外環・千葉区間はこんな景観! 後編は京葉JCTから終点・高谷JCTまで
外環・外回りの終点となる高谷JCT。青い空が似合う、まっさらなコンクリートの白さがまぶしい。
6月2日(土)16時に開通が決定した、東京外かく環状道路(外環)・千葉区間。同区間の景観を紹介する後編は、E14京葉道路と接続する京葉JCT、市川市で最も南に位置するICである市川南IC、そして首都高・B湾岸線とE51東関東自動車道(東関道)と接続する高谷JCTまで。前編はこちらをご覧いただきたい。
また、外環・千葉区間に関する概要はこちらで紹介した(どちらも新しいタブが開きます)。
後編で紹介するJCTとIC。市川中央ICは前編で最後に紹介したIC(位置関係をわかりやすくするために掲載)。今回は京葉JCTからとなる。画像は、「東京外かく環状道路(三郷南IC~高谷JCT) 平成30年6月2日(土)16時 開通(第2報)」の地図画像を基に作成した。
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千葉へ向かう高速道と連絡するJCT!
京葉JCTは全国的にも珍しい地下方式
外環と京葉道路が連絡する京葉JCT。京葉道路は千葉と東京を結ぶ動脈のひとつだ。埼玉方面から来て千葉へ向かう場合、この先の高谷JCTで東関道に乗り換えるルートではなく、おそらく大多数が京葉道路で乗り換えると思われる。
京葉JCTの俯瞰イメージ。NEXCO東日本の資料「京葉ジャンクション(仮称)概要図」より。なお、資料名には「仮称」が入っているが、京葉JCTで名称は正式に決定している。外環は地下のため、このイメージでは道路自体は一切見えない。外環と共に整備された国道298号は京葉道路をオーバーパスでまたぐ形となる。
東京と千葉をつなぐ動脈のひとつである京葉道路。京葉JCTでは、その名の通りで京葉道路と連絡している。全国的に見ても数の少ない地下ランプ方式が採用された。
外環の開通を機に、京葉道路の市川ICは、混乱を避けるために名称を「京葉市川IC」に改められた。ちなみに、外環外回りから京葉道路の千葉方面へ向かった場合、この京葉市川ICで一般道に降りられると便利だが、残念ながら降りられない。
外回りの京葉JCTの分岐部分。左が京葉道路に接続するランプで、右が本線。ランプは、奥で千葉方面へ向かうHランプと、東京方面へ向かうDランプに分かれる。ちなみにDランプはぐるっと左回りでループして京葉道路の上り車線に入る構造が採用されている。本線の画像奥の、日光が差し込んでいないトンネル区間の上部を京葉道路が交差している。
内回り側の京葉JCTの様子。高谷JCTから京葉道路を東京方面に向かうのはFランプ。千葉方面へ向かうBランプはまだ建設されていないが、ランプに入った先でFとBが分かれる計画となっている。
京葉JCTのランプの立体イメージ。このCGでは8本のランプすべてが描かれているが、高谷JCTから来て京葉道路を千葉へ向かうBランプと、その逆の京葉道路を千葉から来て外環を高谷JCTへ向かうGランプは、今後、建設される予定だ。またこのCGでは、都営地下鉄新宿線を外環がまたいでいるのも確認できる。NEXCO東日本の資料「京葉ジャンクション(仮称)概要図」より。
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高架になる途中で分岐する市川市で最も南のIC!
市川南ICと分岐すると同時に高架に!
