2020年06月02日 12:40 掲載

交通安全・防災 【JNCAP2019】予防安全・前期+後期全16車種によるランキング


神林 良輔

第6位:Cクラス(メルセデス・ベンツ)【後期】

合計:139.8点(99.1点)

2019年度JNCAPの予防安全で139.8点を獲得し、全16車中の第6位となったメルセデス・ベンツ「Cクラス」。

ASV+++
●対歩行者:79.8点(昼間:24.8点)●踏み間違い抑制:1.0点

試験に用いられたグレード(車両型式):C 200 アバンギャルド(RBA-205042C)
センサー方式:ミリ波レーダー・ステレオカメラ・超音波
安全運転支援システム名:インテリジェントドライブ

 JNCAPでの試験対象車種は、基本的には販売台数の多い車種が選定されるため、国産車が多く、輸入車が少ない傾向にある。しかし2019年度の予防安全性能評価では、輸入車が4年ぶり、しかも一気に3車種も選定された。メルセデス・ベンツ「Cクラス」は、その中で最も高得点となった車種である。

 同車は、1982年に誕生した「190クラス」の系譜を受け継ぐ車種だ。現行車種はCクラスとしての4代目にあたり、2014年7月に7年ぶりのフルモデルチェンジを経て登場した。そして2018年7月にエクステリアの変更も伴うビッグ・マイナーチェンジが実施され、上位シリーズの「Sクラス」と同等の安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」をユーザーが選択できるようになった。なお、「Cクラス」は車名ではなくシリーズ名であり、車名はC+3桁数字(+アルファベット、サブネーム)となる。試験を受けた車両は「C 200 アバンギャルド」だ(※2)。

 予防安全性能評価では、139.8点という、満点にわずか1.2点届かない高得点を獲得。これまでで最も満点に近い輸入車となった。減点1.2点の内訳は、昼間の対歩行者の衝突被害軽減ブレーキで0.2点、ペダル踏み間違いで1.0点だった。

※2 C 200 アバンギャルド:2020年5月末時点では販売が終了している。現在、Cクラスには「C 180」から「C 350 e アバンギャルド」まで6車種がラインナップされている。3桁数字が大きくなると排気量も増え、車両価格も高くなる。

第7位:RAV4(トヨタ)【後期】

合計:137.0点(97.2点)

2019年度JNCAPの予防安全で137.0点を獲得し、全16車中の第7位となったトヨタ「RAV4」。

ASV+++
●対歩行者:79.6点(夜間・街灯あり:39.6点)●高機能前照灯:1.4点

試験に用いられたグレード(車両型式):HYBRID G(6AA-AXAH54)
センサー方式:ミリ波レーダー・単眼カメラ・超音波
安全運転支援システム名:Toyota Safety Sense

 2019年4月に発売された、トヨタのクロスオーバーSUV「RAV4」(5代目)。4代目は国内では販売されなかったが、5代目から再び国内でも販売されるようになった。5代目の車名はそれまでとは意味が変更されており、開発コンセプトの「Robust Accurate Vehicle with 4 wheel drive(SUVらしい力強さと使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WD)」の略となった。4代目までは「Recreational Active Vehicle 4 wheel drive」の略だった。

 同社の安全運転支援システムの2代目となる「Toyota Safety Sense」の最新版を搭載し、昼間の自転車にも対応。また、前後のトルク配分に加えて後輪トルクを左右独立して制御する全輪駆動システム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を装備し、ドライバーの意図したラインでの安定した走行を実現するとしている。

第8位:デイズ/デイズ ハイウェイスター(日産)、eKワゴン/eKクロス(三菱)【後期】

合計:132.0点(93.6点)

2019年度のJNCAP予防安全で132.0点を獲得し、全16車種中の第8位となった日産「デイズ/デイズ ハイウェイスター」および三菱「eKワゴン/eKクロス」(画像は「デイズ ハイウェイスター)。

ASV+++
●対歩行者:74.6点(夜間・街灯あり:35.2点/夜間・街灯なし:14.4点)●高機能前照灯:1.4点

軽自動車
試験に用いられた車種・グレード(車両型式):デイズ ハイウェイスターX(5AA-B44W)
センサー方式:単眼カメラ・超音波
安全運転支援システム名:-

 日産のトールワゴンタイプの軽自動車「デイズ/デイズハイウェイスター」(2代目)と、三菱のトールワゴンタイプの軽自動車「eKワゴン/eKクロス」(4代目)は日産と三菱によって共同開発され、2019年3月から発売となった(※3)。今回予防安全性能評価を受けた軽自動車4車種の中では最上位であり、唯一となる130点台を獲得した。減点があったのは3項目。衝突被害軽減ブレーキの対歩行者の夜間・街灯ありで4.8点、同じく街灯なしで0.6点。高機能前照灯がハイ・ロー自動切替型のため、3.6点の減点となった。

