【AD】地方移住先として「にかほ市」が注目される理由。地域の魅力を高める取り組みとは。
新型コロナウイルス感染拡大により、都市一極集中型の生活スタイルが見直され、地方移住を検討する人が増加している。そんな人たちから今、「秋田県にかほ市」が注目を集めている。いったいどんな魅力があるのだろうか。
移住先として注目される「にかほ市」
新型コロナウイルス感染拡大によって日本中で移動の自粛、飲食店の時短営業など、人ができるだけ密集しない生活様式が推奨され、リモートワークやネット通販、デリバリーなど、さまざまな分野でIT活用が加速した。
これまで都心部で勤務していた人が、地方でも今まで通り勤務を続けられる環境も整いつつあり、コロナ禍以前から注目されていた「地方移住」を検討に入れる人が増加している。そんななか、秋田県にかほ市が2021年版 第9回「住みたい田舎 ベストランキング」(宝島社)で東北エリアの第7位に選ばれるなど、移住先として注目を集めている。にかほ市には、いったいどんな魅力があるのだろうか。
自然あふれるにかほ市
にかほ市は、秋田県南西部に位置し、南に鳥海山、西に日本海を望む、山と海に抱かれた風光明媚な町。俳聖・松尾芭蕉がおくのほそ道の旅で訪れた最北端の地として有名な象潟(きさかた)など、自然の美しさをたたえる観光資源が豊富な土地である。
鳥海山は、標高2236mと東北第2の高さを誇る独立峰。日本海に面しているため、5合目の展望台からは、日本海が一望できる。海浜、河川、高原、湿原、山岳地帯と、さまざまな自然風景が凝縮されたような景色が特徴であり、春は新緑、夏には登山、秋は紅葉と、シーズンを通じて多くの観光客が訪れる観光地である。
象潟は、かつては潟湖だったエリアが文化元年(1804年)に発生した象潟地震によって隆起し、陸となった土地で国の天然記念物に指定されている。エリア一帯は九十九島と呼ばれ、田園風景の中に島々が点在する独自の風景が見られる。
また近年、人気が高まっているキャンプやアウトドアの施設も多く、市内だけでも4か所のキャンプ場が設けられている。
【にかほ市内のキャンプ場】
・仁賀保高原キャンプ場
・象潟海水浴場キャンプ場
・三崎公園キャンプ場
・飛のくずれキャンプ場
TDKなど大手企業が所在!
にかほ市の魅力は自然だけではない。電子部品製造大手のTDK株式会社を中心とした機械加工、電子部品などの製造業、ものづくり企業が多いことも魅力の一つだ。にかほ市がTDKの創業者・齋藤憲三の出身地でもあり、古くは昭和15年から同社の工場が設立され、関連企業や工場が集積している。就業人口の約3割が製造業に従事しており、電子部品や生産用機械では東北トップクラスのシェアを占めている。
地方移住のキーポイントは交通インフラにあり!
特に地方では、少子高齢化の影響で公共交通機関が衰退しているため、クルマが主要な移動手段となっている。そのため、道路交通網が行き渡っていて、災害などの緊急時にも機能することが移住者にとっては重要なポイントだ。その点にかほ市は、道路交通網の整備も鋭意進められており、充実した交通インフラも魅力の一つとなっている。
にかほ市内の道路交通は、国道7号と日本海沿岸東北自動車道(日沿道:令和8年度までに全線開通予定)の一部を構成する「遊佐象潟道路」を中心として整備されている。
秋田県~山形県間は日常的に県境を越えた交流が活発だが、これまで沿岸部の主要幹線道路は国道7号しかなかったため、事故などで通行止めになると大幅な迂回を強いられていた。さらに、冬期は降雪による走行速度の低下で渋滞も多かった。しかし、にかほ市は県南西部に位置するため、冬期は比較的温暖で積雪が少なく、年間を通して地元の生活を支える骨格となることが期待できる。
両道路は、並行するように走るため、万が一、災害などでどちらかの道路が通行止めになっても、ダブルネットワークとして機能。南北の交通が寸断されるリスクに備えているのだ。
さらに、令和2年2月の日沿道の開通見通しの公表を受け、秋田経済同友会の呼びかけにより沿線自治体・経済団体・企業・県・国で意見交換会が開始。開通と同時にさまざまな効果が現れるよう、沿線地域の活性化や連携強化を図るとしている。にかほ市の市川雄次市長も「日沿道の整備で移動時間が短縮され生活の幅が広がる。住民のみなさまが安心して働ける暮らしやすい町づくりが重要。市外の方々も含め、周辺地域の働きやすい環境づくりにつなげたい」と意気込みを語っている。
また、これらの国道や県道を維持・管理していくためには、国と県、市が連携していくことも大切。にかほ市では、「花いっぱい運動」というボランティア活動において、国土交通省 東北地方整備局 秋田河川国道事務所の職員や関係企業、にかほ市職員や地域住民が協力して国道7号沿いの花壇整備を通じてお互いの連携を強化している。この活動を通して地域の結束力を高めることで、災害などの不測の事態が起きた時に、国と県と市が協力して地域を守っていくことを目指しているのだという。
さらに、高齢化率日本一の秋田県(※1)において、高齢者が健康で安全に道路を利用することができるように、秋田河川国道事務所による道の駅 象潟「ねむの丘」を活用した取り組みも始まった(※2)。これは高齢ドライバーが安全・安心に運転を続けられるよう、逆走などの事故防止、認知症の予防などについての講習や体験学習を行ったり、自分自身や地域を元気にするための話し合いをしたりするもの。高齢者自らが安全に運転を続けることで、社会参画や生きがいにつながり、地域全体として活性化していくことが期待されている。
※1 内閣府「令和2年版高齢社会白書」より:2019年現在、都道府県別の高齢化率が全国一位。
※2 大仙市の道の駅 協和 「四季の森」でも実施。
このように、にかほ市では地域の特性を踏まえながら、利便性や住みやすさを高める活動がいくつも実施されており、地方移住者にとっても魅力的な地域となっている。にかほ市ではコロナ禍以前から、「にかほーむ」という移住者やUターン希望者のための支援サイトを運営。移住支援や就職支援、移住セミナーやイベントなどを実施している。さらに秋田県全体では、Uターン・Iターン・Jターンを総称する「Aターン(※)」を推進。移住者のための企業面接交通費助成金なども設けられているため、地方移住を期にした転職の不安も相談できる環境が整っている。
※秋田出身の方もそれ以外の方も、秋田に来てほしいとの願いを込めて、オールターン(ALL Turn)の”A”と秋田(Akita)の”A”とをかけた言葉。
そしてクルマが主要な移動手段となる地方においては、整備された道路交通インフラは大きなキーポイントとなる。日沿道が全線開通すれば、東北地方の高速道路ネットワークが完成。大規模災害などの緊急時には国道7号の代替路として救援や復旧作業にも大きく寄与し、地域の安全・安心も支えてくれるだろう。さらに、にかほ市はこの開通により、秋田空港に加え、庄内空港とも高速道路で結ばれることになる。全国への往来も便利になることから、ポストコロナも視野に入れ、国や県と連携したより交通利便性の高い町づくりが進みそうだ。