シンガポールに15階建て、 フェラーリも買える スーパーカー自動販売機が!
© Autobahn Motors
シンガポールに15階からなる高級車の「自動販売機」が出現した。
展示してあるのは、フェラーリ、ランボルギーニ、ベンツ、ポルシェ、アウディなど最新のスーパーカー、70~90年代の名車、そして50~60年代のクラシックカーという豪華な60台。ガラスのビル(自動販売機)にライトアップされたスーパーカーが並ぶ圧巻の景観は、それだけで宣伝効果満点の趣だ。
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子供の頃に見たショールームが発想元
シンガポールを拠点とするWebマガジン「Covered」によれば、この自動販売機はABM(Autobahn Motors アウトバーン・モーターズ)社によるもの。
ABMのオーナーが、子供の頃に父親に連れられて見たショールームに、70年代のコンビやバン、50~60年代のロールス・ロイスなどが展示されている光景が忘れられず、父親がしてくれたように、オーナー自身のクルマへの愛を自動販売機という形で表現したという。
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ゆえに、ABMのビルは自動車が一番美しく見えるショールームのショーケースをモデルに設計されており、建設まで3年の歳月を費やした。自販機の仕組みは、香港のAutomotive Inventory Management Systemという自動制御システムを導入し、トップの棚にあるクルマを回収するのにたったの2分しかかからないという。
見物人が詰めかけ、売り上げが30%アップ!
顧客はABMに入るとまず展示ギャラリーという、ビデオによってクルマを紹介する革張りのラグジュアリーな部屋に案内される。クルマが決定されると、自動制御によって選択したクルマがライトアップされた演出とともに降りてきて目の前に差し出される、クルマの引き渡しが簡易化された仕組みになっている。
昨年12月にオープンして以来、ビルの前には見物人が群がるようになり、ABMの今年1月~3月の売り上げは前年同期比で約30%増えたと、香港CNNは伝えている。
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シンガポールの駐車場問題や、憧れの車をカッコよくプレゼンし、宣伝効果も上げるという戦略から生まれたこのクルマ専用自動販売機。オーナーは自販機技術の特許を取得し、中国でクルマの在庫管理問題を解決したいと考えている業者に売り込む予定だ。
2017年7月28日(JAFメディアワークス IT Media部 荒井 剛)