令和版の写ルンです? 富士フイルム「X half」を持って、昭和レトロなドライブに出かけよう――群馬の気ままなドライブルート。
喫茶店やドライブイン、ロープウェイなど、どこか懐かしさを感じる群馬のドライブルートをご紹介。フィルムライクなカメラ「X half」で思い出を残しながら、いざ! 日帰りドライブへ出かけよう。今回のドライブの相棒は、トヨタの人気コンパクトSUV「ヤリスクロスZ "Adventure"」だ。
この記事をシェア
昭和レトロを満喫! 群馬のドライブルート
最近では、クルマやファッションをはじめ様々な場面で、’80~’00年代の古き良きカルチャーが注目されている。
ドライブだって例外ではなく、現代にはない不自由さや、どこか懐かしい空気感、そして豊かな自然を求めて出かけるのが、今の気分だ。もちろん思い出を残すカメラだって、最新のスマホよりもレトロなフィルムカメラやコンパクトデジタルカメラがいい。
今回は、クルマのグローブボックスに、富士フイルムのコンデジ「X half」をスタンバイさせ、群馬県まで……。大学生カップルの「たいがくん&あさひちゃん」に、フィルムライクな写真で思い出を残しながら、ドライブルートを巡って貰った。

(左)富士フイルム X half。 (右)群馬のドライブルートを巡ってくれた「たいがくん&あさひちゃん」カップル。
富士フイルムの「X half」は、フィルムライクな写真表現を楽しめるコンデジ。フィルム時代のハーフサイズカメラをモチーフにしたデザインで、アナログな撮影体験や、フィルムシミュレーション機能を使ってフィルムのような味のある写真を楽しめる。小粋で頼れるパートナーだ。
かつてのハーフカメラは、35mmフィルムを半分(ハーフ)のサイズで撮影していたので、1コマで2枚の撮影(2in1)ができた。この「X half」でも、それと同じような2in1の写真をカメラ本体の操作で撮影できたり、スマホアプリと連携することで、アプリ内でも2in1の写真を作ることができる。また、アプリ内のギャラリーでは白枠や黒枠、instax(チェキ)枠を設定して、まるでプリントした写真を手にしているかのように閲覧することもできる。
今回、たいがくん&あさひちゃんが撮ったX halfでの写真は、instax枠付きの2in1写真で掲載した。

今回の相棒「ヤリスクロスZ "Adventure"」は、都会の真ん中からアウトドアまで似合う、トヨタの人気コンパクトSUV。
1:珈琲ぽぷら

緑に囲まれたオレンジの屋根が目印の「珈琲 ぽぷら」。昔ながらの喫茶メニューやパスタが豊富。黒いお皿のパスタが「復刻ミートソース」。白いお皿は「明太子とイカ(塩)」。
都内を朝10時に出発して、関越道をぐんぐん北へ。前橋ICで高速を降りたら、のどかな風景に“旅の気配”が混じってくる。
ドライブの最初の目的地は、国道406号沿いにあるレトロな喫茶店「珈琲 ぽぷら」。みずみずしい葉が風に揺れる、木々の中に佇む一軒家風の可愛らしいお店だ。
その歴史は古く1975年創業。かつては喫茶店「ぽぷら」として旧榛名町で祖父母が営んでいたお店だったという。一時閉店したものの、当時の思い出話をよく聞いていた娘さんとお孫さんが「ぽぷらのようなお店をやりたい」と現在の場所で復活させたのだとか。
祖父母のレシピで作っているというメニュー「復刻ミートソース」がおすすめ。粗挽き肉がゴロゴロと入ったミートソースと、ベシャメル仕立てのホワイトソースが両方味わえる贅沢なパスタは絶品。くまの形をしたパンが上に乗っているのが可愛くて、2人も思わず「可愛い~!」と言いながらカメラのシャッターを切っていた。

