中国道 吹田JCT~中国池田ICの工事で通行止め。6月頃に2週間を予定。
NEXCO西日本は、中国自動車道 吹田JCT~中国池田ICのリニューアル工事に伴い、6月頃に約2週間の終日通行止めを実施すると発表した。工事期間中に新名神高速へ迂回した場合は、通行料金調整や休憩施設で利用可能な電子クーポンの提供によって、迂回にかかった料金の還元が実施される。
【追記:6月12日】中国道・吹田JCT~中国池田ICの通行止め、迂回による割引などの最新情報はこちらの記事(https://kurukura.jp/car/20200612-20.html)で公開されています。
中国道・吹田JCT~中国池田ICの工事概要
6月に工事を実施する中国道・吹田JCT~中国池田ICは1970年の大阪万博開催に合わせて開通し、供用開始から約50年が経過している高速道路。開通後の大幅な交通量増加や車両の大型化の影響で橋りょうなどの構造物損傷が進行している。そのため今回の工事では、橋りょうの床版取り替えと床版防水の工事を実施する。
工事の実施箇所は以下の通り。
【床版取り換え箇所】
箕面川橋、石橋跨線橋、宮の前高架橋、豊中高架橋、御堂筋橋
【床版防水箇所】
神田高架橋、蛍ヶ池高架橋、新千里橋、津雲台橋、山田高架橋、吹田JCT橋
床版とは、アスファルト舗装と防水層の下にある板状のコンクリート。アスファルト舗装の表面にできたヒビ割れなどの損傷から雨水などがしみ込み、床版内の鉄筋が錆びるなどの損傷が見られた。そのため、走行時の安全性の確保や快適性を高めるために新しい床版に交換される。なお、床版の上には高性能防水が施される。これにより、水が床版にしみ込みにくくなるという。
中国道において異例の大規模工事
中国道・吹田JCT~神戸JCTの区間はこれまで、「宝塚渋滞」と呼ばれる有名な渋滞多発区間だった。そのため、通行止めを伴う大規模な工事をすることが難しく、部分的な補修や補強を繰り返してきた。しかし、2018年3月に新名神高速道路の神戸区間が開通したことによりダブルネットワーク化され、中国道の迂回路として機能することから大規模工事が可能となった。
NEXCO西日本によると、大規模工事によって中国道 吹田JCT~中国池田ICが2週間にわたって通行止めとなるのは異例であるという。そのため今回の工事を「試行」と位置付けて、一般道を含めた影響を有識者が参画する「交通マネジメント検討委員会」などで検証し、今後の工事や通行規制計画に反映していく方針だ。
新名神への迂回はクーポンで還元
今回の工事区間を新名神高速道路経由で迂回した場合は、通行料金調整と休憩施設で利用可能なクーポンの提供によって、迂回にかかった料金の還元が実施される。クーポンは、専用アプリに登録して対象ルートを走行した場合に配信される。
迂回経路や渋滞予測、通行料金調整、クーポンの詳細などは、中国道リニューアルプロジェクトの特設WEBサイトで順次発表される。当該区間を利用するドライバーは特設サイトを確認し、工事までに迂回路などの情報をチェックしておきたい。