2021年09月09日 14:30 掲載

ライフスタイル E42 熊野尾鷲道路が8月29日に全線開通。緊急搬送を24分短縮し津波にも強く!

E42 熊野尾鷲道路・尾鷲北IC~尾鷲南ICが2021年8月29日に開通した。当該区間は国道42号熊野尾鷲道路(Ⅱ期)として事業が進められてきたもので、これにより熊野尾鷲道路は全線開通となる。災害時・救急医療活動の迅速化や地域活性化への効果が期待されている。

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くるくら編集部 会田 香菜子

高規格幹線道路ネットワークのミッシングリンク解消

2021年8月29日に全線開通した熊野尾鷲道路の航空写真

2021年8月29日に全線開通した熊野尾鷲道路の航空写真 出典=尾鷲市役所

 8月29日15時、E42 熊野尾鷲道路・尾鷲北IC~尾鷲南ICが開通した。熊野尾鷲道路は、E42 近畿自動車道紀勢線の一部として事業化された高規格幹線道路で、2013年9月には尾鷲南IC~熊野大泊IC(延長約18.6km)が開通している。

熊野尾鷲道路(Ⅱ期)開通区間図

熊野尾鷲道路(Ⅱ期)開通区間図 出典=国土交通省中部地方整備局 紀勢国道事務所

 今回開通した尾鷲北IC~尾鷲南IC間(延長約5.4km)は、国道42号熊野尾鷲道路(Ⅱ期)として2012年から着手されていた新事業で、この度の開通をもって全線開通(総延長約24km)となった。

 国土交通省中部地方整備局 紀勢国道事務所は、紀勢自動車道との接続部である当該区間の開通によって、近畿自動車道紀勢線のミッシングリンク(※)を解消するとして、災害に強い道路機能の確保や救急医療活動での活用、地域活性化なども開通による効果として挙げている。特に、熊野尾鷲道路と並行する国道42号は、南海トラフ巨大地震等の大規模地震時において津波浸水想定区域を通過しているため、道路のダブルネットワーク化により災害時における安全性と信頼性を確保することが課題となっていた。今回の開通は、この問題点を解消し、津波発生時の復旧活動に寄与することだろう。

※ 主要都市等を連結する高規格幹線道路の未整備区間のこと

紀南病院から伊勢赤十字病院への転院搬送時間の変化

紀南病院から伊勢赤十字病院への転院搬送時間の変化 出典=国土交通省中部地方整備局 紀勢国道事務所

 緊急医療活動においても、搬送時間短縮などの効果が見込まれている。東紀州地域は、2つの第2次救急医療施設が地域医療を担っており、津市や伊勢市にある第3次救急医療施設への転院にはこれまで約122分(※)もの所要時間がかかる場合があった。しかし、尾鷲北IC~尾鷲南IC間の開通したことで、これまで開通済みの区間を含めると約24分の所要時間短縮が見込まれるという。熊野市消防本部によると、転院で利用していた国道42号は、急カーブや急こう配区間が多く、沿道出入り車両も多いなど安全面にも不安があったという。熊野尾鷲道路を利用すれば、搬送時の揺れなどが軽減することから、安全面の向上も期待されている。

※ 紀南病院から伊勢赤十字病院へ搬送する場合

 今後も、近畿自動車道紀勢線では未整備区間の整備が進められる予定だ。国土交通省中部地方整備局 紀勢国道事務所が発表した道路事業の開通見通しでは、近畿自動車道 すさみ串本道路(串本IC(仮)~すさみ南IC(仮))が2025年春、新宮紀宝道路(新宮IC(仮)~紀宝IC(仮))が2024年秋に全線開通予定だ。

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