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クルマ最終更新日:2017.10.19 公開日:2017.10.19

【もうすぐ東京モーターショー2017】トヨタ情報-日本メーカーの雄さすがの全方位出品! 

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 トヨタは10月4日、東京ビッグサイトで開催される第45回東京モーターショー2017(10月27日~11月5日(一般公開は10月28日から))への出展概要を発表した。この4日の発表以降、トヨタからは五月雨式で出品車両が発表されていて、下で紹介するのは現時点で公表されている出品車両。これ以外に出品車両が発表された場合は、随時別記事にて紹介する予定。

 まず紹介するのは「CROWN Concept」。言わずと知れたクラウンだが、現行車はモデル末期の高価格車にも関わらず、この四半期でもおよそ1万4000台が販売されている。それほどの人気のため、次期モデルを示唆した「CROWN Concept」に注目が集まるのは必至だ。

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 主に進化したのは2点。そのひとつが走行性能だ。車の土台となるプラットフォームを一新し、ドイツの「ニュルブルクリンク」での走行テストを実施。ニュルブルクリンクは世界中のスポーツカー・レーシングカー開発の聖地と呼ばれており、ここでの開発テストに耐えうることが、”走り”をウリにする車の試金石となっている。そのテストを実施したという事実自体が、次期クラウンの走行性能には期待を抱かせるものだ。

 もうひとつの進化ポイントが、「コネクティッド技術」だ。文字通り”つながる”技術のことで、車載通信機を通して取得した膨大なデータを活用して、ユーザーに新たな価値を提供する。信号や他車とつなげたり、サービスプラットフォームとつなげることで、渋滞削減や事故を未然に防ぐなど、新しい取り組みができる。次期クラウンでは車載通信機を全車標準装備するとしている。なお市販モデルは18年夏に発売予定だ。

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 続いても高級車の代表格。日本の政治家や会社役員などに多大な支持を得てきた「センチュリー」の次期モデルだ。初代登場は1967年とその歴史は長いが、実は次期モデルでまだ3代目。

 これまでも後席重視の圧倒的な快適性を実現してきた。その内外装には職人の”匠の技”による素材が使用されてきたが、このあたりは次期モデルでも継承させつつ、安全性と環境性を大きく向上させたという。国産車で唯一だったV12型5Lエンジンは、V8型+ハイブリッドに変更されるが、これは車好きにとってちょっと残念なポイントか。外観は英国の超高級車ベントレーにも比肩するような重厚感あふれるスタイルだ。永田町の夜の景色がちょっと変わるか?

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 スポーツモデルも出品予定。この「GR HV SPORTS concept」は、トヨタでは珍しい、ハイブリッドのスポーツモデルのコンセプトカー。WEC(世界耐久選手権)に参戦しているレーシングカー「TS050」をイメージしたデザインと、懐かしのスポーツカー”ヨタハチ”(スポーツ800)や「スープラ」に設定されていた「エアロトップ」スタイルを組み合わせた。TS050に搭載し、レースで鍛えたハイブリッド技術を搭載。AT車だが6速MT車のような操作ができる、Hパターンシフトを採用しているところもおもしろい。

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 そしてこちらはSUVのコンセプトモデル「Tj CRUISER」だ。その名前から、生産終了が発表された人気のSUV「FJクルーザー」の後継モデルかと期待する向きもあったが、まったく関係ない。FJは本格的なSUVだったが、「Tj CRUISER」は、サイズや機能はライトなモデルだ。バンの積載性とSUVの力強いデザインを融合したクロスオーバーSUVとしている。大きく見えるデザインだが、全長4.3mとSUVとしては非常にコンパクト。そのボディに助手席を倒すと3mの長尺物が積載できるという。2Lエンジン+ハイブリッドを搭載し前輪駆動と4輪駆動モデルがある。

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 お次は完全なコンセプトモデル。次世代の車社会に向けたトヨタからの新しい車の提案だ。すべての人に移動の自由と喜びを提供するというのがコンセプトの「TOYOTA Concept-愛i(コンセプト・アイ)」シリーズを発表する。

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 このシリーズを代表する「TOYOTA Concept-愛i」は、AIによって人の感情を認識したり、思考を推定したりする機能を搭載した四輪EV。自動運転技術と組み合わせて新たな移動の価値を創出する考えだ。なお、この「TOYOTA Concept-愛i」の一部機能を搭載した車両で、20年ごろに国内公道での実証実験を開始する予定としている。

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 さらに「TOYOTA Concept-愛i RIDE」は車椅子ユーザーに向けた電動小型モビリティ。大開口のガルウィングや、乗降口へ電動でスライドするシートを装備。簡単に車いすを後部に収納できるようシートの作動などを工夫したという。ハンドルやペダル類ではなく、ジョイスティックで運転する。車体は、一般的な駐車スペース1台分で車椅子ユーザーが駐車し乗降が可能なサイズとした。AIや自動運転機能も搭載し、さらにシェアリングサービスでの活用も想定することで、移動手段の共有化を図る。

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 そして「TOYOTA Concept-愛i WALK」で、歩道での移動範囲を広げることができる電動モビリティを提案する。サイズを、全長が人の歩幅以下、全幅を肩幅以下して、歩行時に人が占有する面積とすることで、歩行空間に馴染むパッケージとし、その場での回転も可能にした。前1輪後ろ2輪の三輪で、前後の車輪間を可変できる仕様にして、停止時と走行時での安定性を確保。危険を察知する機能を搭載し、乗員に警告しつつ自動で回避する機能も持たせたという。

2017年10月19日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)

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