2022年11月01日 19:20 掲載

交通安全・防災 ドライブレコーダー動画のヒヤリハットで運転上手に!第3回「早朝ジョギング」

ドライブレコーダーが記録したヒヤリハット映像を紹介するシリーズです。第3回目となる今回は、歩行者が車両の目の前で、とつぜん横断をはじめたケースをご紹介します。ていねいに観察してみると、歩行者が横断をする可能性は画面の中にいくつか隠されています。私たちと一緒にヒヤリハット映像で危険な瞬間を疑似体験し、危険予知や運転スキルを高めましょう。

文=くるくら編集部

思わずハッとする、ヒヤリハット動画 その3

 ヒヤリハットとは、あわや事故!とか、危なかった!という状況のことです。「くるくら」では、ドライブレコーダーに残された本物のヒヤリハット動画をご覧いただき、ヒヤリハットな瞬間を疑似体験してもらうことで、危険感度のアップにつなげていただきたいと考えています。体験を増やすことは危険予知の能力を向上し、必ずや事故防止に役立つはずです。今回も、当社が独自に収集したドライブレコーダー映像の中から、特に注目したい動画を紹介します。

※今回の動画再生時には音が出ます。突然大きな音になることもありますのでスピーカーの音量にはご注意ください。

2022年4月度投稿の注目動画

タイトル:「早朝ジョギング」
投稿者:爆ネコマフラー さん
注目再生時間  0:10ころ

まずは状況を確認します。投稿者さんの投稿タイトルの通り、撮影時は早朝でまだ明るくありません。撮影している車はゼブラゾーンで停車中のようです。歩道、自転車レーン、片側一車線道路はそれぞれ認識しやすく、視界は悪くない印象です。

 まずは状況を確認します。投稿タイトルの通り、撮影時は早朝でまだ明るくありません。撮影している車はゼブラゾーンで停車中のようです。歩道、自転車レーン、片側一車線道路はそれぞれ認識しやすく、視界は悪くない印象です。

電光掲示板には"横断者注意"の文字が点滅しています。前方に横断歩道がありますが、信号が設置されていないため、ドライバーは歩行者に注意しましょう、というメッセージでしょう。中央分離帯には、なかなか珍しい「交通島」がありますが、こちらについては後ほど解説します。

 電光掲示板には"横断者注意"の文字が点滅しています。前方に横断歩道がありますが、信号が設置されていないため、ドライバーは歩行者に注意しましょう、というメッセージですね。中央分離帯には、珍しいタイプの交通島がありますが、こちらは後ほど解説します。

再生時間0:08ころに、ジョギング中の男性が画面右側から登場します。人通りも少なく、立派な歩道がありますが、どうして自転車レーンを走っているか気になります。

 再生時間0:08ころ、ジョギング中の男性が画面右側から登場します。人通りも少なく、立派な歩道が左側にありますが、どうして自転車レーンを走っているのでしょうか?

再生時間0:10ころ、ジョギング中の人が後方をまったく確認せずに、とつぜん体勢を右に傾けました。横断歩道を渡るようですが、これは大変危険な判断です。とてもイヤな予感がします。

 再生時間0:10ころ、ジョギング中の人が、周囲をまったく確認せずに、とつぜん体勢を右に傾けました。横断歩道を渡るようですが、これは大変危険な判断です。とてもイヤな予感がします。

 再生時間0:11ころ、画面外の車からクラクションが鳴らされ、ジョギング中の人は、車がすぐ後ろまで迫っていたことに気が付きます。

 再生時間0:12ころ、画面外から車が現れました。トラックのようです。ジョギング中の人はまだ横断中で、かなり危険な位置にいます。

 再生時間は同じく0:12ころです。トラックはそのまま直進しています。ジョギング中の人は、無事に渡りきれたのでしょうか?

 再生時間0:13ころ、トラックはこんなに大きなサイズでした。大型トラックが接近する気配を察知できていなかったということは、ジョギング中の人は、イヤホンなどを装着していた可能性がありそうです。

 再生時間0:14ころ、大型トラックが横断歩道を通過し、ジョギング中の人の無事を交通島で確認できました。このとき、トラックが通過したことによる風圧で、撮影している車が大きく揺れます。車両の質量の大きさが伝わってきますね。

 その後、ジョギング中の人は折り返し地点なのか、ペースを乱す様子もなく向かい側に渡ります。そして、画面手前方向に走り去って行きました。30秒の動画ですが、その間の走行車両は3台でした。この時間帯は車が来ないとジョギング中の人は過信したのでしょうか。あわや、衝突事故という瞬間でした。

次のページでは、
二段階横断施設についてご紹介します!

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