渋谷に東日本大震災の津波16.7mを表す巨大広告が登場。
東日本大震災から8年が経つ。「あの時に感じたことを忘れないようにしよう」「災害に備えて準備をしなくては」と、3月になると心のスイッチを入れ直す人も多いのではないだろうか。そんな時期に、ヤフーが防災についてのさまざまな取り組みを実施している。
見上げるほどの高さ16.7m
ヤフー株式会社(東京都千代田区)は3月1日、災害への備えの重要性を啓発する取り組みの1つとして東京・渋谷のスクランブル交差点に、巨大広告を掲出した。
この巨大広告は、2011年の東日本大震災で発生した最も高い津波の高さ「16.7m(※)」の位置を「ちょうどこの高さ」という文字と赤い線で表し、「悲しみだけで終わらせてはいけない。経験を学びに変えて備えなければいけない」と呼びかける内容となっている。
※岩手県大船渡市で観測された(気象庁発表)
同社は2017年3月にも、銀座のソニービルに16.7mの高さを想像できる巨大広告を掲出し、大きな反響を呼んだ。今年は、東日本大震災での学びを次世代に伝えるべく、若者の街である渋谷に掲出を決めたという。
JR渋谷駅のハチ公像を背にして右手に見えるこの広告。シンプルに文字と線のみで構成されているにも関わらず、そのインパクトは大きく、取材時にも指さし歩く人を何人も見かけた。16.7mというとビルの5~6階ほどの高さになるので、その高さの波が来たらと想像すると恐ろしい。
全国統一防災模試
さらにヤフーは同日から、「第2回全国統一防災模試」を実施している。これはスマートフォンで参加するクイズ形式の問題で、防災に関する知識全25問が出題される。昨年3月に実施した第1回では、約155万人が参加した。
全国統一防災模試は、佐藤翔輔・東北大学災害科学国際研究所准教授の監修。コンパス機能を活用して方角を解答したり、正しいスピードでタップして心臓マッサージのリズムを解答するなど、スマートフォンの特性を活かした設問によって防災知識の習得ができるものだ。過去の教訓を生かすべく、平成に発生した災害に関連した設問も盛り込まれている。
筆者も早速挑戦してみたが、結果はなんと100点満点中55点と惨敗であった。ちなみに、3月5日時点で約65万人が参加し、平均点は51.5点だという。
正答できなくても1問ごとにしっかりとした解説があるので、防災に関する知識を身に付けることができる。100点がとれるまで繰り返し実施したい。
平穏な日常の中で、徐々に薄れていきがちな災害への備え。これを機に、家族や友人と一緒に話し合ってみて欲しい。
実施概要
巨大広告
掲出期間:3月1日~14日
掲出場所:渋谷MAGNET by SHIBUYA109(Q2ポイント) 1面、渋谷Q FRONTビル両サイド(Q’s WALL) 2面
第2回全国統一防災模試
期間:2019年3月1日~31日
提供場所:「Yahoo! JAPAN」アプリ(iOS版、Android版)または「Yahoo! JAPAN」スマートフォン向けウェブページ
特設サイト:第2回全国統一防災模試
※推奨端末:iOS10以上、Android5.0以上。端末によっては一部非対応機種あり。