「ファスナー合流」しないとズルい! 合流地点での当たり前のマナーを再確認
NEXCO各社をはじめとした高速道路会社は、高速道路の渋滞対策として混雑時の「ファスナー合流」を訴えてきた。ファスナー合流とは、合流部の先頭で本線車と合流車が1台ずつ交互に合流するというもの。高速道路のマナーとして心がけているドライバーも増えている。ファスナー合流しないで「ズルい!」と思われないように…… 。
渋滞の緩和につながるファスナー合流とは?
高速道路における渋滞の要因は複数あるが、混雑しているとき、うまく本線に合流できない車両が付加車線に詰まり、渋滞になることもある。一方、ムリヤリ合流しようとする車両に対し、本線を走行する車両がブレーキをを踏まなければならず、これもまた渋滞の原因となり得る。
このような状況から高速道路会社は、合流地点が混雑している場合は、合流部の先頭で本線車と合流車が1台ずつ交互に合流する「ファスナー(ジッパー)合流」の実施を推奨してきた。
上図のように、まず、合流部の先頭で合流車(ピンク)が合流。そして、合流させた本線車(ブラック)が合流部を通過する。合流地点の先頭で一台ずつ合流するのがポイント。スムーズな合流は本線車のブレーキを踏む回数を減らすことができるため、渋滞を起こりにくくできる、よりひどい渋滞にならずにすむなど、渋滞の対策につながる。
では、ファスナー合流でどの程度、渋滞の緩和を見込めるのだろうか。名神高速道路 一宮JCTでは、2019年11月にファスナー合流をするように車線の運用を変更し、効果を検証した。
ラバーポール区間を先頭まで延伸し、物理的に合流を阻止したことで、渋滞損失時間3割減を実現。ファスナー合流が渋滞緩和につながることを数字として証明した。合流地点の先頭で一台ずつ合流することと、ファスナー合流を守ることは、渋滞抑制のためにも、多くのドライバーに実行してもらいたいものだ。
まだ言われてる? ファスナー合流はズルいといわれる理由
高速道路会社がファスナー合流を推奨し始めた当初は、すぐに合流しないで、先頭まで行って合流することがズルい!といわれることがあった。
それが現在では、途中で合流するクルマに対して「ファスナー合流しないなんてズルい!」という意見が聞かれるという。すっかり、ファスナー合流が定着した証拠だろう。みなさんも、後続車から「ズルい!」と思われないよう、しっかりとファスナー合流をしてほしい。
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