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最終更新日:2019.12.26 公開日:2019.12.26

阪神高速・西船場JCTの信濃橋渡り線開通まであと1か月!

阪神高速・西船場JCTの信濃橋渡り線が2020年1月29日(水)に開通する。これにより、16号大阪港線(東行き)と1号環状線(北行き)が直接接続し、阪神高速のネットワークがより充実することになる。

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画像1。1月29日(水)の早朝4時に開通する阪神高速・西船場JCTの連絡路である信濃橋渡り線。まだ路面標示のペイントは未塗装。アスファルトの黒さが真新しい。

 ひとつの連絡路や新たな出入口ができるだけで、高速道路の利便性は大きく改善される。阪神高速において、2020年1月29日(水)の早朝4時に開通する西船場JCT(にしせんばジャンクション)の連絡路である信濃橋渡り線もそのひとつだ。16号大阪港線(東行き)と1号環状線(北行き)を直接接続することから、開通が待ち望まれている(画像1および2)。

画像2。濃いオレンジ色の連絡路が信濃橋渡り線と1号環状線(北行き)の増設車線。薄いオレンジは信濃橋入口ランプウェイ。

画像3。阪神高速および大阪周辺の都市間高速の広域ネットワーク図。

距離で約5.5km、時間で5分の短縮

 これまで、16号大阪港線(東行き)から11号池田線や12号守口線に向かおうとした場合、1号環状線(南行き)を半周以上回る必要があった(画像4)。1号環状線が右回りの一方通行のためであり、11号池田線まで半周以上、12号線になると1周近く回らないとならないのだ。この遠回りを避ける乗り継ぎ制度があるが、一度一般道に降りるしかなかったのである。

画像4。16号大阪港線から11号池田線・12号守口線へ向かう際の従来(オレンジ)と今回(赤)のルートの比較。

 今回の信濃橋渡り線の開通で1号環状線(北行き)と直接接続できるようになると、距離が短縮する。11号池田線まではこれまでなら約6.5kmだったところが約1kmになるし、12号守口線でも約8kmが約2.5kmとなる。時間にすると5分の短縮を実現する。

 わずかな時間かも知れないが、1号環状線の渋滞に巻き込まれる確率も減るし、通過するJCTも減るので行き先間違いも減るといったメリットもある。さらに、これまで1号環状線を半周以上走っていた際に排出されていたCO2が、年間で約4000トン削減される。1号環状線の内側をすべて森林にした場合に相当するという(画像5)。

画像5。信濃橋渡り線を利用すると、従来ルートに比べて年間約4000トンのCO2を削減できるという。

 なお、料金はすでに信濃橋渡り線が開通したという設定で現在も計算されているため、今回の開通による変更はない。

信濃橋入口と1号環状線の増設車線も同時に開通

 今回は同時に、2017年2月から信濃橋渡り線の建設で通行止めとなっていた信濃橋入口と、新たに設けられた1号環状線(北行き)の増設車線(画像6)も利用が可能となる。増設車線は、信濃橋渡り線が1号環状線(北行き)に接続したあと、そのまま延伸する形で土佐堀出口ランプウェイにつながる車線だ。この増設車線により、1号環状線(北行き)の西船場JCTから土佐堀出口までは一時的に5車線になる。

画像6。信濃橋渡り線の先に続く1号環状線(北行き)の増設車線。

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信濃橋渡り線を利用する際の注意点

信濃橋渡り線を利用する際の注意点

 次に、信濃橋渡り線を利用する際の注意点についても触れておきたい。まず信濃橋渡り線そのものだが、急カーブかつ下り坂という、速度超過しやすい構造をしており(画像7)、阪神高速も注意喚起をしている。通過する際は十分に減速し、安全に走行できるようハンドル操作を行おう。