クリームソーダと自家製プリン。パスタと一緒に頼めばセット料金でお得に食べられる!
喫茶店の定番、クリームソーダとプリン、ケーキも注文。昔ながらの固めプリンは、しっかりと卵の味がして、カラメルの苦さがいいアクセントになっている。プリンの上に乗っているのは、くまの形をした手作りマシュマロ。1つ50円でトッピングできるので、くまのマシュマロをたくさん乗っけて楽しむお客さんも多いのだとか。
店内のレトロで落ち着く雰囲気もさることながら、店員さんの温かな心配りに、ほっと癒やされるアットホームなお店だった。
▼Photos taken with a “X half”

くまの形をしたパンやマシュマロが可愛い。フィルムシミュレーション「Velvia/ビビッド」を使用するとメリハリのある色彩に。

祖父母が営んでいた当時の「ぽぷら」のマッチは貴重。赤い電話は貯金箱になっていて、お金をいれるとメロディーが流れる。フィルムシミュレーション「PROVIA/スタンダード」は懐かしく心地良い雰囲気の写真に。
▼INFORMATION
珈琲 ぽぷら
住所:〒370-0886 群馬県高崎市下大島町269-1
営業時間:11時30分~15時(L.O 14時)
定休日:月曜日、火曜日
2:甲子亭(きのえねてい)ボート乗り場

榛名湖で足漕ぎのスワンボートに挑戦! 湖の上を自由に移動できるのが楽しい。
腹ごしらえが済んだら、群馬県の観光名所のひとつ「榛名湖」まで、クネクネとした山道を駆け上がるドライブへ。
「榛名湖」は、榛名山の火山活動によって生まれた、標高1100mにあるカルデラ湖。爽やかな空気の中、ボートや釣り、オートキャンプなど、自然のアクティビティが楽しめるのが魅力だ。
今回は、榛名湖の南岸にある「甲子亭ボート乗り場」でスワンボートを借りて出航。青く透き通った湖面を滑りながら、豊かな自然を満喫する時間を楽しんだ。美しい榛名富士のシルエットが水面に反射する景色はとっても綺麗。

シルエットの美しい榛名富士をボートの上から見上げる。
甲子亭のお兄さんが「榛名湖の水はほとんど湧き水だから、水質がとってもいいんです」と教えてくれた。こうやって地元の人から新しい知識を教えてもらえるのもドライブのいいところ。
「日帰りドライブだから、短い時間しかボートに乗れなかったけど、今度はボート釣りにも挑戦してみたい」「もっとゆっくりして行きたい」という2人。雄大な榛名湖の自然と清々しい空気にすっかり虜になったみたい。
▼Photos taken with a “X half”

ドライブの相棒「ヤリスクロスZ "Adventure"」と榛名富士。甲子亭のボート乗り場はカラフルなので写真をたくさん撮りたくなる。フィルムシミュレーション「Velvia/ビビッド」を使用。

慣れないボートの操舵に悪戦苦闘! それも楽しい思い出になる。ちょっと変な形のボートがシュール。フィルムシミュレーション「Velvia/ビビッド」を使用。
▼INFORMATION
甲子亭ボート乗り場
住所:〒370-3348 群馬県高崎市榛名湖町840-1
営業時間:9時~16時
定休日:不定休
※天候等により臨時休みや早仕舞いの可能性あり
※12月~3月までは湖が凍結するため休業
料金:
スワンボート(3人乗り)30分 1500円
らくらく電動ボート(3人乗り)20分 2000円
3:榛名山ロープウェイ

榛名富士の麓から、ピンク色のゴンドラに乗って山頂まで空中散歩。
ボート乗り場から湖畔をぐるっと東側に回ると、榛名富士の稜線に沿って動くロープウェイが見える。
「榛名山ロープウェイ」は、湖畔の榛名高原駅から山頂の榛名富士山頂駅までをむすぶ2両連結ゴンドラのロープウェイ。高低差300mを約3分で一気に駆け上がる空中散歩を楽しめる。そのスピードは結構早くて、「思ったより早い!」と2人もすこし驚くほど。

緑の木々が煌めく景色に癒やされる。紅葉の時期もとっても綺麗なのだとか。
山頂からの眺めは絶景で、天気の良い日は関東平野が一望でき、東京スカイツリーや富士山を見ることもできる。テーブルやベンチもあるので、高原の清々しい空気をいっぱいに吸い込んで、リラックスしながら楽しめるのもいい。
また、山頂駅から参道を登って徒歩5分のところには「榛名富士山神社」があり、縁結びや安産にご利益があるみたい。
▼Photos taken with a “X half”

