国道4号東埼玉道路の新区間が6月1日に開通! 吉川市川藤~松伏町田島の延伸でアクセス性が向上【道路のニュース】
埼玉県の松伏町と吉川市を結ぶ新ルート・国道4号東埼玉道路 吉川市川藤~松伏町田島(約3.8km)と、主要地方道越谷野田線バイパスの一部区間(約0.4km)が2025年6月1日(日)15時に開通する。今回の開通によって、どんな効果があるのだろうか? 同区間を含む東埼玉道路の工事進捗も併せてお届けしよう。
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国道4号東埼玉道路の新区間が6月1日開通!

国道4号東埼玉道路 吉川市川藤〜松伏町田島の概要。
埼玉県と国土交通省は、国道4号東埼玉道路 吉川市川藤~松伏町田島(約3.8km)と主要地方道越谷野田線バイパスの一部区間(約0.4km)を2025年6月1日(日)15時に開通すると発表した。
開通に先立ち同日10時から、開通式典とセレモニーが実施される。このセレモニーと開通における交通切り替えに伴い、近隣では一時的に交通規制が実施される予定だ(開通式典・セレモニーは一般来場不可)。
今回開通する区間は、これまで鉄道駅が存在しなかったいわゆる「鉄道空白地帯」である松伏町と、国道4号を有する吉川市を直接結ぶ新ルートとなり、通勤・通学や物流の効率化が期待される。また、周辺地域から都心方面へのアクセス性が向上することで、埼玉県南東部全体の交通利便性の底上げにもつながる見込みだ。
東埼玉道路は、埼玉県八潮市(外環道)を起点に春日部市(国道16号)までを結ぶ延長約17.6kmの幹線道路。国道4号の渋滞緩和、災害時の代替路確保、沿線地域の発展を目的に整備が進められている。
自動車専用部と一般部(国道4号バイパス)が併設する構造となっており、一般部では埼玉県八潮市から吉川市川藤までの5.7km区間が開通済み。残る春日部市水角から春日部市下柳が着工している。自動車専用部では、八潮から松伏までが事業化されている。
【開通区間概要】
国道4号東埼玉道路 吉川市川藤〜松伏町田島
延長:約3.8km
主要地方道越谷野田線バイパス(松伏町田島)
延長:約0.4km
幅員:25.0m〜27.0m
事業費:約14億円
レイクタウン周辺の混雑緩和などの整備効果も

東埼玉道路(越谷レイクタウン付近)の様子。
国道4号東埼玉道路 吉川市川藤~松伏町田島の沿線には日本最大級のショッピングモール「イオンレイクタウン」が立地しており、週末の交通混雑が課題となっていた。新たな接続ルートの開通により、都心方面や松伏方面からのアクセスがスムーズになり、周辺道路の渋滞分散や買い物利便性の向上も期待されている。
また区間周辺には、大規模な物流センターや工業団地「東埼玉テクノポリス」が立地。それに加えて新たに整備の進められている「松伏・田島地区産業団地」などが広がっており、道路整備による輸送効率の向上が企業活動を後押しするかたちだ。
たとえば、同地区から外環道・高谷JCTまでの所要時間は、整備前の約55分から約30分に短縮される見込みとなっている。
大規模災害時のバックアップ機能も

東埼玉道路の開通による災害時のネットワーク機能の拡充。
その他、災害時の代替路としても機能的だ。国道4号ではこれまで、豪雨や台風の発生時における冠水によって通行止めが発生。長時間にわたって緊急車両やトラックが通行できなくなっていた。しかし、東埼玉道路の開通によって、浸水が想定される区間を避けた交通ネットワークが形成できるという。
東埼玉道路の自動車専用部にも期待!

外環八潮PA(仮称)の完成イメージ。
事業化されている東埼玉道路の自動車専用部では、外環道と草加八潮JCTに隣接して建設中の「外環八潮PA」に設置予定のスマートICを含めると、6か所のICが新設される予定。
【東埼玉道路で設置予定のIC】
※いずれも仮称
・外環八潮PAスマートIC
・草加八潮IC
・蒲生柿木川戸線IC
・越谷吉川線IC
・越谷総合運動公園川藤線IC
・浦和野田線IC
なお、2025年5月現在、NEXCO東日本によって外環八潮PAの造成工事、外環道に接続するランプ橋などの工事が進行中だ。東埼玉道路の全線開通までは道のりは長いものの、今後も最新情報に注目していきたい。
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