鈴鹿F1中止決定。新型コロナの影響。バイクの鈴鹿8耐も中止
2021年8月18日に鈴鹿サーキットは、10月8日から10日に開催予定だったF1日本GPの中止を発表した。理由は、新型コロナウイルス感染症による影響で海外関係者の入国が確実な状況に至らなかったため。そして翌日の8月19日にはバイクの鈴鹿8耐の中止も発表された。
海外関係者の入国ビザ発給が期日まで間に合わず
2021年8月18日に鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドは、10月8日(金)から10日(日)に開催予定だったF1日本GPの開催中止を発表した。F1日本GPの開催中止は2年連続となる。中止の理由をモビリティランドは「F1日本GPを開催するために設定された期日までに、海外関係者の日本入国が確実な状況にならなかったため、やむなく開催中止の決断をいたしました」と説明している。現在、日本の関係省庁は新型コロナウイルス感染症対策として、海外からの入国を規制している。それにより、期日までに海外関係者全員の入国ビザが発給されない見通しとなったため、開催中止という決定となった。
7年ぶりの日本人F1ドライバーである角田裕毅の凱旋、ホンダF1最後の雄姿をファンに届けたいという強い思いから、スポーツ庁、三重県、鈴鹿市、医療機関、空港、近隣ホテルなどとともに、昨年末から膨大な時間をかけて防疫対策、輸送計画、ビザ申請などの準備を進めていたモビリティランドは、「非常に苦しく、悔しく、残念な決断になりました」とコメントしている。
F1は日本GPだけでなく、7月6日にはオーストラリアGPも中止が発表されている。オーストラリアGPは2021年3月に開催予定だったが、入国規制から同年11月に延期。それでも日本GPと同様に、新型コロナウイルス感染症対策の入国規制から中止せざるを得なくなった。
なおF1公式ホームページは、日本GPの中止発表後の8月19日時点で、7月30日から8月1日に行われた第11戦ハンガリーGP以降の2021年スケジュールが表示されておらず、「現在、後半戦のスケジュールを検討中」とコメントしている。
2021年は鈴鹿8時間耐久ロードレースも開催中止
F1日本GPの中止を発表した翌日の2021年8月19日、モビリティランドは11月5日(金)から7日(日)に開催を予定していたオートバイのFIM世界耐久選手権(EWC)である鈴鹿8時間耐久ロードレース(以下鈴鹿8耐)の中止も発表した。中止の理由は、関係者が国内チームと国外チームが混在するので防疫(バブル)体制の運用が困難であるのと、海外関係者の入国規制解除の見通しが立たないため。
富士のWEC、もてぎのMotoGPも中止
鈴鹿8耐の開催中止もF1と同様に2020年、2021年と2年連続となる。なお、日本で2021年に開催される予定だった世界選手権と冠したレースでは、富士スピードウェイでのFIA世界耐久選手権(WEC)の富士6時間レース(9月24日から26日)と、ツインリンクもてぎでのFIM世界ロードレース選手権(MotoGP)の日本GP(10月1日から3日)などだが、両者は7月に開催中止を発表されている。いずれも2020年からの2年連続。
8月19日の時点で開催を予定している世界選手権を冠した日本でのレースは、11月11日から14日に愛知・岐阜県で開催が予定されているFIA世界ラリー選手権(WRC)のラリージャパンのみとなっている。