19年経っても開通しない! 練馬区の「放射第7号線」西側が暫定開通! 反響は? 残りの区間はいつできる?【いま気になる道路計画】
都心と多摩地域を結ぶ「放射第7号線(大泉)」の西側区間(練馬区西大泉2〜5丁目)が2025年2月に暫定開通しました。整備状況や全線開通へ向けた進捗。さらに今回開通した区間では、どのような反響が上がっているのかをご紹介します。
この記事をシェア
放射第7号線(大泉)西側が暫定開通!

放射第7号線の概要。
東京都が整備を進める都市計画道路「放射第7号線」は、千代田区九段北1丁目から練馬区西大泉5丁目までを結ぶ延長約19.3kmの都市計画道路です。その一部にあたる練馬区西大泉2〜5丁目の西側区間(約1km)が、2025年2月16日に暫定開通しました。
放射第7号線は、1946年に都市計画決定され、1962年に事業区間が現在の位置へと変更されました。整備が進めば、東京外かく環状道路や関越道、さらには中央道との接続性が向上し、広域的な交通利便性や物流効率の改善が期待されます。
暫定開通した区間は、2006年度に事業化された大泉学園町2丁目~西大泉5丁目までの約2kmの西側で、車道11m、歩道7m、自転車道7mで構成されています。カラー舗装や一時停止標識の追加、歩行者・自転車道の分離、無電柱化、低騒音舗装といった配慮がなされ、安全かつ快適で見通しの良い直線的な道路環境が整いました。
もともとこの区間では、計画線上の東側に位置する墓地の移転調整が難航しており、全体整備を一括して進めることが困難でした。そこで東京都は、用地取得済みのエリアから段階的に開通させる方針をとり、西側区間が先行して開通することになりました。

放射第7号線(大泉)西側区間の路線図。
暫定開通の反響と今後の展望

放射第7号線(大泉)西側区間の整備状況。
放射第7号線(西側区間)の開通後、SNS上では「一部やっと通ったんですね。あとはお寺とどう折り合いつけるかですね」という墓地移転の課題を指摘する声や、「交通渋滞はまだ改善されていない」など、効果を実感できていないという反応も見られました。
東京都建設局は、「交通緩和の効果については今後、開通後の実態を検証していく」といい、効果測定はこれからとしています。整備済みの区間では生活道路への車両流入が減り、通学路として使われる周辺道路の安全性向上につながる見込みです。今後の効果測定でどのような結果がでるのか気になるところです。
西側区間が暫定開通したことで、放射第7号線の全線開通に向けて一歩前進しました。しかし、今後の課題は依然として残っており、開通の目処は立っていません。特に墓地移転に伴う補償や地元住民との合意形成が最大のポイントとなるでしょう。
記事の画像ギャラリーを見る