クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

クルマ最終更新日:2020.04.15 公開日:2020.04.15

緊急事態宣言後の平日人出は約4割減。政府は接触8割減を呼びかけ。

新型コロナウイルス感染予防対策として緊急事態宣言が発出され、政府は人と人との接触の8割減少を呼びかけている。内閣官房によると、緊急事態宣言前後の平日における人出を比較すると東京駅では47.0%減、新宿駅では39.6%減、新橋駅では41.3%減。平日の外出自粛は約4割程度にとどまっていることが分かった。

記事の画像ギャラリーを見る

緊急事態宣言|コロナウイルス|人流|人口|鉄道|利用者数|山手線のイメージ

©映彦 松葉 – stock.adobe.com

 内閣官房は新型コロナウイルス感染症対策の特設WEBサイトにおいて緊急事態宣言の成果として、東京都の主要駅における人流の推移や、対象7都府県における人口増減率のデータを公開している。緊急事態宣言が発出されてから、人の流れはどう変化しているのだろうか。

東京都の主要駅における人流は約4割減。

緊急事態宣言|コロナウイルス|人流|人口|鉄道|利用者数|都内主要駅の人流推移

東京都の主要駅における人流推移 出典: 内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策の特設WEBサイト

 まず、東京都の主要駅における人流の増減率を見てみよう。この増減率は緊急事態宣言前の4月7日(火)と宣言後各日6~18時の累積値を比較したものである。

 4月13日(月)の増減率は、東京駅では47.9%減、新橋駅では41.3%減、新宿駅では39.6%減となっており、いずれも約4割減であることが分かる。

【緊急事態宣言前後の平日の人流増減率(4月13日18時現在)】
・東京駅 47.9%減
・新橋駅 41.3%減
・新宿駅 39.6%減
・品川駅 41.6%減
・六本木駅 40.3%減

 緊急事態宣言直後の8日(水)の時点では、東京都の主要駅の人流減少は20%前後だったので、先週より減少はしているものの、政府が目標とする人と人との接触8割減には届きそうにない。

 また、どの駅でも人流のピークが7~9時に集中しているので、未だ多くの人が仕事のために外出していると予想できる。業務内容的にテレワークできない業種や、システムやPCなどの都合で出勤する必要のある人もいるため、外出自粛を要請されていても、外出せざるを得ない状況があるのだろう。

 また、土日(4月11、12日)における増減率は、60~80%程度減少している。百貨店や飲食店など、多くの店舗が休業していることもあり、繁華街に出かける人はかなり減少していると考えられる。

7都府県における人口変動率

緊急事態宣言|コロナウイルス|人流|人口|鉄道|利用者数|7都府県主要都市における人口増減率

緊急事態宣言後の7都府県主要都市周辺における人口増減率(%) 出典:内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策の特設WEBサイトのデータより作成

 緊急事態宣言が発出された7都府県の主要都市周辺の人口増減率を見てみよう。この人口増減率は、NTTドコモの携帯電話端末数から人口を推計し、緊急事態宣言前の4月7日(火)と宣言後各日の15時時点を比較したものである(法人名義の契約回線を除く)。

【7都府県の緊急事態宣言後の人口増減率(4月13日15時現在)】
・東京都渋谷周辺 39.4%減
・神奈川県横浜周辺 50.2%減
・神奈川県川崎周辺 41.3%減
・千葉県千葉周辺 45.0%減
・千葉県船橋周辺 32.3%減
・埼玉県大宮周辺 41.9%減
・大阪府梅田周辺 47.0%減
・大阪府難波周辺 39.9%減
・兵庫県三ノ宮周辺 27.6%減
・福岡県天神周辺 33.3%減

 4月13日(月)、東京都渋谷周辺では39.4%減、神奈川県横浜周辺では50.2%減、千葉県千葉周辺では45.0%減、埼玉県大宮周辺では41.9%と関東では4割程度人口が減少していることが分かる。また、千葉県船橋周辺、兵庫県三ノ宮周辺、福岡天神周辺では30%減ほどで、外出自粛をしている人が少ないようだ。

緊急事態宣言|コロナウイルス|人流|人口|鉄道|利用者数|渋谷駅周辺の人口増減推移

渋谷周辺における人口増減の推移(1時間単位)。他の都市でも人口増減の時間帯は同じ傾向がある。 出典:NTTドコモ「モバイル空間設計」

 この人口データの推移を時間単位で見てみると、どの都市でも7~9時頃に大きく増加し、10~16時頃まで安定する傾向があるので、仕事のために外出している人による影響であると推察できる。

都営地下鉄の利用者は約5割減

緊急事態宣言|コロナウイルス|人流|人口|鉄道|利用者数|都営地下鉄の利用者数推移

都営地下鉄の利用者数推移 出典:東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト

 都営地下鉄の利用者数の増減率を見てみよう。この増減率は、都営地下鉄4路線の自動改札出場数を集計し、1月20~24日の平均値と比較したものである。

【都営地下鉄の利用者数の増減率(時間別)】
4月6~9日
・6時30分~ 7時30分 21.2%減
・7時30分~ 9時30分 49.0%減 
・9時30分~10時30分 50.0%減

 4月6~9日の平均値を時間別にみると、6時30~7時30分では21.2%減、7時30分~9時30分では49.0%減、9時30分~10時30分では50.0%減となっている。通勤時間帯でも9時30分以降の利用者数が大幅に減少しているようだ。ちなみに、3つの時間帯を平均すると40%程度となる。


 このように緊急事態宣言後の都市部の人流や人口は約4割減であることが分かった。しかし、政府は人と人との接触を8割減少させないと新型コロナウイルスは短期間で終息しないと警鐘を鳴らしている。目標達成のためには、今一度、各自が自らの行動を振り返る必要があるだろう。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

応募する

応募はこちら!(4月30日まで)
応募はこちら!(4月30日まで)