「Yナンバー」を見つけた! 米軍基地の周辺でアルファベットナンバーを見かける理由とは?
ナンバープレートには“さ”など、ひらがなの判別文字を表記している。しかし、米軍基地の周辺では「Y」など、判別文字にアルファベットを使用したものを見かけることがある。その理由とは?
ナンバープレートの判別文字はひらがな……だけではない!?
国内のナンバープレートは上段に「地域名(例えば品川など)」と「分類番号(例えば599など)」、下段に「判別文字(例えば“さ”など)」、「登録番号(例えば23-49)」というように表記している。
このうち、下段の左に表記される「判別文字」は、以下のとおりである。
【事業用】
あ・い・う・え・か・き・く・け・こ・を
【自家用】
さ・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・ら・り・る・ろ
【レンタカー用】
わ・れ
実際に、皆さんの車両のナンバープレートも、外出先で見かけるナンバープレートもひらがなばかり……と思いきや「アルファベットのものを見かけるんだけど?」という声も。
米軍基地の「おひざもと」、横須賀、沖縄、岩国などでは「E・H・K・M・Y・よ」の車両も走っているというのだ。
アルファベットナンバーは駐留軍人軍属私有車両等についている!
国土交通省と全国自動車標板協議会に問い合わせたところ、これは「駐留軍人軍属私有車両等」に分類されるものとのこと。駐日アメリカ軍などの軍人、その軍に所属する職員の車両というわけだ。基地のある地域で見かけるのも納得できる。
それぞれの文字は、以下を表している。
Y…駐日アメリカ軍人とその関係者の日本国内で取得した課税車
日本国内で通常の取引をして日本人と同様に登録自動車を取得した場合は、この「Y」ナンバーが付与される。通常の通関が行われていれば輸入車でも同様である。「Y」ナンバーを付与されている軍人・軍属が、退役・徐役などで身分を喪失した場合は、ひらがなの「よ」以外のナンバーとなる。
E(H・K・M)…駐日アメリカ軍人とその関係者の免税車など
法令の規定により、関税または消費税が免除されているもの、および国土交通大臣が指定したものについては「E(H・K・M)」ナンバーが付与される。なお、「E(H・K・M)」ナンバーを付与されている軍人・軍属が、退役・徐役などで身分喪失した場合はひらがなの「よ」ナンバーとなる。
A・B…駐日アメリカ軍人とその関係者の軽自動車・二輪車
この他、あまり見かけないが「T」ナンバーもある。通関条約の締約国でジュネーブ条約の締約国ではない国から輸入される自動車に対して一時的に付与されるナンバーで、これはこれでレア度は高いだろう。
米軍基地の付近で判別文字にひらがなではなくアルファベットを使用しているナンバープレートの車両を見かけたら、ぜひ注目してみてほしい。
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