「ハイエース」は洗車機で洗えない? 洗える車種やサイズはどれくらいまで?
洗車機は、手軽にクルマを洗浄できる便利な設備です。しかし、すべてのクルマが洗車機に対応しているわけではなく、車種やサイズによっては利用できない場合があります。特に、大型車や輸入車などは注意が必要です。では、洗車機で洗えるクルマのサイズや条件とは、どのようなものなのでしょうか?
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洗車機とは?手洗いと何が違うの?

クルマを所定の位置に停めると、洗車機が前後して自動で洗浄してくれる。(c) xiaosan – stock.adobe.com
洗車機は、主にガソリンスタンドや洗車専門店に設置されている自動車洗浄装置です。クルマを所定の位置に停めると、機械が自動で車体を洗浄してくれます。
利用する際は、まず洗車機の前にクルマを停め、洗車メニューを選択します。次に、指示に従ってクルマを前進させ、洗車機内に進入します。そして停止させ、エンジンを切り、ドアや窓がしっかり閉まっていることを確認します。
その後、洗車機が自動的に作動することで、洗浄がスタートします。
手洗い洗車と比較すると、洗車機のメリットは時間と労力の節約になることです。手洗いでは、洗車に必要な道具や水を準備し、車体全体を丁寧に洗う必要がありますが、洗車機を利用すれば短時間で洗浄が完了します。
ただし、手洗いの方が細部まで丁寧に洗えるため、汚れがひどい場合やクルマを大切に扱いたい場合には手洗いが適している場合もあります。
洗車機で洗える車種とサイズ

洗車機ごとに対応可能な車両の全長、全幅、全高が設定されている。(c) xiaosan – stock.adobe.com
そんな便利な洗車機ですが、対応できるクルマのサイズや形状に制限があります。なぜなら、洗車機はセンサーによって車両の形状を認識し、ブラシ圧力をコントロールしながら洗浄するためです。形状を正しく検知できないと適切な洗浄ができなくなります。
一般的には、洗車機ごとに対応可能な車両の全長、全幅、全高が設定されており、これらのサイズを超えるクルマは利用できません。洗車機の本体や精算機に注意書きが記載されている場合が多く、その機種によって対応可能な車種やサイズはさまざまです。
普通乗用車向けの洗車機の場合、洗車可能なサイズは、全長5m、全幅2.3m、全高さ2.3m程度とされています。
洗車機に対応していないクルマには下記のようなものがあります。
まず、ミニバンやSUVなどの大型車は対応していない場合があります。たとえばトヨタの「ハイエース スーパーロング」などは極めて大型であるため、対応している洗車機は多くありません。
つぎに、スポイラーやエアロパーツが装着されているクルマは、洗車機のブラシや水圧によって損傷を受ける可能性があるため、利用を避けた方が良い場合があります。
最後に、アンテナ、ルーフキャリアなどの付属品がついている特殊な形状のクルマは注意が必要です。付属品がついている場合は洗車機に入る前にそれらを取り外すか、折りたたんでおくといいでしょう。
輸入車は非対応な場合が多い

洗車機での洗浄を車内から見た様子。
他にも輸入車の場合は、日本の洗車機の規格に適合していないものが多くあります。
例えば、車体などが大きく物理的に洗車機に入らないケースです。この場合は、言うまでもなく洗車機が利用できません。また、輸入車の一部には、独特な形状のサイドミラーや大型のリアスポイラーなど特殊な装備品があります。これが洗車機のブラシの回転などにより破損してしまう恐れもあります。
さらに、輸入車は車体のデザインや塗装が日本車と異なる場合があり、洗車機のブラシや洗剤が塗装にダメージを与える可能性があります。特に、高級車や特殊な塗装が施されているクルマは、手洗い洗車が推奨されます。

バス専用の洗車機もあるが、これは例外。(c) J_News_photo – stock.adobe.com
洗車機は便利な設備ですが、車種やサイズによっては利用できない場合があります。特に、大型車や輸入車は、洗車機の対応サイズや車体の形状、装備品などが破損する恐れがないか確認することが重要です。自分のクルマが洗車機に対応しているかどうか、注意書きなどを見ながらしっかりと事前確認し、安全で適切な方法で洗車を行いましょう。
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