2020年05月08日 02:00 掲載

ライフスタイル 全国の都道府県道1号はどんな道路? 東日本編(北海道・東北・関東・甲信越)


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神林 良輔

関東地方の都県道1号5路線(欠番2路線)

【茨城県】宇都宮笠間線
東日本で2番目に短い県道1号

読み方:うつのみやかさません
起点所在地:
笠間市片庭(かさましかたにわ)
起点交差点名:なし(栃木県との県境)
終点所在地:笠間市笠間
終点交差点名:荒町角(あらまちかど)
延長(茨城県内):6.4km
総延長(栃木・茨城):44.0km

 栃木県宇都宮市から茨城県笠間市までを結ぶ宇都宮笠間線の茨城県内区間。今回紹介した都道府県道1号の中では、千葉県の市川松戸線に次いで総延長の短い6.4kmとなっている。茨城県内では、石井交差点から石井神社前交差点までの300mほどが国道355号との重複区間となる。そのあと、笠間市の住宅街を抜けると田畑が広がるようになり、遠くには山々も見え、眺望のよさがポイント。栃木県との県境の辺りまで来ると道路の両脇を背の高い木々に囲まれ、山間部を切り開いた道路であることがうかがえる。

【栃木県】宇都宮笠間線
宇都宮を横断して茨城県笠間市へ

読み方:うつのみやかさません
起点所在地:
宇都宮市大通り
起点交差点名:大通り1丁目
終点所在地:芳賀郡茂木町(はがぐんもてぎまち)
終点交差点名:なし(茨城県との県境)
延長(栃木県内):37.6km
総延長(栃木・茨城):44.0km

 栃木県と茨城県にまたがる宇都宮笠間線。栃木県内区間は、総延長44.0kmのうちの37.6kmを占める。JR宇都宮駅から西へ向かう「大通り」の大通り1丁目交差点を起点とし、宇都宮駅の南側で「水戸街道」(※10)となり、東へ向かいJR線をアンダーパス。さらに1kmほど進んだ平松町交差点から国道123号との重複区間がスタートし、20km弱先の芳賀郡益子町(はがぐんましこまち)にある七井駅西交差点(※11)まで続く。重複区間が終わる頃には周囲には田畑が広がり、さらに茨城県との県境に向かうにつれて徐々に山間部の道路へ。山間部を抜ける道路とはいってもつづら折りというほどではなく、走りやすい道路といえるだろう。

※10 栃木県内の水戸街道について:東京都墨田区から茨城県土浦市荒川沖までの区間につけられている国道6号の通称「水戸街道」とは異なる。
※11 七井駅は、SLを走らせていることで知られる真岡鐵道の駅のひとつ。

【群馬県】沼田檜枝岐線
通常はクルマで走ることのできない特別な県道

読み方:ぬまたひのえまたせん
起点所在地:
利根郡片品村戸倉(とねぐんかたしなむらとくら)
起点交差点名:なし(国道401号との接点)
終点所在地:利根郡片品村戸倉
終点交差点名:なし(行き止まり)
延長(群馬県内):9.1km(うち3.3kmはハイキングコース)
総延長(群馬・福島):22.2km

 群馬県と福島県に存在する沼田檜枝岐線の群馬県内区間。福島県道1号でも触れたが、路線名は尾瀬沼の東側を抜けて福島県檜枝岐村までの開通が計画されていた県道の名残である。通常、群馬県側の沼田檜枝岐線はクルマで走ることはできないが、下肢障害などがある人のため、環境車に限っては走ることができ、尾瀬沼により近いところからハイキングコースに入れる。ちなみに徒歩でなら、沼田檜枝岐線の行き止まりまで行くことが可能だ。

【埼玉県】さいたま川口線
新旧2本で構成される県道1号

読み方:さいたまかわぐちせん
起点所在地
 旧1号
:さいたま市浦和区
 第二産業道路:さいたま市見沼区
起点交差点名
 旧1号:上木崎四丁目(かみきざきよんちょうめ)
 第二産業道路:大和田
終点所在地:川口市大字道合(みちあい)
終点交差点名:道合西(みちあいにし)
総延長:16.9km

