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クルマ最終更新日:2023.04.07 公開日:2023.04.07

高速道路のEV急速充電器、5年で2.7倍に! 25年までに1100口を目指す

NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)、並びにe-Mobility Power(東京都港区)は、高速道路のSA・PAの急速充電器を増設すると発表。2025年度まで1100口まで増やすという。

文=宮本奈々
資料=NEXCO(東日本・中日本・西日本)

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SA・PAのEV急速充電器が2025年までに1100口に

(c) Artūrs Laucis photo – stock.adobe.com

 高速道路のSA・PAに設置されている急速充電器の口数は、2020年度には402口(前年比27口増)、2022年度には511口(前年比82口増)と、徐々にその数を増やしている。

 今後の整備の見通しについて、NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)は、2023年度には666口(前年比155口増)、2025年にはおよそ1100口に増やすとしており、2020年度から2025年度までの5年間で、EV急速充電器の口数は約 2.7 倍になるという。

SA・PAのEV急速充電器の整備予定

NEXCO3社によるEV急速充電器の整備見通し(2020年度末~2025年度末)

 その背景にあるのは、政府の成長戦略会議において、「BEV(バッテリーEV)、PHEVについて遅くとも2030年までにガソリン車並みの経済性・利便性を実現する」と閣議決定したことがあげられる。 

 政府は、2030年の新車販売台数のうち、電動車の占める割合を20~30%にまで伸ばすという。また、高速道路を通行する電動車の利便性を考慮して、高速道路外に整備された急速充電器についても、一旦、一般道に降りて、充電後、また高速道路に乗ったとしても、通行料金を負担することなく利用できるよう検討しているようだ。

電動車は増えているが充電インフラは不十分

SA・PAのEV急速充電器

浜松SA(下り線)に設置された6口のEV急速充電器

 日本国内の電動車の販売数は増えているものの、まだまだ主流はガソリン車であるといわざるを得ない。消費者の興味・関心は、徐々に電動車に向いているが、そのスピードは緩やかだ。

 その理由のひとつは、充電インフラ整備の遅れであり、日本国内の電動車普及の足かせになっているといえる。だからこそ、政府もNEXCOも、高速道路のEV急速充電器の設置を進めることにしたのであろう。

2022年度は充電口の増加と高出力化を推進

 SA・PAにおいて2022年度は、充電口が82口増設され全部で511口となった。充電渋滞の解消を期待できる6口タイプの充電器も増えており、複数口化も進められている。

 また、150kW級の高出力な急速充電器充電も設置が始まった。2021年度末時点では30kW超~50kWが中心(88%)であるが、2022年度末では90kW以上が大幅増(9→26%)となった。

SA・PAのEV急速充電器の整備計画_01SA・PAのEV急速充電器の整備計画_02SA・PAのEV急速充電器の整備計画_03

※新設箇所 2022年度 EV急速充電器充電整備箇所

2023年度は充電口を155口増設予定

  そして2023年度は、さらなる新設・機器更新を進め、充電口を155口増設する予定である。 下表が2023年度の整備予定箇所だが、身近なSA・PAには新設されただろうか。

SA・PAのEV急速充電器の整備計画_04SA・PAのEV急速充電器の整備計画_05SA・PAのEV急速充電器の整備計画_06SA・PAのEV急速充電器の整備計画_07SA・PAのEV急速充電器の整備計画_08

2023度 EV急速充電器充電整備予定箇所

※2023年度以降の整備見通しにおける充電口数は現時点での見通しであり、今後具体的なレイアウト検討や設計・工事を進める中で増減することがある。

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