国交省、交差点名変更リスト第2弾を発表
第1弾で変更された「鳥取森林管理署」交差点。現在は「鳥取城跡」に。
全国には、世界的に知られる観光地や名所・旧跡などの近くであるにもかかわらず、その観光地と関係がない名前を付けられた交差点が多数ある。
これに対し国土交通省は、2015年12月より、観光立国や地方再生を目的として、交差点名標識を観光地の名称に修正したり、新たに設けたりする改善に取り組んでいる。第1弾14か所はすでに作業が完了しており、6月10日にその第2弾が発表された。
隣接する観光地名を交差点名に
具体的には、北海道の弟子屈町(てしかがちょう)、国道243号の「摩周1-7(Mashu 1-7)」交差点が「摩周湖(Lake Mashu)」に。大分県玖珠町(くすまち)の国道210号の名称がなかった交差点には、「慈恩(じおん)の滝(Jion-no-Taki)」と名前が付けられた。また、石川県金沢市の兼六園に近い国道156号にある「兼六園下」、「金沢市兼六」、「兼六園」、「金沢市兼六園下」の4つの交差点は、すべて「兼六園下」に統一することが検討されている。
改善の対象となっている交差点は、国道などの国交省が直轄するもので、観光地などに隣接しているか、観光地などへのアクセスする道路の入り口となる交差点の交差点名標識。
名称を表示する観光地などは、著名な観光地、名所・旧跡、文化施設など。なおかつ、標識によるその名称の表示が道路標識適正化委員会で認められるものとしている。ちなみに同委員会は各都道府県に設置されており、関係する道路管理者が参画し、標識などの表示内容などを検討する組織だ。
もちろん対象となる交差点や、観光地などの名称の表示内容などについては、地域住民の意向も反映される。その上で、観光関係者、都道府県公安委員会などとも連携して、道路標識適正化委員会において調整して決定する仕組みだ。
同時に、交差点名標識と周辺の案内標識などの整合性も図られる。ただし、新しい交差点名は完全に決定したものではなく、今後に変更となる可能性もある。
今回新たに改称・新設がなされる交差点は、全国31か所。地域別の内訳は、以下の通り。この変更に合わせて、英語名も変更される。
●北海道11(浦幌町、上川町、釧路市、札幌市、弟子屈町、新冠町(にいかっぷちょう)、函館市、富良野市、余市町3か所)
●東北2(青森県階上町、福島県桑折町)
●関東1(神奈川県横浜市)
●北陸2(石川県金沢市、富山県砺波市)
●中部1(静岡県浜松市)
●近畿1(京都府舞鶴市)
●中国6(岡山県玉野市2か所、島根県松江市2か所、鳥取県琴浦町、広島県竹原市)
●四国4(香川県高松市、愛媛県松山市、高知県高知市、徳島県美波町)
●九州2(大分県大分市、大分県玖珠町)
●沖縄1(名護市)
観光を盛り上げるためにも、今後も続けてほしい事業である。
2016年6月13日(JAF MATE社 IT Media部 日高 保)
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