 さいたま川口線は2本からなる。旧1号と、通称「第二産業道路」のさいたま市見沼区から川口市大字道合までの区間だ。旧1号と第二産業道路は絡み合うようなルートである点が特徴だ。まずさいたま市緑区三室(みむろ)で、第二産業道路を旧1号が西から東へ斜めに交差したあと(※12)、南に向かっていくと緑区の三室と中尾の境界にある不動谷交差点(ふどうたにこうさてん)で交差。そのあとしばらくは第二産業道路が東、旧1号が西に位置して並走するが、大谷口陸橋(おおやぐちりっきょう)で3回目の交差となる。ここは、JR武蔵野線をオーバーパスする陸橋同士の交差点という構造だ。そして最終的にさいたま市南区円正寺(えんしょうじ)で合流。旧1号の延長は6.5km、第二産業道路の1号の延長は10.4km。合計16.9kmだ。

※12 さいたま市緑区三室の交差点:ここでは旧1号は第二産業道路を横断していないため、厳密には交差点ではない。上り車線と下り車線それぞれに旧1号が接続している構造。

【千葉県】市川松戸線
短いながらも南北の移動をになった主要道路

読み方:いちかわまつどせん
起点所在地:
市川市市川
起点交差点名:市川広小路
終点所在地:松戸市小山(こやま)
終点交差点名:松戸二中前
総延長:4.6km

 千葉県と東京都の間を流れる江戸川沿いに、市川と松戸を結んでいるのが市川松戸線だ。川下の市川が起点ではあるが、通称は川上側の松戸から取られて「松戸街道」と呼ばれている。今回紹介した1号の中では最も総延長が短く、4.6kmだ。2018年6月にC3外環道とその一般道部である国道298号の千葉区間が開通するまでは、千葉県西部の南北を結ぶ主要な一般道のひとつだった。現在も交通量は少なくないものの、その多くが国道298号に転換したため、以前に比べると渋滞も減り、走りやすくなった。ちなみに桜の名勝として知られる里見公園(さとみこうえん)は市川と松戸の中間にあり、松戸街道からアクセスできる。

【東京都】欠番
1994年3月末までは存在した都道1号

 現在、東京都道1号は欠番である。東京都に確認したところ、都道1号は1994年3月31日まで存在していたという。しかし、複数の都道府県にまたがる主要地方道は同じ路線番号と路線名を使うというルールに従い、神奈川県道6号に合わせ、同年4月1日に現在の都道6号へと変更。それ以降、1号は欠番となっているということだ。

 都道1号から6号へと変更された道路とは通称「産業道路」のことで、路線名は東京大師横浜線。国道131号産業道路と都道311号環八通りとの交差点である大田区・羽田地区の大鳥居交差点から南進し、すぐに多摩川を渡って神奈川県道6号となる。そして川崎を経て、横浜へ至る路線だ。

【神奈川県】欠番
国道1号との混同を避けるために欠番とした模様

 続く神奈川県も県道1号が欠番となっている。その理由について神奈川県に話を聴いてみたが、欠番とすることが決定されたのは、新道路法が施行された1952年(昭和27)頃と思われる(※13)。とても古い話であるため、正確なところは不明ということだった。担当者から、「正式な書類での確認はできていないけれども」という前置きの上で、かなり以前に職場の先輩から「国道1号との混同を避けるため」という話を聴いたことがあることを教えてくれた。

 国道1号は、かつての五街道のひとつである東海道をベースとしており、現在でも東京の日本橋から大阪市までをつなぐ、総延長約750kmの主要幹線道路である。実は東京から横浜にかけては、新道路法施行直前の1951年に、第二京浜国道が国道1号として新設された経緯がある(建設期間1936~1951年)。京浜国道(国道15号、第一京浜)の渋滞緩和対策として第二京浜が建設されたのだが、建設省(現・国土交通省)がこちらを新たに国道1号とした(※14)。神奈川県への電話取材で得られた欠番の理由も納得できる。このほか神奈川県では、国道15・16・20号と被ることから、県道15・16・20号も欠番としている。

※13 都道府県道の路線番号などの決定時期:1952年の新道路法の施行以降に、長い時間をかけて段階的に定められていったものが全国で多数を占める。ただし都道府県道の中には、旧道路法時代に定められてそれが引き継がれているものもある。
※14 国道の管轄:国の管轄であり、当時は建設省が担当。

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最後は甲信越の3路線を紹介

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