免許更新時のオンライン講習、来年度から4道府県で開始。マイナンバーカードが必須
警察庁は、運転免許更新時の「優良運転者講習」のオンライン化について、2021年度から4道府県で試行する方針。対象者はマイナンバーカードの所有者に限られる。
4道府県でオンライン講習、対象はマイナンバーカード所有者
12月15日、閣議決定された2020年度第3次補正予算案に、警察庁は免許更新時の「優良運転者講習オンライン化」関連経費を含めた業務のデジタル化推進費を盛り込んだ。講習のオンライン化は、2021年度から4道府県(北海道、千葉県、京都府、山口県)で試行されるという。
優良運転者講習は、過去5年間に無事故、無違反だったドライバーが対象で、更新時に30分間、道路交通法などの法令に関する変更点や、最新の交通事情解説を受ける。オンライン受講できるのは、マイナンバーカード所有者に限定される。対象者がオンライン講習を希望する場合、自宅などからスマートフォンで専用のアプリを通して、365日24時間いつでも受講が可能。受講後は従来通り、視力検査や写真撮影を更新センターなどで行うが、その際にスマートフォンに表示される完了確認の画面を提示する必要がある。
警察庁では、運転免許証とマイナバーカードの一体化も検討しており、こちらは2024年度末までに整備したい考えだ。一体化は、運転免許証の情報をマイナンバーカードのICチップに登録するもので、この仕組みにより、引っ越しなどの住所変更の際、市区町村窓口でマイナンバーカードの住所変更をすれば、警察署への届け出が不要になりそうだ。
現在、運転免許情報の管理は、各府県警察で個別に整備している。そのため、警察庁は共通基盤の整備と市町村側との連携を進めていき、2022年度以降順次、共通基盤に移行していく予定としている。