榛名山ロープウェイのスタート地点。左はフィルムシミュレーション「Velvia/ビビッド」を使用。右のレトロな質感の写真は、期限切れフィルム(グリーン)のフィルタを使用。

山々のスナップもいい感じ。参道を登って「榛名富士山神社」にもお参りしてきた。ハイキーのフィルタを使うと、コントラストが抑えられた爽やかな写真が撮れる。
▼INFORMATION
榛名山ロープウェイ
住所:〒370-3348 群馬県高崎市榛名湖町845-1
営業時間:9時~17時(のぼり最終16時半)
※15分間隔で運行。所要時間は片道2分50秒。
料金:往復 大人1200円/子ども600円
4:ドライブイン七輿(ななこし)
たっぷり自然を浴びたあとは、エンジンをかけて再び街道へ。つぎに向かうのは群馬でも有名なドライブスポット「ドライブイン七輿」。

外観からすでにレトロな雰囲気で気分が上がる。今も現役のレトロ自販機がお出迎え。
「ドライブイン七輿」は、レトロな自動販売機の聖地として有名で、テレビや雑誌などでも度々紹介されるお店。「チーズバーガー」「トーストサンド」「チャーシュー麺」など、今では珍しい温かな食事を提供してくれる昭和40〜50年代に作られた自販機がズラリと並んでいる。
駐車場にクルマを停めて、入口のガラス戸を開ければ、そこはまるでタイムマシンのよう。小銭を投入して、自販機のボタンを押せば、湯気と一緒にノスタルジーも立ちのぼる。
今回は、チーズバーガーとトーストサンドのピザ味を購入。チーズバーガーは、温める際の湯気で、少ししっとりたバンズが甘くて優しいお味。
トーストサンドは、アルミホイルに包まれた状態で登場。食パンは意外にしっかりと焦げ目がついてカリモチ食感だった。
2人は笑顔で「ハンバーグのようなパテのボリュームで、見た目以上にお腹にたまる」「ピザソースはけっこうピリ辛」と懐かしのメニューを味わっていた。

昔ながらのアーケードゲームが並ぶコーナーは、グリーンの壁もあいまってアメリカンな空間。
店内奥にあるゲームコーナーも探索。昔ながらのアーケードゲームの筐体が並び、とってもレトロな雰囲気。2人は結構真剣にぷよぷよで対決をスタート。白熱した戦いの結果、たいがくんが勝利! 童心に返って喜んでいた。
▼Photos taken with a “X half”

自販機で購入できるチーズバーガーと瓶コーラ。イエローのパッケージが可愛い。左はフィルムシミュレーション「クラシックネガ」を使用して撮影。フィルムらしさを色濃く感じる懐かしい色味に。右は「Velvia/ビビッド」を使用。

小腹を満たした後は、アーケードゲームで対戦。しばらく時間を忘れ、白熱した戦いを繰り広げていた。外2枚はフィルムシミュレーション「クラシックネガ」を使用。中2枚は「Velvia/ビビッド」を使用。
▼INFORMATION
ドライブイン七輿
住所:〒375-0057 群馬県藤岡市上落合853
営業時間:24時間営業(自動販売機コーナー)
定休日:不定休
ドライブの思い出は一生もの!

X halfのモニターを覗き込む2人。ドライブの思い出を振り返りながら、「ヤリスクロスZ "Adventure"」に乗って帰路に着いた。
東京から片道3時間のドライブはあっという間に終了。だけどX halfのモニターを覗けば、さっきまでの楽しい風景がちゃんとそこにある。最新のテーマパークに出かけるのもいいけれど、ちょっとレトロなお店と風景を巡りながら、2人だけの時間をゆっくり走るのは、また別の楽しさがある。これを参考に、大切な人と愛車とのドライブを計画してみてはいかがだろうか。
記事の画像ギャラリーを見る