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最終更新日:2025.08.12 公開日:2025.08.12

クルマ、何に乗ってるの? 僕たちの愛車紹介 #29|ルノー 4(キャトル)F4 フルゴネット

ルノー 4 F4 フルゴネット|Renault 4 F4 Fourgonnette

みんなの愛車を紹介するコーナーに、珍しいバンタイプの「ルノー4(キャトル)F4 フルゴネット」が登場。オーナー河西さんの夢は、ルノー4博物館の館長!? 元スバルのカーデザイナー・渕野健太郎がインタビュー!

ルノー 4 F4 フルゴネット|Renault 4 F4 Fourgonnette

文=渕野健太郎

写真=塚原孝顕

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CAR #29|Renault 4 F4 Fourgonnette

■愛車:
ルノー4 F4 フルゴネット(1981年)

■オーナー:
河西 正悟さん(30歳)

このクルマはいつ購入しましたか?
2017年に購入し、2024年10月に車検を取得しました。

■このクルマを選んだ理由は何ですか
もともとルノー4が好きで所有していましたが、バンタイプのF4も欲しくなって購入しました。

■このクルマのお気に入りポイントは何ですか
他のクルマにはない、リア半分の“あとから付け足した”ような独特なフォルムが魅力です。古いクルマですが荷物をたくさん積めるうえ、長距離移動もこなせる実用性も気に入っています。

これまでの車歴を教えてください。
ルノー4 TL(1980年)
ルノー ルーテシア2 RS
ルノー3 R3

■普段クルマを使ってどんな遊びをしますか?
ドライブやピクニックに行きます。

■次に欲しいクルマは何ですか?
ルノー4がもっと欲しいです!

なかなか見かける機会の少ないキャトルのフルゴネット。バンタイプのフォルムがとても可愛らしいですね。

なかなか見かける機会の少ないキャトルのフルゴネット。バンタイプのフォルムがとても可愛らしいですね。

ルノーが誇る世界的名車の珍しいバンタイプ!

ルノーの大衆車「4(キャトル)」は、1961年の発売以来、なんと31年間もモデルチェンジなしで生産され、累計生産台数はVWビートル、T型フォードに次ぐ世界第3位を誇る名車です。

今回ご紹介するのは、その中でも珍しいバンタイプ“フルゴネット”のキャトルです。腰高ながら絶妙に安定感のあるこのプロポーションは、シトロエン2CVにも通じるフランス車にしか出せないバランスだと思います。

オーナーの河西さんは、ほかにも多数のキャトルを所有しており、非常に興味深いお話を聞かせていただきました。

「フルゴネット」はフランス語で「小型貨物車」を意味します。前半分は大衆車、後半分には荷箱を継ぎ足したような構造を持つ、バンタイプのクルマを指します。

「フルゴネット」はフランス語で「小型貨物車」を意味します。前半分は大衆車、後半分には荷箱を継ぎ足したような構造を持つ、バンタイプのクルマを指します。

キャトルの保有台数は専門店レベル?

──それでは、よろしくお願いします。まずは愛車にキャトルを選んだきっかけを教えてください。

河西さん もともと父がキャトルに乗っていましたが、事情があって手放すことになりました。ですが家族との楽しい思い出が詰まったクルマだったので、もう一度、手に入れたかったんです。

このクルマとは別に緑色のキャトルを持っているのですが、それを中学生の時に買いました。

──中学生でクルマを購入……これまでのインタビューでそれは初めてのパターンです(笑)。どうやって購入したのですか?

河西さん 小学生の頃からお年玉を貯めたり、育てたカブトムシを売ったりして資金を調達して、ヤフーオークションで手に入れました。

──スゴイ! ご両親もよく協力してくれましたね。ちなみにこの青のキャトルは何台目の愛車ですか?

河西さん 4台目です。緑や青のほかに、黄色いキャトルに乗っていたこともありますし、R3(キャトルの廉価版)にも乗っています。今回のキャトルは社会人1年目の時に、父が知り合いから譲り受けたものです。長年動かしていませんでしたが、2024年に私が父から譲り受け路上復帰させました。

本当はこのカーミーティングにも緑のキャトルで参加する予定でしたが、修理中なので今回は青のキャトルで来ました。

愛車の好きなところを聞いてみると、リア半分の“箱”っぽい形状と、リアゲートの上部が開く「ジラフォン」という装備がお気に入りとのことでした。

愛車の好きなところを聞いてみると、リア半分の“箱”っぽい形状と、リアゲートの上部が開く「ジラフォン」という装備がお気に入りとのことでした。

インパネまわりは2本スポークのステアリングホイールがシンプルでカッコイイです。稀少な角メーターも確認できますね。

インパネまわりは2本スポークのステアリングホイールがシンプルでカッコイイです。稀少な角メーターも確認できますね。

──なるほど、中学生の頃に買った緑のキャトルも現役なんですね。ちなみに、いまはご実家にお住まいですか?

河西さん はい、実家です。家業でワイナリーをやっているのですが、キャトルがたくさん置いてあるので、中古車屋と間違われることもあります(笑)。部品取り用も含めて、キャトルは10台くらい所有しています。

──10台も!? それはもう専門店レベルですね。どうしてそんなに集めたのですか?

河西さん 実は将来、キャトルの博物館を開きたいと考えていまして……。ですので、もっとキャトルの台数を増やしたいんです。

──将来はキャトル博物館の館長! ステキです。いまあるキャトルはオークションで少しずつ購入していったのですか?

河西さん いえ、キャトル仲間の知り合いから「手放すから買ってくれない?」と声をかけてもらって、自然に増えていきました(笑)。

バックドアを開けると、腰掛けるのにちょうど良い高さのフロアなんですね!

バックドアを開けると、腰掛けるのにちょうど良い高さのフロアなんですね!

──ということは全国のキャトル乗りとつながっていそうですね! あらためて、キャトルの魅力は何でしょう?

河西さん そうですね、「さりげない雰囲気」でしょうか。本来は大衆車なので荷物もしっかり積めますし、シートや足まわりのつくりが良くて、遠出も苦にならない実用性が魅力です。

──なるほど、個性的だけど主張しすぎず、実用性も高い……まさに隠れた名車ですね。では最後に、いま苦労していることがあれば教えてください。

河西さん このフルゴネットは、普通のキャトルと違って専用の外装パーツが多いので、部品探しが大変です。

それにクーラーが付いていないので、夏はかなりキツイですね。今回参加したイベント会場までの道中が猛暑だったので、同乗者に「次のイベントは新幹線で行く」と言われてしまいました(笑)。

──冷房なしでのドライブは過酷ですね……。でも、そんな苦労も含めて旧車ライフの楽しさなのかもしれません。本日は貴重なお話をありがとうございました!

ルノー 4 F4 フルゴネット|Renault 4 F4 Fourgonnette

ルノー 4 F4 フルゴネット|Renault 4 F4 Fourgonnette

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