※3 「デイズ/デイズ ハイウェイスター」および「eKワゴン/eKクロス」について:正確には、両社が出資したジョイントベンチャーのNMKVが開発。「デイズハイウェイスター」は「デイズ」のスポーティモデル。「eKクロス」は「eKワゴン」のクロスオーバーモデル。

 同じ夜間における歩行者の検知でも、メーカーごとのコンセプトの違いがあるため、人の目と同じように少しでも明るい方が認識精度の上がる場合もあれば、逆にヘッドライトのみの環境の方が上がる場合もある。「デイズ/デイズハイウェイスター」および「eKワゴン/eKクロス」の場合は、夜間の街灯ありとなしでどちらにも減点があるが、割合で比較してみると街灯なしの方が減点が少ない。夜間においては、光源がヘッドライトのみの方が歩行者の検知を得意としているようだ。

第8位:アコード(ホンダ)

合計:132.0点(93.6点)

2019年度JNCAPの予防安全で132.0点を獲得し、全16車中の第8位となったホンダ「アコード」。

ASV+++
●対歩行者:75.4点(昼間:24.6点/夜間・街灯なし:10.8点)●高機能前照灯:1.4点 ●踏み間違い:1.2点

試験に用いられたグレード(車両型式):EX(6AA-CV3)
センサー方式:ミリ波レーダー・単眼カメラ
安全運転支援システム名:Honda SENSING

 2020年2月21日に発売されたホンダ「アコード」(10代目)は、3月16日に2019年度の予防安全性能評価を受けたことが追加発表された。同社の安全運転支援システム「Honda SENSING」は基本機能として8種類を備えるが、「アコード」ではさらに2種類の機能を追加。その上で、Honda SENSINGを全車標準装備とした。追加された2種類とは、オートハイビーム(ハイ/ロー・自動切替型前照灯)と後方誤発進抑制機能(後方用ペダル踏み間違い時加速抑制)である。

 被害軽減ブレーキでは、日中に0.4点の失点があったほか、夜間・街灯なしで4.2点とやや大きな減点があった。ヘッドライトのみの状況だと、歩行者検知をやや苦手としているようだ。そして高機能前照灯に関しても減点があった。高機能前照灯を採用しているホンダ車は、すべてハイ/ロー自動切替型。そのため1.4点しか獲得ができなかった。さらに高機能前照灯と並んでホンダ車共通の課題といえるのが、ペダルの踏み間違い抑制の性能。「アコード」を含めて、2019年度の予防安全性能評価を受けた3車種はすべて0.8点の減点となっている。今後のJNCAPでより高い得点を目指すには、自動防眩型ヘッドランプの採用と、ペダル踏み間違い抑制の機能をより高性能化することがホンダ車に必要といえそうだ。

第10位:フォレスター(スバル)

合計:131.4点(93.2点)

2019年度JNCAPの予防安全で131.4点を獲得し、全16車中の第10位となったスバル「フォレスター」。

ASV+++
●対歩行者:70.4点(昼間:23.5点/夜間・街灯あり:37.8点/夜間・街灯なし:9.1点)

試験に用いられた車種(車両型式):TouringおよびTouring(共に5BA-SK9)
センサー方式:ステレオカメラ・超音波
安全運転支援システム名:EyeSight

 2018年7月に発売となった、スバルの大型クロスオーバーSUVの「フォレスター」(5代目)。同年度の予防安全性能評価を受け、126点満点中の122.3点で第4位を獲得した。2年連続で2019年度の評価試験も受け、131.4点で第10位となった。安全運転支援システム「EyeSight」は、バージョン3の中でも最新版となる「EyeSight・ツーリングアシスト」を搭載している。同システムは、長距離運転での疲労を軽減することで事故を減らすという考えに基づき、運転支援機能が盛り込まれているのが特徴だ。

 ちなみに、現在のEyeSightのセンサーはステレオカメラのみが用いられているが、夜間の画像認識で苦戦しているという。特に、街灯なしの夜間を苦手としているようで、得点は9.1点。100点満点に換算すると、60.7点にとどまっている。この状況を改善するため、スバルでは新開発のステレオカメラに4つのレーダーを組み合わせた新世代のEyeSightを開発中だ。この新世代EyeSightは、2020年後半に発売予定のステーションワゴン「レヴォーグ」(2代目)に搭載される予定である。

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第11位~第16位を紹介

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