日本で最も標高の高い道路「乗鞍スカイライン」が8月20日に開通! 迂回トンネルの工事もはじまる。【いま気になる道路計画】
日本で最も標高の高い道路「乗鞍スカイライン」は、災害で被災し長らく通行止めとなっていたが、2024年8月20日に片側交互通行で開通した。被災箇所をトンネルで迂回する工事もはじまり、繰り返す崩落による通行止めにも終止符が打たれそうだ。
日本で最も標高の高い道路「乗鞍スカイライン」ついに開通!
2024年8月20日(火)13時、岐阜県高山市の観光山岳道路「乗鞍スカイライン」がおよそ2年ぶりに開通の日を迎えた。乗鞍スカイラインは2020年7月の豪雨で谷側の斜面が崩落。以来、復旧に向けて工事を進めていたが、2022年9月9日に再び崩落し、今年度も通行止めとなっていた。岐阜県によれば、今回の開通は仮設道路の完成に伴うもので、片側交互通行による再開となる。
乗鞍スカイライン(県道乗鞍公園線)は、岐阜県と長野県をまたぎ標高1684mの平湯峠から標高2702mの乗鞍・畳平を結ぶ全長14.4kmの観光山岳道路で、1973年の開通以来、乗鞍岳の花畑や雲海などの絶景を楽しむため、多くの観光客に利用されてきた。
この道路は、日本で最も標高が高いところを走れる“舗装道路”として知られている。標高2702mに位置する乗鞍岳のバスターミナルは、富士山の5合目よりも高く、「バスで行ける日本一の標高」でもある。なお、乗鞍スカイラインではマイカー規制が実施されており、通行可能な車両はシャトルバス、タクシー、自転車に限定されている。
ちなみに、最も標高の高い国道は渋峠の2172mで、乗鞍スカイラインはそれより約530mも高い。渋峠については「日本で最も標高の高い国道はどこ? 第1位はスカイツリー3本超え!?」でも紹介しているので、気になる人はぜひ。
そんな乗鞍スカイラインだが、年中走れるというわけではない。今年度の開通日時は、8月20日(火)が13時~18時、8月21日(水)~9月30日(月)が6時~18時、10月1日(火)~10月31日(木)が7時~18時。冬季閉鎖は11月1日(金)を予定している。
なお、乗鞍スカイラインでは、再崩落した脆弱な斜面を迂回するトンネル工事もはじめられている。繰り返す崩落による通行止めに終止符が打たれ、乗鞍岳を訪れる多くの観光客や登山者が、安心して足を運べる日が1日でも早く来ることを願う。
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