画像7。信濃橋渡り線は1号環状線(北行き)に接続する直前に急カーブとなることがわかる。

 さらに信濃橋渡り線はブラインドコーナーとなっているため、カーブの先で渋滞していても見通せない。そのため、死角の滞留車の有無を確認できるようミラーが右側壁に設置されている(画像8)。このミラーも見落とさないようにしよう。

画像8。信濃橋渡り線はブラインドコーナーのため、カーブの先の滞留車の有無をミラーで確認すること。

16号大阪港線(東行き)からのアプローチはまず問題なし

 続いて、信濃橋渡り線にアプローチするまでの注意点について。16号大阪港線(東行き)を東進してきて信濃橋渡り線に入る際は、問題ないようだ。一番左側の車線を維持していれば、そのまま信濃橋渡り線になるからだ。逆に、16号大阪港線(東行き)を直進したい場合は間違えないようにしないとならない。手前の2車線区間のうちに右車線に移っておくといいだろう(再掲載の画像2)。

画像2(再掲載)。16号大阪港線の一番左側の車線がそのまま信濃橋渡り線となる。

阿波座JCT~西船場JCT間の約1kmは特に慎重な運転が求められる区間

 西船場JCTから約1km西側には、3号神戸線が16号大阪港線と分合流する阿波座JCTがある。3号神戸線を南下して来て阿波座JCTで16号大阪港線(東行き)に入り、その直後に信濃橋渡り線を利用する場合は、特に慎重な運転が求められる(画像9)。なぜなら3号神戸線からの連絡路は16号大阪港線(東行き)の右側に接続するため、信濃橋渡り線の車線は2車線左側となるからだ。

 この阿波座JCT~西船場JCT間は、もうひとつポイントがある。3号神戸線の連絡路が合流した直後に、その右側に阿波座出口ランプウェイが現れるのだ。つまり、16号大阪港線(東行き)は一時的に信濃橋渡り線、本線2車線、阿波座出口ランプウェイの4車線となる。この約1kmは、直進するクルマもいれば左右に車線変更するクルマもいる、交錯する区間なのでより交通の流れを見極めた運転が求められる。

画像9。阿波座JCTから西船場JCTまでの交通の流れ。直進するクルマと、左右に車線変更するクルマがあり、交錯する区間。

1号環状線(北行き)に接続したあとも交通の流れが交錯する区間となる

 次は、信濃橋渡り線を利用して1号環状線(北行き)に接続したあとについて。まず気をつけたいのが、1号環状線(北行き)に接続した直後に、さらに左側から信濃橋入口ランプウェイが接続してくることだ(画像10・ピンク色のランプウェイ)。右側の本線の交通の流れはもちろん、左側からもクルマが合流してくることを忘れないようにしたい。

画像10。信濃橋渡り線は、1号環状線(北行き)に接続した直後、左側から信濃橋入口のランプウェイが合流してくる。

 そして西船場JCTの北側約1kmの地点には、土佐堀出口、そして11号池田線に接続する中之島JCTがある。12号守口線に向かいたい場合は、この1kmほどの5車線区間のうちに右側の2車線に移り、さらに1号環状線を周回する必要がある(画像5)。この1km弱の5車線区間も交通の流れが交錯する区間であることを忘れないようにしよう。

画像11。1号環状線(北行き)に信濃橋渡り線が接続したあとの中之島JCTまでの交通の流れ。


 信濃橋渡り線の開通で、1号環状線(北行き)と16号大阪港線の東西両方向が接続し、西船場JCTは完成となる。このほか、阪神高速では現在3路線4区間が建設中だ。次の開通は6号大和川線の鉄砲出入口(大阪府堺市堺区南島町)~三宅西出入口(同府松原市三宅西七丁目、同出入口はすでに開通済み)7.7kmで、2020年春の予定だ。これにより6号大和川線は全線開通となる。ほかの2路線3区間も建設が進められており、開通時期はまだ発表されていないが、阪神高速のネットワークは順次拡大していく予定だ。

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