市販車がコースの下見に大活躍! レッキってなんだ?──ラリージャパン2022観戦レポート<第1回>
2022年11月10日、愛知と岐阜を舞台にしたWRC世界ラリー選手権の最終戦「ラリージャパン」が開幕した。開幕直前の7日、緊張感が高まりつつあるレースの拠点・豊田スタジアムの現場から、レッキの模様と母国の大舞台に臨む勝田貴元の声を紹介する。
レースの前から闘いは始まっている
2022年11月10日に開幕したラリージャパン。しかし、レースの現場ではその3日も前の7日からサービスパークの設営やコースを下見するレッキ等の準備が粛々と進められていた! 12年ぶりの開催となったラリージャパン。今回は開幕前日のサービスパークとスタート地点でもある豊田スタジアムの様子をレポートしたい。
愛知と岐阜のふたつの県にまたがって開催された2022年のラリージャパン。その拠点となる場所が豊田スタジアムだ。ここはラリーカーを整備するサービスパークやスタート地点として定められている。設営は7日から始まり、レッキと呼ばれるコースの下見が翌8日から9日にかけて行われた。ここは一般には公開されていない部分であるが、WRCのレースはすでにこの時点で始まっており、ラリーチームは粛々と本番に向けた準備を進めているのだ。
ちなみにレッキは、本番のレースで使用するラリーカーではなく、市販車にドライバーとコドライバーが同乗して行う。ラリー1クラスに参戦する各チームがレッキに用意した車は、トヨタがGRヤリス、フォードがフェイスタRS、ヒュンダイがBMW1シリーズだった。
「攻め」に切り替える見極めが重要
レッキが終わった9日(水)夕方にドライバーが取材に応じてくれた。その中での注目はもちろん待ちに待った母国での大舞台に臨む勝田貴元だ。2021年からWRCにフル参戦をしており、同年と翌2022年のサファリラリーで表彰台を獲得している。
「滑りやすくタイトなコースが多い今回のラリージャパンは、慎重になることも必要。だが慎重だけではWRCでは好成績を掴むことが難しいので、攻めの姿勢が必要になる。今回は、慎重から攻めに転じるべき状況を見極め、最終日に良い結果を残せるようにしたい」と勝田は語ってくれた。
いざレースへ! 待ちに待ったラリージャパンへ挑む。<次回レポートへ続く>