サウナ状態の車内温度を下げるドアバンバン! たった5回で8度下がる!?
一年を通してクルマに乗る前にやるのは猫バンバン!エンジンルームなどに侵入したネコなどに、クルマが動くことを教える儀式だ。さらに暑い時期にやっておきたいのがドアバンバン!こちらは夏の車内温度を下げるためのワザである。灼熱の毎日が続く中、サウナ状態の車内温度を下げる方法を紹介。
猛暑日の車内は70℃超!?
夏のある晴れた日、駐車場に戻ってくると車内がサウナ状態で、エアコンをかけて温度が下がるまで耐えるしかなかったという経験は誰にでもあるはずだ。
そんな状態の車内は、何度くらいなのだろうか? 日産の検証(天候:晴れ、気温:32℃)では、駐車してから41分後には40℃になり炭酸飲料のペットボトルのフタが飛び、79分後には53℃になりボールペンの文字が消え、83分後には54℃となり子どもの描いたクレヨンの絵が溶け始めた。ダッシュボードはさらに高温となり車内温度53℃の時点で70℃にまで達している。日産によると気温35℃の猛暑日なら車内の温度は70℃を超えることもあるという。
また、JAF(日本自動車連盟)のユーザーテストでは、ダッシュボードに置いたフライパンで目玉焼きができたり、スマートホン(iPhone)が「高温注意」の警告画面に切り替わり、実際に一部の機能を除いて使用不能になっている。
しかし、どのようなクルマでも同じように暑くなるかというと、黒い車両と白い車両とでは、最高室内温度は黒い車両で57℃、白い車両で52℃と、クルマの色によって車内温度は変わってくるようだ。
どちらにしても、サウナ並みの高温になった車内は、熱中症の危険があるのはいうまでもない。特に子どもの車内置き去りには注意をする必要がある(関連記事はこちら「子どもの車内置き去りは死に至ることも! 保護者と子どもにできる対策を解説」)。
ドアバンバン! で車内温度を下げよう!
では、炎天下に止めた車内の温度を素早く下げる方法はあるのだろうか。
乗る前に猫バンバン! を呼びかけた日産では、車内が暑くてクルマに乗り込めないようなとき、「乗る前にドアバンバン!」で車内の温度を下げようと呼びかけている。ドアバンバンのやりかたは、助手席の後ろの窓を開けて、前席のドアを5回開閉するだけ。ドアバンバンというが、強い力で開け閉めする必要はなく、ドアをうちわ代わりにしてあおぐような感覚でいい。条件によるが、日産によるとドアバンバンで車内温度は8℃下がるという。
ドアバンバンだけじゃない! 車内の暑さ対策
ドアバンバン以外の車内の暑さ対策も紹介しよう。
駐車するときにサンシェードを使用するのは知られているが、周囲の状況が可能なら、駐車中も窓をわずかに開けておくと温度上昇を少し抑えられる。車内が暑い状態で走り出す際は、窓を開け、エアコンは外気導入にしてしばらく走り、車内の熱気が換気されたら今度は窓を閉めて、内気循環にして冷やすと車内の温度を効率よく下げられる。
また、人間の水分補給もお忘れなく。車内温度が高い状態ではもちろんだが、エアコンが利いて快適になった状態でも、日光が当たると汗をかいて水分は失われていく。夏のドライブでは適切な水分補給が大切だ。
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