軽自動車だから軽油だよね……ウソッ!! 相次ぐセルフのガソスタでの危険な誤給油!
セルフのガソスタで、軽自動車にガソリン(レギュラー・ハイオク)ではなく、軽油を誤給油してしまうケースが少なからずあるという。「軽自動車だから軽油だ……」と勘違いをしてしまったようだが、あなたは大丈夫だろうか。
誤給油のロードサービス要請、まさかの月105件!
皆さんにとって身近な存在になりつつあるセルフサービススタンド。一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センターによると、2023年3月末では1万721店にのぼっているという。
一方、一般社団法人日本自動車連盟(JAF)では、セルフで給油する機会が増えたことから、「誤給油」でのロードサービス要請が増えたとホームページの記事で指摘している。
ちなみに誤給油とは、違う種類の燃料を間違えて給油してしまうことをいう。たとえば、ガソリン車に軽油を給油してしまうような場合だ。
改めて、正しい給油をおさらいしておきたい。ガソリン(レギュラー)車にはレギュラーガソリン、ガソリン(ハイオク)車にはハイオクガソリン、ディーゼル車には軽油が正解だ。
上図のように、ガソリン車に軽油を、ディーゼル車にガソリンを給油すると誤給油となる。
ガソリン車同士で、レギュラーガソリンとハイオクガソリンを間違えた場合は、ハイオク車にレギュラーガソリンを給油すると調子が悪くなる場合もあるが、概ねは問題なく走れる(もちろん、指定通りにハイオクガソリンを入れよう)。レギュラー車にハイオクガソリンを給油した場合は、値段が高くてもったいないだけで問題はない。いや、ハイオクガソリンの方が燃費が向上したり、エンジン内の清浄機能が優れていたりするので、値段なりの価値はあるともいえる。
ちなみに、今では乗っている人は極めて少ないと思うが、古い有鉛ガソリン車の場合、現在のレギュラーガソリンやハイオクガソリンではエンジンを傷めるため、添加剤を加えるなどの対処が必要になる。
前出のJAFによると、2022年10月、1か月で発生した誤給油によるロードサービスの要請は105件にのぼったという。
では、どのような誤給油をしていたのだろうか。上記の105件のうち、間違い内容が判明している96件中、ガソリン車に軽油は57件、ディーゼル車にガソリンは39件であった。
軽自動車だから軽油は大間違い!必ずガソリンを給油!!
JAFによると、誤給油はドライバーの「不注意」だけでなく、「軽自動車だから軽油だと思った」と自信を持ってガソリン車に軽油を誤給油してしまったケースもあるという。
ガソリン車に軽油を誤給油するとどうなるのか。JAFによれば、走り出してしばらくすると、出力が下がるとともに加速も鈍くなり、その後、マフラーから黒煙が出てエンジンが止まるという。
改めて確認しておくが、軽油はディーゼル車のための燃料である。軽自動車にディーゼル車はないので、軽自動車に軽油を入れるということは絶対にない。同じ「軽」が頭についているからといって、くれぐれも間違えないようにしてほしい。
わからないときは車検証などを確認!
“軽” 間違いの他にも、誤給油の原因として「普段は乗らない車両で間違えた」というものもある。レンタカー、シェアカー、社用車などに給油するとき、マイカーと同じように給油してしまうことがあるようだ。こちらも十分に注意が必要だろう。分からないときは、必ず車検証でエンジンの種類を確認しよう。
それでも誤給油をしてしまったときの対応について、エンジンの始動前であれば、まずはガソリンスタンドのスタッフに相談しよう。ガソスタで対応できなければ、JAFに救援を依頼したい。走行後に路上で気が付いた場合は、安全なところへ止めて、やはりJAFに救援依頼だ。
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