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最終更新日:2023.06.21 公開日:2019.04.24

思わずほしくなる!? ARTAなど、スーパーGT仕様「スーパーカブ」5台そろい踏み!【モータースポーツジャパン2019】

首都圏最大級のモータースポーツ系イベントである「モータースポーツジャパン2019 フェスティバル・イン・お台場」。4月6日(土)・7日(日)にお台場で開催された。ホンダブースで目を引いたのが、スーパーGTのホンダ陣営5チームのカラーリングが施された商用バイク「スーパーカブ」の姿だった。

ホンダブースに展示された、スーパーGTのGT500クラスに参戦する5チームそれぞれのカラーリングが施された「スーパーカブ」たち。

 スーパーGTといえば、国内3大メーカーが激突する、”世界最速”ともいわれるハコ車のレース。ホンダ陣営はTEAM KUNIMITSU、ARTA、TEAM MUGEN、KEIHIN REAL RACING、Modulo Nakajima Racingの5チームが、2代目「NSX」ベースの「NSX-GT」で上位のGT500クラスに参戦している。

 モータースポーツジャパン2019のホンダブースで展示されていたのが、その5チームそれぞれのマシンのカラーリングが施された、”最強の商用バイク”「スーパーカブ」だった。

 各チームのスタッフがサーキットなどで使うためにホンダが用意したそうだ。以前から使用されており、今回再塗装して新車同然の美しさにして再び各チームに渡された。各チームの「NSX-GT」と合わせて「スーパーカブ」の特徴を紹介しよう。

2018シーズン最終第8戦ツインリンクもてぎ「MOTEGI GT 250km RACE」で撮影されたTEAM KUNIMITSUの100号車「RAYBRIG NSX」。

2018王者・TEAM KUNIMITSUの「RAYBRIG スーパーカブ」

TEAM KUNIMITSU仕様「RAYBRIG スーパーカブ」。カーナンバーは前方からは見えない位置に、100号車と記されている。RAYBRIGとは、クルマ用のヘッドランプなどのサプライヤーであるスタンレー電気のブランドだ。

今、最もホンダ陣営で”ノッている”といわれている山本直貴(やまもと・なおき)選手と、元F1ドライバーのジェンソン・バトン選手のコンビで2018年の王者となったTEAM KUNIMITSU。

 同チームのマシンである「RAYBRIG NSX」は、濃いブルーをメインにブラックを組み合わせ、さらに一部にスカイブルーをアクセントとして使っているデザインだ。TEAM KUNIMITSU仕様の「RAYBRIG スーパーカブ」は「RAYBRIG NSX」よりもブラックの割合が広い。また、スカイブルーのアクセントが「RAYBRIG NSX」は目立たない位置にあるが、「スーパーカブ」では大きく目立つサイズで前面に描かれている。

鈴木亜久里監督率いるARTAの「ARTA スーパーカブ」

ARTAの「ARTA仕様スーパーカブ」8号車。右上は「ARTA NSX」(2018年式)。

 元F1ドライバーの鈴木亜久里監督がオートバックスと組んで立ち上げた、ARTA(エー・アール・ティー・エー:Autobacks Racing Team AGURI)。2019年は、昨年から引き続いてベテランの井沢拓也(いざわ・たくや)選手と中堅・野尻智紀(のじり・ともき)選手のコンビだ。4月13日・14日に開催された第1戦では優勝を果たした。

 「ARTA NSX」のカラーリングは、オートバックスのイメージカラーのオレンジがメインで、そこにブラックを組み合わせている。毎年、オレンジの面積が広く、ブラックはアクセント的に使われているが、「ARTA スーパーカブ」ではその逆。ブラック地にオレンジを帯として入れている。5チームの中で唯一、タイヤのリムの側面もオレンジ色に塗装しており、オシャレだ。

TEAM MUGENの「MOTUL MUGEN スーパーカブ」

TEAM MUGENの「MOTUL MUGEN仕様スーパーカブ」16号車。右上は、「MOTUL MUGEN NSX」。MOTULとは、フランスに本社があるエンジンオイルメーカーだ。

 「MUGEN(無限)」ブランドで、ホンダ車専用のアフターパーツを製作し、またエンジンのチューニングを手がけていることで知られるM-TEC。同社はそのブランド名でモータースポーツ活動も行っている。2019年は、ベテラン武藤英紀(むとう・ひでき)選手と、Modulo Nakajima Racingの中嶋悟監督の次男である大祐(だいすけ)選手のコンビでGT500クラスに参戦中だ。

 TEAM MUGENの「MOTUL MUGEN NSX」はホワイト、レッド、ゴールド、ブラックの4色が使われており、幾何学的なパターンを組み合わせた、左右非対称のデザインなのが特徴。ただし「MOTUL MUGEN スーパーカブ」は同じ4色を使用しているものの、デザインはぐっとシンプルだ。ホワイトをメインとし、そこにレッド、ゴールド、ブラックのラインが引かれている。

KEIHIN REAL RACINGの「KEIHIN スーパーカブ」

KEIHIN REAL RACINGの「KEIHIN仕様スーパーカブ」17号車。右上は、「KEIHIN NSX」。KEIHINとは、燃料供給システムやハイブリッドシステムなどの電子制御部品を手がける、ホンダ系の大手サプライヤーであるケーヒンのことである。

 KEIHIN REAL RACINGは、ホンダ陣営の中では最も新しく2004年から参戦しているチームだ。2019年は、同じ1986年生まれのベルトラン・バケット選手と、塚越広大(つかこし・こうだい)選手のコンビで挑む。

 KEIHIN REAL RACINGの「KEIHIN NSX」は、「RAYBRIG NSX」と同じブルー系がメインだが、もう少し明るいブルーが使われている。ただし、「KEIHIN スーパーカブ」のブルーは「KEIHIN NSX」のブルーとは少し違う色味に見え、ミディアムグレーに近い。またホワイトが目立つが、これは「KEIHIN NSX」の下側に使われているシルバーをイメージしたものと思われる。5台のうちで最も落ち着いたイメージだ。

中嶋悟監督率いるModulo Nakajima Racingの「Modulo Epson スーパーカブ」

Modulo Nakajima Racingの「Modulo Epson仕様スーパーカブ」64号車。右上は「Modulo Epson NSX」。Modulo(モデューロ)はホンダ純正のアフターパーツ/コンプリートカーブランドだ。そして、Epson(エプソン)は中嶋監督を現役時代から支えている、コンピューターやその周辺機器などで知られるメーカーである。

 日本人初のフルタイムF1ドライバーとして、歴史を切り開いた中嶋悟監督が率いるModulo Nakajima Racing。そのマシン名は、「Modulo Epson NSX」だ。2019年は、インド人初のF1ドライバーの大ベテランであるナレイン・カーティケヤンと、その20歳年下の若干22歳の俊英・牧野任祐(まきの・ただすけ)のコンビで参戦。

 「Modulo Epson NSX」はホワイト地に、濃いブルーのライン、さらにスカイブルーのアクセントというデザイン。「Modulo Epson スーパーカブ」もホワイトがメインとなっているが、ブルー2色の使い方が少し異なるイメージだ。スカイブルーで縁取りした濃いブルーがあしらわれている。


 どれもそのまま限定カラーとして販売すれば、人気が出そうな本格的なデザインのスーパーGT仕様「スーパーカブ」たち。せっかくチームごとのカラーリングになっているのだから、このまま5チームでレースをしても楽しそうだ。

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