2022年10月23日 17:50 掲載

ライフスタイル これからの"通報"は映像共有する時代! 現場到着までの8分で情報精度を上げよう!

10月から全国で運用試行されている、「110番映像通報システム」は、通報時にスマートフォンなどのカメラ機能を使って、事故現場の映像を警察に送信できる、新しい通報システムだ。映像を共有することで得られるメリットや、システムの使い方、通報時の留意点などを、いざという時のために覚えておこう。

文=くるくら編集部

110番通報の伝達精度が上がる!

(c) Piman Khrutmuang - stock.adobe.com

(c) Piman Khrutmuang - stock.adobe.com

 警察に110番通報をしてから、現場に到着するまでの所要時間をご存じだろうか? 2022110(110番の日)に警察庁が公表した資料によると、全国平均で816秒だそうだ。これは迅速な対応であり、頼もしい数字なのではないだろうか。

 しかし、現場で警察の到着を待つ身としては、恐ろしく長く感じる時間かもしれない。なぜなら、それが事故であれ、事件であれ、トラブルが発生してからの通報である以上、常に現場の状況が悪化する可能性があるからだ。だが、通報直後から到着までの時間を有効に活用できる「110番映像通報システム」が、10月から各都道府県警察で試行運用が開始されている。

 この通報システムは、パナソニックが警察ソリューションの分野で開発を進めたシステムであり、通報者のスマートフォンやタブレット端末の通信機能とカメラ機能を使って、静止画や動画などの映像をオペレーター(警察側)と共有するというものだ。警察は通報者からの音声情報と視覚情報に加え、GPSでの現場の位置情報も加わることで、より正確な情報を収集することができ、現場に到着した警察官の初動の精度向上が期待できる。

 これまでの110番通報では音声情報だけであったため、通報者が状況を正確に説明できているかの判断が難しかった。特に緊急性が高い場合だと、事故の当事者か、周辺の第三者による通報かによっても、冷静で客観的な説明ができるか大きな差が生まれてしまう。

 それに対して視覚情報であれば、事故や事件の規模感や、事態の緊急性、虚報や誤報を判断する材料として高い説得力を持ち、通報者にとっても最小の言語で警察に意図を伝達できる利点は大きい。さらに、オペレーターからは通報者自身の安全確保に配慮したうえで、状況次第では通報者に次の行動に対する助言を期待できる。次に何をすべきか分かっていれば、心理的な余裕も生まれることだろう。

110番映像通報システムの使い方

(1)これまでの通報と同様に110番へ連絡する。電話を受けたオペレーターが通報内容に応じて映像が必要か否かを判断する。(この例では必要と判断したと仮定する。)
(2)オペレーターより通話方法をスピーカー通話に切替えるようお願いされるので、スピーカー通話モードに切り替える。

画像=埼玉県警察

■110番映像通報システム利用の流れ(通報者目線)
(1) これまでの通報と同様に、110番へ連絡し、オペレーターに事件か事故かを伝える。映像共有が必要か否かは、オペレーターが通報内容に応じて判断する。
(2) "必要"と判断された場合、オペレーターから通話方法をスピーカー通話に切替えるよう依頼されるので、スピーカー通話モードに切り替える。

(3)その後、オペレーターから音声案内と共にSMS(ショートメッセージ)にてURLが送られてくるので、そのページに移動する。
(4)すると、110番映像通報システム画面が現れる(専用アプリは必要なし)。この時点でオペレーター側と画面がリアルタイムで共有される。
(3) その後、オペレーターから通報者の端末まで、音声案内と共にSMS(ショートメッセージ)でURLが送られてくるので、そのURLにアクセスする。
(4) すると、110番映像通報システム画面が現れる(専用アプリは必要ない)。この時点で通報者の端末画面がオペレーター側とリアルタイムで共有される。

(5)その後、画面が切替わるので、オペレーターから口頭で伝えられるアクセスコードを入力して、専用ページにログインする。
(6)次に、留意事項の同意を問われるので、一読して「同意する」を選択する。(5) 通報者の端末画面が次の画面に切替わったら、オペレーターから口頭で伝えられるアクセスコードを入力して、専用ページにログインする。
(6) 次の画面では、留意事項への同意を求められるので、一読して「同意する」を選択する。

(7)最後に、通報者のGPSによる位置情報とカメラの利用許可について同意を確認。
(8)カメラ機能が起動し、撮影画面に切り替わったら、撮影を開始する。

(7)最後に、通報者はGPSによる位置情報とカメラの利用許可について同意を求められるので、同意を選択する。
(8)通報者のカメラ機能が起動し、撮影画面に切り替わったら、撮影を開始する。通報者が通話を終えたあと、オペレーターが受信した映像などは現場に向かう警察官に送信され、現場到着後の初動に活用される。

■通報者の留意事項
・送信する映像などにかかる著作権は放棄しなければならない。
・GPS機能を用いて、通報者の位置情報を警察側が取得する。
・第三者のプライバシー侵害は避けて撮影すること。
・データ送信で発生する通信料金は、通報者が負担。
・通報はスマートフォンやタブレット端末からであること(固定電話やフューチャーフォンでは不可)。
・通話をスピーカー通話モードに切り替えること。
・SMSで送られてくるURLはワンタイム式なので、次に通報する際にはURLは無効になっている。

■試行運用のスケジュール
 2022年101日から各都道府県警察において試行運用が開始され、6か月間のフィードバック期間が設けられている。本実施は2023年41日を予定している。

110番映像通報システム使用時の全体の流れ。画像=警察庁

警察庁が公表している110番映像通報システム使用時の全体の流れ

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119番」版の映像共有システムを紹介

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