2022年05月24日 06:00 掲載

交通安全・防災 幼児を抱っこしての二人乗りは違反!子どもを乗せる時の自転車ルール

赤ちゃんを抱っこしたまま自転車に乗ると、違反になることをご存じだろうか。警視庁では、子どもを自転車に同乗させる場合のルールを挙げて利用者に安全運転を呼び掛けている。

くるくら編集部 会田 香菜子

幼児を「抱っこ」しての自転車は、ハンドル操作の妨げになり危険

自転車に子どもを同乗させる場合には、ヘルメットとシートベルトをしっかり着用させよう

©yamasan - stock.adobe.com

 赤ちゃんを連れての外出時に、おんぶや抱っこでいく人は少なくないだろう。しかし、もし自転車に乗るなら、抱っこしての走行は違反行為となる(同乗する幼児が2人以下なら、おんぶはOK)。幼児を抱っこしていると自転車のハンドル操作がやりづらくなり、危険だからだ。このように、幼児と一緒に自転車に同乗する際には決められたルールがある。警視庁では、啓発ポスターで利用者へ子供を同乗させる場合の自転車ルールの徹底を呼び掛けているので、その内容をみてみよう。

 そもそも自転車は、原則として1人乗りであることが規定されている。これに違反すると、場合によっては2万円以下の罰金又は科料となってしまう。しかし、子育て中は幼児と一緒に乗る必要もある。そこで、幼児を乗せての2人乗り、3人乗りが違反とならない例外が決められている。

 警視庁が示す具体例をみると、(1)前後幼児用座席なしで幼児1人をおんぶして同乗させた場合、(2)前後いずれかの幼児用座席とおんぶで子どもと幼児の2人を同乗させた場合、(3)前後幼児用座席にそれぞれに子ども1人ずつを同乗させた場合が例外の対象である。おんぶの場合は、安全のために必ず子守りバンドを使用しなくてはならない。

 ちなみに、幼児用座席は小学校就学前(※1)の子ども、おんぶは6歳未満(※2)の幼児が対象だ。

※1 6歳の誕生日を迎えた年度の3月末日まで ※2 6歳の誕生日を迎えるまで

 さらに、(3)の小学校就学前の幼児を2人同乗させる場合には、「幼児2人同乗基準適合車」を使用する必要がある。この「幼児2人同乗基準適合車」とは、運転者のための乗車装置及び2つの幼児用座席を設けるために必要な強度や制動性能等、一定の要件を満たした特別構造または装置を有する自転車のこと。一般財団法人製品安全協会が定める安全基準を満たした該当製品には、「BAAマーク」に加えて「幼児2人同乗基準適合車」の認識マークがついているので、自転車を選ぶ際には確認するようにしよう。

自転車に子どもを同乗できる場合

幼児と子どもを自転車に同乗できる場合の具体例 出典=警視庁

「BAAマーク」(左)、「幼児2人同乗基準適合車」認識マーク(右)

「BAAマーク」(左)、「幼児2人同乗基準適合車」認識マーク(右) 出典=警視庁 

 次に、違反になる乗り方をみてみよう。違反になるのは、前後幼児用座席なしで幼児1人を抱っこして同乗した場合と、前後幼児用座席に子ども2人を同乗させた上で幼児をおんぶした場合の2つ。つまり、幼児を抱っこしての自転車走行は、転倒の危険などがあるため、どのような場合でも禁止されているのだ。

幼児と子どもを自転車に同乗することが禁止されている場合の具体例

幼児と子どもを自転車に同乗することが禁止されている場合の具体例 出典=警視庁

 このほかに、幼児用座席のシートベルトと、子どものヘルメット着用を安全運転のポイントとして挙げている。ヘルメット着用に関しては、道路交通法第63条の11で定められているもので、保護者は13歳未満の子どもにヘルメットを着用させる努力義務がある。罰則はないが、その重要性については、JAFが実施した「自転車の単独・転倒事故の危険性」テストの動画で確認することができる。同テストでは、子どもダミーを乗せた自転車を停止状態から転倒させ、その時の頭部損傷基準値(HIC※)を計測している。結果は、ヘルメット着用時に比べて非着用時には、この値が3倍以上の危険を示した。

※ 衝突や転倒による衝撃が脳に及ぼす影響度を示す目安。

 非着用時の値は頭蓋骨骨折や死亡の可能性もある数値で、ヘルメット着用が、いかに重要であるかということがわかる。また、ヘルメット着用時には顎ひもをしっかりと締めておこう。転倒時にヘルメットが脱げてしまっては意味がない。

 自転車は手軽な移動手段だが、子どもの命を守るためには、たとえ短時間や短距離の移動であっても、子どもの乗せ方を守って、シートベルトとヘルメットを必ず着用させるようにしよう。

ライターお勧めの関連記事はこちら