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クルマ最終更新日:2022.11.29 公開日:2022.11.29

フォーミュラEが都庁前をデモラン! 小池都知事肝いりの!?「ZEV-Tokyo Festival」が開催。

東京都は2022年11月19日と20日の2日間、電気自動車、水素エンジン車、バイオ燃料車などゼロエミッションビーグル(ZEV)の展示と、試乗ができるイベント「ZEV-Tokyo Festival」を開催した。オープニングセレモニーには小池百合子都知事も出席し、パレードランにも登場。2024年春の開催を予定しているフォーミュラEのレーシングマシンも都庁前でデモランを行った。

文と写真=小林祐史(YKイメージ)

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ゼロエミッションビーグルを多く人に知ってもらうために

19日、午前中2回目のパレードランで走行するフォーミュラEマシン。<写真=ZEV-Tokyo Festival PR事務局>

パレードランで走行するフォーミュラEマシン。<写真=ZEV-Tokyo Festival PR事務局>

都庁通りで行われたZEV-Tokyo Festivalのオープニングセレモニーとパレードラン。<写真=ZEV-Tokyo Festival PR事務局>

都庁通りで行われたZEV-Tokyo Festivalのオープニングセレモニーとパレードラン。<写真=ZEV-Tokyo Festival PR事務局>

 東京都は2022年11月19日(土)、20日(日)の2日間にわたり、ゼロエミッションビーグル(ZEV:ゼブ)を周知するイベント「ZEV-Tokyo Festival」を東京都庁周辺エリアで開催した。ZEVとはBEVや水素エンジン車といった走行しても、いっさい二酸化炭素を排出しない車のことを指している。

 19日に都庁通りで行われたイベントのオープニングセレモニーには、小池百合子都知事が出席。パレードランでは水素エンジンを搭載した研究車両の助手席にも同乗し「ZEVを身近なモビリティにしたい」と述べた。

 東京都がこのようなZEVに関するイベントを開催する背景は、二酸化炭素を排出しない環境先進都市「Zero Emission Tokyo」を実現させたいという思惑がある。これを実現するため都では、2030年までに販売する新車の乗用車と、2035年までに販売する新車の二輪車の、100%非ガソリン化を目指すという目標を掲げている。そこでZEVをより多くの人に知ってもらうため、パレードランや車両の展示に加え、試乗も可能な同イベントを東京都は開催したというわけだ。

水素エンジンを搭載したバギータイプの研究車両に同乗する小池百合子都知事。写真=ZEV-Tokyo Festival PR事務局水素エンジンを搭載したバギータイプの研究車両に同乗する小池百合子都知事。<写真=ZEV-Tokyo Festival PR事務局>

カワサキの北米向けバギー車「TERYX KRX」に、水素を燃焼できるようにしたバイク用エンジン「Ninja H2」を搭載した研究車両。この車の研究・開発は、カワサキ、トヨタ、ホンダ、ヤマハ、スズキ、デンソーの6社による合同研究チームが行っている。カワサキの北米向けバギー車「TERYX KRX」に、バイク用水素エンジン「Ninja H2」を搭載した研究車両。この車の研究・開発は、カワサキ、トヨタ、ホンダ、ヤマハ、スズキ、デンソーの6社による合同研究チームが行っている。

パレードランに参加した、水素を燃焼させるエンジンを搭載したトヨタ・カローラ クロス H2コンセプト。パレードランに参加した、水素を燃料とする内燃機関を搭載したトヨタ・カローラ クロス H2コンセプト。

パレードランに参加したマツダ CX-60 バイオ燃料実証車。バイオ燃料の原料となる植物が成長する過程で二酸化炭素を吸収するので、エンジンから排出される二酸化炭素は相殺されるという考え方から、こちらもZEVの1種とされている。パレードランに参加したマツダ CX-60 バイオ燃料実証車。バイオ燃料の原料となる植物が成長する過程で二酸化炭素を吸収するため、エンジンから排出される二酸化炭素は相殺される、という考えに基づき、こちらもZEVの1種とされている。

BEVレーシングカーである日産・リーフRCもパレードランに参加。BEVレーシングカーである日産・リーフRCもパレードランに参加。

車だけではなくZEVのバイクもパレードランに参加。写真はカワサキの二輪研究車1号(EVバイク)。車だけではなくZEVのバイクもパレードランに参加。写真はカワサキの二輪研究車1号(EVバイク)。

2024年春に開催予定のフォーミュラEがデモラン

フォーミュラEのデモランは、19日(土)午前中のパレードラン時と、午後に単独で行われた。いずれも観客がいる中での走行だった。

フォーミュラEのデモランは、19日(土)午前中のパレードラン時と、午後に単独で行われた。いずれも観客がいる中での走行だった。

 パレードランのほかにも、フォーミュラEのレーシングカーによるデモランも行われた。エンジン車のレーシングカーがデモランを行えば、会場には爆音が響き渡るのが一般的だ。しかしフォーミュラEはエンジン音がないのでいたって静か。二酸化炭素を排出しないという点もあって、フォーミュラEのレースイベントは、ニューヨークやロンドン、ベルリン、ローマ等といた大都市の公道を封鎖して行っている。東京都は、このフォーミュラEの大会を2024年春に東京ビッグサイト周辺で開催する予定で、今回のデモランはそのPRも兼ねていた。

 そのデモランは、実際にレースを行う際のスピードに比べれば遥かに遅いものだったが迫力は満点。観客エリアとデモランコースの間も、実際にレースが行われる時のように、防護柵を置いた中央分離帯に加え一車線分の間隔が空けられていた。

 海外の大都市で開催しているフォーミュラEのレースでは、コース脇に防護柵、コンクリート製のフェンス、高さ数メートルの防護金網や鉄柱などが張り巡らされている。このような安全策を含めて東京都は現在、フォーミュラEの運営団体であるフォーミュラEオペレーションズや国際自動車連盟(FIA)と、東京ビッグサイト周辺での開催を実現するために協議しているところだ。

2022年シーズンにニューヨークでフォーミュラEが開催された際のコース。レーシングカー同士の接触などによって車両が宙を飛ぶような事態になっても、観客への被害を防ぐためにコース脇には高い金網が張り巡らされている。<写真=日産>

2022年シーズンにニューヨークでフォーミュラEが開催された際のコース。レーシングカー同士の接触などによって車両が宙を飛ぶような事態になっても、観客への被害を防ぐためにコース脇には高い金網が張り巡らされている。<写真=日産>

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