2023年01月04日 11:20 掲載

ライフスタイル 全国旅行支援が継続! 1月10日からの変更点と人気の旅行先とは?

2022年の12月下旬までとされていた「全国旅行支援」の期間が延長され、2023年の1月10日から内容が変わることが発表されている。そこで、全国旅行支援の仕様変更と利用方法を再確認し、利用者の声も紹介する。

文=原田磨由子
資料=保険マンモス

新しい全国旅行支援を知る!

アンケート調査では、全国旅行支援は2人組みでの利用が500人中220人で最多という結果に。(c)milatas - stock.adobe.com

 全国旅行支援は、旅行代金が割引になる制度だ。全国での旅行が対象で、7連泊まで可能で利用回数に制限はない。また、旅先での買い物や飲食に利用できる地域クーポンも発行される。期間は本来は20221227日までと定められていた。しかし、観光庁から期間延期の発表があり、支援される内容は変更されるが、2023年の1月10日から全国旅行支援を利用できることになった。

 今回は、保険相談サービスを提供する「保険マンモス」が、男女500人に「全国旅行支援に関するアンケート調査」を実施しているので、利用者の感想や新しい全国旅行支援の内容を交えて紹介する。まずは、新旧での全国旅行支援の変更点から確認しよう。

全国旅行支援
割引率 40% 20%

交通付きの上限金額(要宿泊)

8,000円 5,000円
交通なしの上限金額(日帰り) 5,000円 3,000円
地域クーポン券 平日:3,000円
休日:1,000円
(紙クーポン)
平日:2,000円
休日:1,000円
(原則 電子クーポン)
最低旅行代金 平日:5,000円
休日:2,000円
平日:3,000円
休日:2,000円
期間 2023年1月10日から切り替え 2023年1月10日~各都道府県の予算が無くなるまで

 全体的に旅行支援の上限金額が低くなってしまうのは残念ではあるが、利用期間の延長自体はありがたく、「各都道府県の予算が無くなるまで」という条件がなかなか面白い効果を持っているので、そちらは後述する。

 「交通付きの上限金額」とは、鉄道、バス、タクシー・ハイヤー、航空、フェリーなどを利用すると、一泊当たりの割引金額が5,000円まで割引してくれるというものだ。これらの交通手段を利用しない場合は、上限金額が3,000円までの割引となるが、こちらは日帰り旅行でのみ適用される。「クーポン券」は原則として電子マネーで進呈され、旅先での買い物や飲食に利用でき、地域ごとに発行される。

 上記の内容はあくまで全国的な情報で、実施状況や制度の詳細は異なる。地域によっては更なる割引が適用される可能性もあるので、詳しくは各都道府県に設置されている窓口まで問い合わせよう。
問い合わせ:観光庁 全国旅行支援 全国都道府県連絡先一覧

 ちなみに、全国旅行支援を利用した比率については、割引額の大きい方が多いかと思われたが、7割の人が「交通無し」を利用しているという結果となっていることから、公共交通機関よりも自家用車を利用した人が多かったのではないかと思われる。

 また、地域クーポンの利用については、3,000円のクーポンが利用できる平日に旅行を楽しんだ人が多いことが分かっている。

利用条件はこれまでと変わらず

 全国旅行支援の利用にあたっては、下記の2つの条件を満たす必要がある。

(1)旅行者は日本国内に居住していること。海外在住者は適用外。
(2)身分証明と、「ワクチンパスポート(3回以上のワクチン接種証明)」または「出発日から3日以内の陰性証明」の提示。旅行者全員が、旅行当日に所持している必要がある。

 陰性証明は医療機関や薬局が発行するPCR検査や、抗原定量検査の結果通知表が必要となり、市販の簡易検査キットでは不可となる。さらに、陰性証明の場合はPCR検査・抗原定量検査なら旅行開始の3日前以降のもの、抗原定性検査は前日以降のものが有効という条件があるため、旅行直前に検査に行く必要がある。

 一度取得すれば出発直前の検査が不要のワクチンパスポートと比べると、かなり煩わしい印象を受ける陰性証明だが、実際に利用した人の回答では、77%の人がワクチンパスポートを、23%の人が陰性証明を提出している。

新しい全国旅行支援の面白さ

 全国旅行支援の割引を適用するには、下記の手段から申し込む必要がある。
(1)旅行会社から申し込む
(2)宿泊施設に直接申し込む
(3)宿泊予約サイトから申し込む

 旅行会社や予約サイトの多くには「全国旅行支援」の特設ページが設置されており、全国旅行支援を適用したプランを選択できるので便利だ。アンケート調査によると、500人中、203人が「楽天トラベル」、122人が「じゃらん」を利用しており、続く「Yahoo! トラベル」の23人と、3位以下を大きく引き離している。

 そして、全国旅行支援の利用者たちが実際に向かった旅行先がこちら。
16人:栃木県、長野県、愛知県
15人:岐阜県
14人:福岡県
13人:宮城県、群馬県、沖縄県
10人:新潟県、三重県
※9人以下は省略。

 見事、京都府が一位の人気を獲得している。しかし、冒頭で述べたように、新しい全国旅行支援では、この支援制度の期限を「各都道府県の予算が無くなるまで」と定めているため、人気が高い地域は早めにキャンペーンが終了し、あまり人気がない県なら、キャンペーンを利用できるチャンスがあるということになる。

 そして、これは旅行会社にも言えることで、各旅行会社に対しても全国旅行支援の枠が割り振られているため、あるサイトでは既に申し込み枠が締め切られていたとしても、他のサイトを根気よく探せば思わぬ発見があるかも知れないということだ。

 「Go To トラベル」は国が実施していたため、「全国での予算」が無くなった時点で一律で終了する仕組みであった。そのため、人気エリアに人が集中する偏りが出てしまったが、新しい全国旅行支援は「各都道府県の予算」が無くなるまでが期限となるため、キャンペーン枠が残っている県にも利用者が行き渡る仕組みとなっている。これはなかなか面白い試みだ。利用者は観光地を応援する意味でも積極的に活用していきたいところだ。

次のページでは、
利用者の動向や感想を紹介!

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