「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処する」(第119条の2)と定められている。反則金や基礎点数については下記の通り。

【横断歩道等における歩行者等の優先の違反】
・罰則:3月以下の懲役又は5万円以下の罰金
・反則金:大型車 1万2000円、普通車 9000円、二輪車 7000円、原付 6000円
・基礎点数:2点

 法律で定められた交通ルールにも関わらず多くのドライバーが守らないのは、他のドライバーも止まらないからとか、今までも止まっていないとかが理由かもしれない。また、このルール自体を忘れているドライバーもいるかもしれない。そんな中で、まだ少ないとはいえ、歩行者の安全を考え、規則を遵守できるドライバーが増えたことは朗報である。模範となるドライバーが増えることで、歩行者優先の意識が他のドライバーにも大きく広がっていくことを期待したい。

【お詫びと訂正】公開時、一部表現に誤りがありましたので、正しい表現に修正いたしました。お詫びして訂正させていただきます。

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