渋滞の名所ついに拡幅!東名・大和トンネル7月14日から4車線化
E1東名高速・大和トンネル付近は、日本の高速道路において、指折りの渋滞区間として知られている。NEXCO中日本は、同トンネルを含む横浜町田IC~海老名JCT間の渋滞対策として、付加車線の設置工事を進めているが、大和トンネルを含む付加車線の一部区間の工事が完了した。
東名高速・大和トンネルの拡幅工事が完了
NEXCO中日本は、E1東名高速・横浜町田IC~海老名JCTの渋滞対策として進めている付加車線設置事業のうち、大和トンネル(神奈川県大和市)の拡幅工事が完成し、2021年7月14日から大和トンネルを含む付加車線の一部運用を開始した。
E1東名高速・大和トンネルを含む横浜町田IC~海老名JCT間は、1日平均13万台が通行する、日本の高速道路において指折りの交通量が多い区間だ。それに加え、アップダウンの多さや(速度低下の原因となるサグがある)、トンネル効果による速度低下の影響で渋滞が慢性化している。
2020年6月に国土交通省から発表された2019年のIC区間別・渋滞ワーストランキングによれば、海老名JCT→横浜町田IC(上)がワースト1位(渋滞損失時間171.5万人・時間/年)。横浜町田IC→海老名JCT(下)もワースト4位(渋滞損失時間110.6万人・時間/年)と、上下線そろってワースト5にランクインしている。
大和トンネル内は付加車線を含め4車線に
2015年9月に第1回神奈川県東名軸渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ(WG)が開催。同年12月の同WGで対策として付加車線を設置することが決定。翌2016年10月に工事着手となった。設置される付加車線は、上り車線が約4.2km。下り車線が約5.0km。下り車線では、大和トンネルを含む連続した区間は約4.5kmだが、手前の横浜町田IC入口付近にも500mの付加車線が設置される予定だ。
そして今回、大和トンネルを含む一部区間の付加車線が4年半以上の時間を費やして完成。2021年7月14日6時から運用開始となった。今回運用が開始されたのは、上り車線は約2.7km、下り車線は約1.8km。これにより、同区間はこれまでの3車線から、付加車線を加えた4車線となり、交通容量が大きく増加する。
トンネル内に関しては付加車線の設置で上下線とも約3.85mずつ拡幅された。それでも、1車線あたりの幅員はこれまでの3.6mから10cmずつ狭くなり、付加車線自体も3.0mとやや細めだ。路肩も3.0mから50cm削られている(防護壁が設けられたため)。
残りの工事区間は、上り車線が約1.5kmで、下り車線が約3.2kmである。なお、NEXCO中日本は、この残りの区間のうち一部では、工事着手に向けた協議が現在も継続中であるという。全区間の運用開始時期は今後、工程の見通しが立った段階で改めて発表するとしている。