広島のベタ踏み坂が進化!「広島はつかいち大橋」の4車線化がまもなく完成。渋滞はどう変わる?【いま気になる道路計画】
広島市と廿日市市の沿岸部をつなぐ「臨港道路廿日市(はつかいち)草津線」。その中でも、“ベタ踏み坂”の通称で知られる「広島はつかいち大橋」区間がまもなく4車線化される。この整備によって何が変わるのか。工事の概要や進捗、期待される効果を見ていこう。
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広島はつかいち大橋がついに4車線化!
臨港道路廿日市草津線の4車線化事業の概要図
広島県広島市西区草津地区から廿日市市に至る「臨港道路廿日市草津線」は、沿岸部に広がる製造業の工場や物流拠点、大型ショッピングモールなどを結び、物流・産業機能を支えるアクセス軸として機能している。延長約2.9kmの道路だ。
国道2号である東広島バイパス・安芸バイパスとともに、地域高規格道路「東広島廿日市道路」を構成する「広島南道路」の一部に位置づけられている。広島都市圏の南側を支える幹線のひとつだ。
なかでも象徴的なのが「広島はつかいち大橋」で、橋の下をフェリーが通る構造から勾配が大きく、坂道を上るときにアクセルを踏み込むクルマが多いことから、通称「ベタ踏み坂」と呼ばれている。
臨港道路廿日市草津線では、交通量の増加を受けて4車線化が進んでいる。整備は2区間に分かれており、東側の約1.6km区間は2017年に供用済み。残る「広島はつかいち大橋」を含む約1.3km区間は2016年に事業化され、2026年3月29日(日)に4車線での供用開始を迎える。
今回の4車線化は、既存の橋に並行して新たな橋を架けることで実現する。新たな橋の勾配は5.4%と、既存橋の勾配6.0%と比べるとやや緩やかになる。また、既存橋を広島→廿日市方面の下り2車線に、新設橋を廿日市→広島方面の上り2車線として使い分ける計画だ。
臨港道路廿日市草津線4車線化によるメリット
臨港道路廿日市草津線の廿日市市方面の様子
臨港道路廿日市草津線の4車線化は、渋滞の緩和だけでなく、港湾物流の効率化に直結する施策だ。
すでに2017年に第1期工事が完了した東側約1.6km区間の4車線化では、一定の混雑緩和効果が確認されている。一方で、同エリアでは物流・産業機能の集積が進んでおり、交通需要はむしろ増加傾向にある。たとえば2025年1月にはカルビーせとうち広島工場が稼働するなど、新たな動きも続いており、今後も周辺の開発によって交通量の増加が見込まれる。
残る「広島はつかいち大橋」の4車線化によって、ボトルネックが解消され、交通容量が増大することで、港湾アクセスの定時性と輸送効率の向上が期待されているのだ。
具体的には、トラックの回転率向上や待機時間の削減につながるほか、港湾での荷役スケジュールの安定化にも寄与する。結果として、広島湾岸エリア全体の物流処理能力が底上げされ、地域の産業基盤を強化するインフラとして役割も、今後さらに強まっていきそうだ。
2026年3月29日、臨港道路廿日市草津線が全面4車線で供用開始
広島はつかいち大橋の開通イベント概要
臨港道路廿日市草津線の第2期区間である「広島はつかいち大橋」は、段階的に進められてきた4車線化事業が最終段階を迎えている。2026年3月29日(日)午前6時に、全線4車線での供用が実現する予定だ。
これにより2017年に開通済みの第1期区間とあわせて全区間が4車線化。広島沿岸部を東西に結ぶルートとしての機能が、本格的に発揮されることになる。
開通前日の2026年3月28日(土)には、広島県が主催する供用式および開通イベントが開催予定だ。式典自体は関係者向けだが、イベントは一般参加も可能。スタンプラリー形式のウォーキングイベントや地元高校による書道パフォーマンスなどが企画されている。事前申し込み不要で自由参加でき、来場者用の駐車場も用意される予定となっている。
待望の全線4車線化がいよいよ実現し、臨港道路廿日市草津線は広島沿岸部の産業と物流をさらに後押しする存在へとステップアップする。実際にどこまで混雑が緩和されるのか。整備効果はもちろん、その後の交通の変化や周辺開発の動きも含めて、引き続き注目していきたいところだ。
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