交通安全バッグ「まもってトート」、無料配布が大反響で商品化へ
2019年秋の全国交通安全運動に合わせて、ホンダが無料配布した「肩にかけるおまわりさん まもってトート」が、大反響を受けて商品化が決定した。交通整理をする警察官の制服をモチーフにデザインされたトートバックは、公式オンラインストアのほか、ホンダウエルカムプラザ青山などの店頭でも購入可能。発売は9月21日から。
夜間に光って守るおまわりさんのトートバッグ
本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は9月9日、子どもを交通事故から守ることを目的にした交通安全トートバッグ「肩にかけるおまわりさん まもってトート」(以下、まもってトート)を全国で発売することを発表した。
ホンダは、すべての人の安全を目指して「Safety for Everyone」をグローバルスローガンに掲げ、「安全」に関するさまざまな取り組みを行っている。その取り組みのひとつとして、昨年、秋の全国交通安全運動期間中に「まもってトート」の無料配布を実施したところ、この配布が大反響を呼んだという。
無料配布は、店頭やWeb抽選などで行われ、総配布数は1000枚。そのうち、ホンダウエルカムプラザ青山で行われた無料配布分は、開始から数時間で配布終了するほどの盛況だった。また、Web配布における抽選でも想定を大きく上回る応募があったそうで、その後「自分の子ども用にも欲しい」「商品化してほしい」という声が多く寄せられたことが、今回の商品化への決め手となったという。
道路で警察官を見ると減速するドライバー心理を逆手に取り、バッグのデザインには警察官の制服をモチーフにしたものが採用された。交通警察を想起するブルーの生地に、ヘッドライトで光る反射材をあしらい、ドライバーが横断中の子どもに気づきやすくなることも考慮されている。本体サイズは37×36cm(幅×高さ)で236g、持ち手の長さは48cm。3,500円(税抜)で販売される。
既に、同日から公式オンラインストアで先行予約受付が開始されており、ホンダ公式ショップや店頭での販売は、秋の全国交通安全運動の初日となる9月21日から開始される。店頭取扱店は、ホンダウエルカムプラザ青山、高島屋、ベイクルーズジャーナルスタンダードレリューム、ユナイテッドアローズなど。
昨年の無料配布に続き、発売開始を秋にしたことには、夕暮れが早くなる10月に子どもの交通事故が増加する傾向があることが理由として挙げられている。交通事故総合分析センター(以下、ITARDA)が発表した、2015年の「歩行中の交通事故 月別の死傷者数」でも、子どもの死傷者が最も多いのが10月だ。その中でも際立って多いのは小学一年生にあたる7歳児である。
また、時間別のグラフを見ると、小学生の下校時間にあたる14時~18時台に68%の事故が発生していることも分かった。ITARDAによると、夏は明るい時間帯だった17時台も、9月以降は薄暮れ時に変化するため事故の増加傾向がみられるという。
ホンダによると、「子どもの交通事故防止には、まず子どもへの安全指導が欠かせない」という。その上で、今後も時代に合った子どもへの安全指導や、「まもってトート」のような交通安全アイテム、教材の展開をしていく予定だという。