思わずほしくなる!? ARTAなど、スーパーGT仕様「スーパーカブ」5台そろい踏み!【モータースポーツジャパン2019】
首都圏最大級のモータースポーツ系イベントである「モータースポーツジャパン2019 フェスティバル・イン・お台場」。4月6日(土)・7日(日)にお台場で開催された。ホンダブースで目を引いたのが、スーパーGTのホンダ陣営5チームのカラーリングが施された商用バイク「スーパーカブ」の姿だった。
スーパーGTといえば、国内3大メーカーが激突する、”世界最速”ともいわれるハコ車のレース。ホンダ陣営はTEAM KUNIMITSU、ARTA、TEAM MUGEN、KEIHIN REAL RACING、Modulo Nakajima Racingの5チームが、2代目「NSX」ベースの「NSX-GT」で上位のGT500クラスに参戦している。
モータースポーツジャパン2019のホンダブースで展示されていたのが、その5チームそれぞれのマシンのカラーリングが施された、”最強の商用バイク”「スーパーカブ」だった。
各チームのスタッフがサーキットなどで使うためにホンダが用意したそうだ。以前から使用されており、今回再塗装して新車同然の美しさにして再び各チームに渡された。各チームの「NSX-GT」と合わせて「スーパーカブ」の特徴を紹介しよう。
2018王者・TEAM KUNIMITSUの「RAYBRIG スーパーカブ」
今、最もホンダ陣営で”ノッている”といわれている山本直貴(やまもと・なおき)選手と、元F1ドライバーのジェンソン・バトン選手のコンビで2018年の王者となったTEAM KUNIMITSU。
同チームのマシンである「RAYBRIG NSX」は、濃いブルーをメインにブラックを組み合わせ、さらに一部にスカイブルーをアクセントとして使っているデザインだ。TEAM KUNIMITSU仕様の「RAYBRIG スーパーカブ」は「RAYBRIG NSX」よりもブラックの割合が広い。また、スカイブルーのアクセントが「RAYBRIG NSX」は目立たない位置にあるが、「スーパーカブ」では大きく目立つサイズで前面に描かれている。
鈴木亜久里監督率いるARTAの「ARTA スーパーカブ」
元F1ドライバーの鈴木亜久里監督がオートバックスと組んで立ち上げた、ARTA(エー・アール・ティー・エー:Autobacks Racing Team AGURI)。2019年は、昨年から引き続いてベテランの井沢拓也(いざわ・たくや)選手と中堅・野尻智紀(のじり・ともき)選手のコンビだ。4月13日・14日に開催された第1戦では優勝を果たした。
「ARTA NSX」のカラーリングは、オートバックスのイメージカラーのオレンジがメインで、そこにブラックを組み合わせている。毎年、オレンジの面積が広く、ブラックはアクセント的に使われているが、「ARTA スーパーカブ」ではその逆。ブラック地にオレンジを帯として入れている。5チームの中で唯一、タイヤのリムの側面もオレンジ色に塗装しており、オシャレだ。
TEAM MUGENの「MOTUL MUGEN スーパーカブ」
「MUGEN(無限)」ブランドで、ホンダ車専用のアフターパーツを製作し、またエンジンのチューニングを手がけていることで知られるM-TEC。同社はそのブランド名でモータースポーツ活動も行っている。2019年は、ベテラン武藤英紀(むとう・ひでき)選手と、Modulo Nakajima Racingの中嶋悟監督の次男である大祐(だいすけ)選手のコンビでGT500クラスに参戦中だ。
TEAM MUGENの「MOTUL MUGEN NSX」はホワイト、レッド、ゴールド、ブラックの4色が使われており、幾何学的なパターンを組み合わせた、左右非対称のデザインなのが特徴。ただし「MOTUL MUGEN スーパーカブ」は同じ4色を使用しているものの、デザインはぐっとシンプルだ。ホワイトをメインとし、そこにレッド、ゴールド、ブラックのラインが引かれている。
KEIHIN REAL RACINGの「KEIHIN スーパーカブ」
KEIHIN REAL RACINGは、ホンダ陣営の中では最も新しく2004年から参戦しているチームだ。2019年は、同じ1986年生まれのベルトラン・バケット選手と、塚越広大(つかこし・こうだい)選手のコンビで挑む。
KEIHIN REAL RACINGの「KEIHIN NSX」は、「RAYBRIG NSX」と同じブルー系がメインだが、もう少し明るいブルーが使われている。ただし、「KEIHIN スーパーカブ」のブルーは「KEIHIN NSX」のブルーとは少し違う色味に見え、ミディアムグレーに近い。またホワイトが目立つが、これは「KEIHIN NSX」の下側に使われているシルバーをイメージしたものと思われる。5台のうちで最も落ち着いたイメージだ。
中嶋悟監督率いるModulo Nakajima Racingの「Modulo Epson スーパーカブ」
日本人初のフルタイムF1ドライバーとして、歴史を切り開いた中嶋悟監督が率いるModulo Nakajima Racing。そのマシン名は、「Modulo Epson NSX」だ。2019年は、インド人初のF1ドライバーの大ベテランであるナレイン・カーティケヤンと、その20歳年下の若干22歳の俊英・牧野任祐(まきの・ただすけ)のコンビで参戦。
「Modulo Epson NSX」はホワイト地に、濃いブルーのライン、さらにスカイブルーのアクセントというデザイン。「Modulo Epson スーパーカブ」もホワイトがメインとなっているが、ブルー2色の使い方が少し異なるイメージだ。スカイブルーで縁取りした濃いブルーがあしらわれている。
どれもそのまま限定カラーとして販売すれば、人気が出そうな本格的なデザインのスーパーGT仕様「スーパーカブ」たち。せっかくチームごとのカラーリングになっているのだから、このまま5チームでレースをしても楽しそうだ。