姫路SAの「相乗り行為」による長時間駐車が激減! 対策1年後の成果を検証 【道路のニュース】
姫路バイパス「姫路SA」では、長年問題視されてきた「相乗り行為」による長時間駐車の対策として、2023年9月13日から一般道からの進入を禁止する措置を講じてきた。駐車場の利用状況や利用者の声にはどのような変化があったのだろうか。最新の調査結果をもとに対策の効果を振り返る。
長時間駐車の原因だった「相乗り行為」とは?
姫路バイパス「姫路SA」では、長い間「施設は空いているのに駐車場が満車」という異常事態が発生していた。その原因は「姫路SA」の駐車場に車を停めて相乗りで目的地に向かう「相乗り行為」だった。
なぜ、そのような「相乗り行為」の温床となってしまったのか。原因は以下のような「姫路SA」の立地条件や運用方法にも理由があった。
- 姫路バイパスの通行料・駐車場が無料
- 上下線共用で利便性が高い
- 一般道からの進入が可能
言ってしまえば、相乗りの集合地点として絶好の条件を備えていたのだ。結果、駐車場が相乗り目的の車両に占領され、本来利用すべきドライバーが駐車できない状況に陥っていた。
国土交通省 近畿地方整備局 姫路河川国道事務所は、根本的な解決に乗り出すべく、2023年9月13日、一般道からの進入を禁止する措置に踏み切った。
一般道からの進入禁止で駐車場の状況はどう変わった?
2024年12月10日、姫路河川国道事務所は、一般道からの進入を禁止して1年後の状況について調査した結果を発表した。結果は以下の通りだ。
- 長時間駐車(4時間以上)の台数:61台 → 30台(約51%減)
- 相乗り行為の台数:40台 → 1台(大幅減少)
相乗り行為の車両はわずか1台にまで減少。対策の効果はあったといえるだろう。相乗り以外の長時間駐車(30台)の大半が夜間(21時~6時)に集中しており、相乗りではなく休憩目的であることも推測できる。
一般道からの進入禁止から1年後、利用者の声は?
姫路河川国道事務所は、2024年9月25日に、姫路SAの利用者24名(トラックドライバー10名、普通車ドライバー14名)にヒアリング調査を実施した。その結果、利用者の約6割が「利用しやすくなった」と回答。具体的な声としては以下のような意見があがった。
ポジティブな声
- 「駐車場所を探し回ることがなくなった」
- 「トイレ休憩しやすくなった」
課題や不満の声
- 「一般道からSAに進入できなくなったのは不便」
- 「大型車区画に駐車している車両を見かける」
- 「逆走してSAに進入する車両を見かける」
施設の利用は改善された一方で、駐車区画のマナーや進入時の安全性など、解決すべき課題も残されていることがわかった。
姫路河川国道事務所は、「今回の対策による成果を踏まえ、さらなる快適な利用環境を整えていきたい」とコメント。利用者と行政が協力し合い、姫路SAが一層使いやすい施設になることが期待される。
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