池袋駅東口前の渋滞を迂回する明治通りのバイパスはいつできる? 地下トンネル建設中の「環5の1 雑司が谷」事業とは。【いま気になる道路計画】
池袋駅東口前を迂回する明治通りのバイパス工事が進められているのをご存知だろうか。現在、豊島区役所(新庁舎)の近くではトンネルの出入口のようなものも確認できる。地下道路を建設中の「環5の1 雑司が谷」の全貌とは?
池袋駅東口前を迂回する「環5の1 雑司が谷」の事業とは?
豊島区役所(豊島区新庁舎)の目の前では、数年前から大規模な道路工事が行われている。東京メトロ有楽町線の東池袋駅や都電荒川線の東池袋四丁目駅にも程近く、通りかかるたび、気になっていた人も多いだろう。
ここでは、池袋駅周辺を迂回し学習院下~東池袋間を新規ルートで結ぶ、明治通りのバイパス工事が進められている。もともと戦後すぐにできた都市計画道路のひとつで「環状第5の1号線(環5の1)雑司が谷」と呼ばれている。
明治通りとほぼ一致するこの環状5号線には、都市計画決定から約80年を過ぎたいまも未開通区間が残っている。それがこの学習院下~東池袋間のルートだ。都電荒川線学習院下駅(豊島区高田3丁目)から東池袋交差点(南池袋2丁目)までの約1400mの道路事業で、地上を走る都電荒川線と地下を走る東京メトロ副都心線の間を、片側1車線ずつ2車線の地下道路で通すというユニークなものとなっている。
開通すれば、明治通りに集中していた交通が、「環5の1 雑司が谷」の地下道路に分散するため、池袋駅周辺や明治通りをはじめとした周辺道路の混雑の緩和につながると期待されている。
「環5の1 雑司が谷」の完成をもって全線開通となる環状5号線だが、実はつい最近までもうひとつ未開通区間があった。それが2022年12月に開通した「環5の1 千駄ヶ谷(通称:新宿御苑バイパス)」だ。
すでに新宿駅前の明治通りの渋滞緩和に貢献している。新宿御苑バイパスの開通効果については「明治通りの渋滞がついに解消! “新宿御苑バイパス”の開通で周辺の道路事情はどう変わった?」に詳しく書いたので、興味のある人は読んでほしい。
「環5の1 雑司が谷」の地下道路はいつできる?
さて、大規模な道路事業となった「環5の1 雑司が谷」だが、いつ頃できるのだろうか。もともとの工期は2019年(平成31年度)までとしていたが、用地の買収や工事の調整の都合で2028年(令和10年)3月末まで延長している。
東京都建設局に問い合わせたところ、想像以上に長引いており、目標としている2028年3月末に間に合わず、さらに延長となる可能性もあるとのこと。開通はまだまだ先になりそうだが、この道路ができれば新宿御苑バイパスのような渋滞緩和効果を生み出すことが期待できるため、これからも事業の進捗を見守っていきたい。
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