東京オートサロン2019。海外からの来場者はどう感じた?
1月11日~13日の3日間に開催された国内最大のチューニングカー・カスタマイズカーの祭典「東京オートサロン2019」(幕張メッセ)。日本だけではなく、海外からの来場者も急増しているようだ。彼らは、日本のクルマ文化をどう感じているのだろう。
東京オートサロン2019の来場者は3日間合計で33万人超と過去最高の来場者数を記録した。海外からの来場者も急増している印象だ。彼らは、オートサロンにどんな印象を持ったのだろうか? 会場で外国人のメディア関係者と一般来場者に話を聞いてみた。
1番印象に残った車やブースは「スープラ」が圧倒的多数
まず、オートサロンで印象に残った車を聞いてみたところ、8割が「スープラ」と答えた。また、自動車メーカーのブースとしてはスープラのコンセプトモデルを出展したトヨタや、Mazda3を発表したマツダブースが人気だった。来場者たちはこうコメントした。
「初めて来たオートサロンの会場で、新型スープラを見られるなんて超ラッキー」(インドネシア)
「中国にはない軽自動車がとても興味深い。S660のカスタムカーが印象的だった」(中国)
「トヨタやホンダのカスタムカーもいいけど、LBやロケットバニーのカスタムカーこそ、日本のカスタム!って感じだね。クールだね!」(アメリカ)
「私たちの国では、作業のためのトラックをカスタムするといった発想がそもそもない。セダンやスポーツカーをカッコよくしたり速くしたりというのはあるけど。だから、トラックのカスタムカーがとても印象的だった」(タイ)
「ROHANのイザワさんが作ったシボレー・インパラ。カスタムカーの世界を超えた芸術作品のようですね」(中国)
オートサロン全体の印象は?
つぎに、オートサロン全体の印象を聞いてみると、こうコメントしてくれた。
「日本はすごい! 小さなトラック(=軽トラ)からスポーツカー、セダン、4×4、ミニバンや大きなバン(=1BOX)まで、あらゆるカテゴリーの車をすごくカッコよく改造している。こんな国は世界に存在しないでしょう。」(ドイツ)
「カスタムのスタイルもレーシーなものから、ゴージャスなものまでいろいろあって面白かった。東京オートサロン最高!」(タイ)
「何回か来ているけど、今年はD-1などドリフトのイベントがなくなって残念。ドリフトは日本生まれでしょう? ドリフトマシンの豪快な走りを毎年楽しみにしていたんだけどね」(アメリカ)
「ブースによって、中国語や英語に対応しているところがあったけど、全体的に英語の表示が少ないね。国際的なショウなんだから、もっと英語の説明を増やして!」(タイ)
多種多様な出展が、海外からの来場者からの人気を集める理由の一つのようだ。英語や中国語での案内をもっと増やすべき、とは筆者も同様に感じた。
日本車のイメージは?
最後に、オートサロン出展車のみならず、日本車全体のイメージ、好きな日本車などについて聞いてみると、こうコメントしてくれた。
「K-CARが面白いねえ。あんなに小さな車をすごくカッコよくカスタムするセンスは素晴らしい」(中国)
「日本車は品質がいいし、日本車のディーラーはどこも対応がいい。例えば修理のための部品なんてアメリカ中どこでも2~3日以内に届くんだよ。これは凄いこと」(アメリカ)
「日本車は保守的なデザインだけど、カスタムカーはどれもはじけてるね! 多様な車を選択できる日本人がうらやましい。日本に住みたい」(ドイツ)
わざわざ日本までオートサロンを見に来るくらいだから、日本車に好印象を持っているのは当然ともいえるが、海外来場者の「日本車愛」は想像以上だった。日本人にとっては当たり前のこともすごく高く評価されていた。