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クルマ最終更新日:2017.01.22 公開日:2017.01.22

遂に長寿薬が販売開始!? タムスプレーは即日完売

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テロメラーゼ誘導活性化物質「TAM」を開発したビル・アンドリュース博士と、TAMを配合した舌下投与型サプリメント「タムスプレー」

 人類にとって大きな夢のひとつ不老不死。その一歩となるかもしれない寿命を延ばすというサプリメントが、昨年末、世界に先駆け、デファイタイム サイエンス ジャパン社から発売された。ヒトの細胞の分裂回数を延長し、理論的には寿命を延ばすことが可能になるテロメラーゼ誘導活性化物質「TAM-818」を配合した「タムスプレー」と呼ばれる舌下投与型サプリメントだ。12月24日に販売が始まった初回分は、先行予約で即日完売になったという。

なぜ老化は起きるのか?

 ヒトを含むあらゆる生物には、長短の差はあるにしろ、必ず寿命が存在する。一般的には成長期を終えると徐々に老化が進行し、最終的には各種臓器が機能不全を起こして生命を維持できなくなっていき、一生を終えることになる。では、老化はなぜ起きるのか?

 ヒトの細胞は成人で全身に37兆個ほどあるとされるが(かつては60兆個といわれていたがずっと少ないことがわかってきた)、それらは生まれてから死ぬまでずっと同じものが存在するのではなく、常に新しい細胞に入れ替わっている。新しい細胞は、細胞分裂で誕生する。各種細胞の中には、特別な「幹細胞」といわれる細胞分裂できる機能を持った特別な細胞があり、その細胞が新たな細胞を生み出し、古い細胞と入れ替わるのである。

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ヒトの老化の仕組みに迫る!

ヒトの細胞には分裂回数が有限のものがある

 ヒトの細胞は約260種類あるとされるが、細胞分裂についてはそれぞれが異なった特徴を持っている。神経細胞のようにほぼ分裂しないものもあれば、増血幹細胞や消化管の上皮細胞のように寿命が短いが生きている間はずっと分裂し続けるものもある。中には、肝細胞のように、普段は分裂を一時停止しているが、手術などによって部分的に除去されたりすると、元のサイズに戻るまで分裂を再開するというものもある。

 そして、回数が決められている細胞もある。皮膚を構成する細胞のひとつである繊維芽細胞などがそれだ。その回数は50~60回といわれており、このことを実験で確かめた研究者の名を取って「ヘイフリック限界」と呼ばれる。このヘイフリック限界こそが、どうもヒトの老化の原因らしいのだ。

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ヒトの細胞の中には、50~60回程度しか分裂できないものがある。これらの細胞が分裂できなくなると老化が進み、さまざまな不具合が起こって、最終的には機能を維持できない臓器なども出てくるため、機能不全となって、生命の終焉を迎える。

 なぜ、分裂回数が決まっているのか、という仕組みは、各生物個体の遺伝情報を記した媒体であるDNAの末端にある。DNAは細胞分裂の際にほぼ完全に同じようにコピーされるわけだが(エラーが起きる可能性もある)、そのDNAの末端に実は分裂回数を記録する仕組みが用意されているのだ。

細胞分裂の度に「テロメア」が短くなっていく

 分裂回数を決める鍵は、DNAの末端にある「テロメア」と呼ばれる領域にあるらしい。テロメアは分裂する度に短くなっていき、一定の短さまで来ると、細胞はそれ以上分裂しなくなる。いわば、分裂回数分だけつづられた回数券のような存在だ。テロメアは、細胞分裂の際にDNAを損傷から守る大変重要な働きをする部分でもあるのだが、同時にこれが分裂回数を設ける仕組みにもなっている。

 

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イラスト中の「染色体」とは、DNAとほぼ同一のもの。DNAは通常、タンパク質「ヒストン」に巻き付いた状態で細胞核の中にあり、そのふたつがセットになっている状態を染色体という。

 そこで、老化を防ぐ手段として、このテロメアが短くならないようにする方法や、短くなったテロメアを元に戻す方法などが長らく研究されてきた。そして、米ネバダ州にあるバイオテクノロジー企業「Sierra Science, LLC」の創設者で、社長兼CEOのビル・アンドリュース博士が、遂にテロメラーゼ誘導活性化物質「TAM-818」を開発することに成功したのである。TAM-818は、テロメラーゼを体内で誘導し、テロメアの減少を抑えていく物質だという。今回発売された「タムスプレー」は、そのTAM-818を吸収しやすいようミスト状態で舌下に噴射して摂取するようにした、舌下投与型サプリメントである。

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きになるタムスプレーの価格は?

ただし使用し続けるにはかなりの費用が

 そんな話を聞くと、今すぐにでもタムスプレーを入手したくなるかもしれない。しかし、大きな課題がある。タムスプレーの価格はかなり高額で、20mlのタムスプレー6本で16万2000円(税込)もするのだ。持続して摂取しなければ意味がないので、経済的にかなりの余裕がないと購入し続けることができない。

 また、TAMを配合した製品TAMシリーズには「defytimeTAAクリーム」などもあり、アンドリュース博士らは、今後も配合製品を開発していくとしている。

 自分の本来の寿命が分からないので、タムスプレーを使っても、本当にそれで長生きできたのかどうかを知ることは難しい。それでも、経済力があれば、新しい長寿の夢をみられる時代になったようである。

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タムスプレーのセット。20mlのスプレーが6本で1セットとなっている。

2017年1月22日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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