鳥取が近くなる!中国横断道・姫路鳥取線3月12日全線開通。生活に観光に大きな効果
3月12日、E29 播磨道が全線開通し、鳥取市と姫路市、岡山市間の所要時間が大幅に短縮されそうだ。さらに、災害時や事故時の交通機能の確保、救急医療へのメリットも大きい。観光面でも、瀬戸内側と日本海側のアクセス向上で、ドライブルートの選択がより広がる。
鳥取姫路間約20分、鳥取岡山間約45分の所要時間短縮
E29 中国横断道・姫路鳥取線は、E29 播磨自動車道、E2A中国自動車道、E29鳥取自動車道から成る延長87kmの高速道路で、兵庫県姫路市と鳥取県鳥取市を結んでいる。
この中国横断道・姫路鳥取線で唯一工事中であった播磨道の播磨新宮IC~宍粟JCT間(延長約11.5km)が3月12日に完成し、中国横断道・姫路鳥取線が全線開通となる。
NEXCO西日本では、全線開通の整備効果として、鳥取県と兵庫県、岡山県との南北軸のアクセス向上や、災害に強い道路機能の確保、救急医療活動への活用、地域活性化などを挙げている。
現在、播磨科学公園都市内にある広域防災拠点から西播磨地域北部へ向かうためには、一般道を経由する必要がある。ところが、この経路が災害時に度々通行止めになっており、播磨道・播磨新宮IC~宍粟JCTの開通によってアクセス強化が見込まれることは非常に心強い。
通常時の所要時間の短縮も大きなメリットだ。姫路市から鳥取市までは、現在、高速道路と一般道で約2時間15分かかるが、今回の全線開通により約20分短縮されるという。鳥取市から岡山市までの所要時間も、現在の岡山自動車道経由よりも、開通する播磨道から山陽自動車道のルートを通る方が約15分短縮される見込みだ。
救急医療においても、宍粟市内から赤穂市民病院への搬送時間が約50分から約41分へ短縮されるという。一般道よりも高速道路の方が揺れなくスムースに走行できるため、患者への負担も軽減されそうだ。
さらに中国道と山陽道では、2016年~2018年にかけて上下線で計52回もの交通障害による通行止めが発生した。これが播磨道の全通で中国道と山陽道の迂回が容易になるため、物流ルートの信頼性向上も期待されている。