京葉JCTを過ぎてしばらくすると、江戸川の脇を並走する形となる。市川南ICは河口に近く、周辺は工場や倉庫などが並ぶ湾岸地区である。画像は、「東京外かく環状道路(三郷南IC~高谷JCT) 平成30年6月2日(土)16時 開通(第2報)」の地図画像を基に作成した。
市川市の最も南に位置するICである市川南ICは、外環の中では最も勾配がある3%以上という坂路の途中にある。この坂路は外回りの場合、サグと呼ばれる登坂速度が落ち込むために渋滞を招くポイントであることはあらかじめ考慮されており、10m間隔でLEDのペースメーカーライトが設置されている。本線はその勾配のまま高谷JCTに向かって上り続け、高架となる。
市川南ICは、外回では出口のみとなる。出口近辺は湾岸の工業地帯。物流業の倉庫も多く、埼玉方面からの物流の円滑化が期待される。物量業からは、ハーフインターのため、どっち向きの出入口なのか問い合わせが多いという。また、この坂の中で右の側壁でオレンジ色に点灯しているライトが、ペースメーカーライトのひとつ。実際に稼働すると、ペースメーカーライトが青色でもって、規則正しく点灯と消灯を繰り返し、時速80kmもしくは40kmの速度で光点が移動していくように見えるので、ドライバーを正しい速度に誘導できるという仕組みだ。
出入口。ここの打ちっ放しのコンクリートも粉を吹いていそうなほど白い。白線や路面にももちろんタイヤ跡はまだついていない。
国道298号とは、松戸側の出入口と高谷側の出入口でちょうど高さが入れ替わる。それを利用して、緊急車両の通過などを行えるよう、遮音壁の間に国道298号への出入口が設けられている。普段はもちろんかたく閉じられている。
内回りの「市川南IC料金所」を外回り側から撮影。湾岸線と東関道から高谷JCTで外環に入ってきてすぐのところに設けられている。
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いよいよ外環の千葉区間の旅も終了…!
東側の起点・終点の高谷JCT
高谷JCTで湾岸線と東関道と連絡。外環・千葉区間が開通することで、3つの高速道が接続するJCTとなる。また国道298号は、湾岸線~東関道に並走する国道357号に接続する。
高谷JCTの概要図。左(北)側へ横に伸びているのが外環。概要図の左端に市川南IC料金所があり、ここには描かれていないが、さらに左に進んでいくと市川南ICがある。右の上下に走る高速は上の千葉方面へ向かうのが東関道で、下の有明方面に向かうのが湾岸線だ。その両脇を国道357号が通り、これまた複雑なランプを描いて北側に向かう国道298号と接続している。NEXCO東日本の資料「高谷ジャンクション(仮称)概要図」より。
いよいよ外環外回りの終点。左のCランプが東関道の下り(千葉方面)に合流する。右のAランプは湾岸線の上り(有明方面)に合流する。
分岐部分。左が東関道で千葉方面へのCランプで、右が湾岸線で有明方面へのAランプ。
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青い空が気持ちいい高谷JCTの画像をさらに!
東関道との合流と分岐部分。中央の3車線道路が東関道。左は外環外回りから千葉方面へ向かうCランプ。右のBランプは外環内回りに連絡し、市川南IC料金所(2つ下の画像)へとつながる。東関道の両脇の3車線道路は国道357号。下り線が千葉方面へ向かって渋滞中だ。
湾岸線下りからのCランプ(中央から右へ向かう上側のランプ)と、東関道上りからのBランプ(左から右へ縦断するランプ)が合流し、画像の右側へと続く外環内回りへと向かう。市川南IC料金所(下の画像)もこの画像の右手にある。左側から画面中央へのランプは、外環外回りから湾岸線上りにつながるAランプ。高速同士の複雑なランプがあるのと同時に、国道357号と国道298号も単純なT字路型の交差点ではなく、複雑なランプで構成されている。
外環外回りの終点で、北側を向いて撮影。湾岸線の有明方面に向かうAランプと、東関道の千葉方面に向かうCランプが分岐する地点だ。左の柱の陰に見えるのが、市川南IC料金所。
湾岸線有明方面へと向かうAランプの途中が最も高い地点となり、30メートルを超える。Rがきついカーブの上に勾配があるために先を見通しづらい。事故が起きないようにするため、注意喚起をする作りになっている。
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