2021年12月22日 12:50 掲載

交通安全・防災 「経路の設計」で立体交差に対応|
長山先生の「危険予知」よもやま話 第5回

JAF Mate誌の人気コーナー「危険予知」の監修者である大阪大学名誉教授の長山先生に聞く、危険予知のポイント。本誌では紹介できなかった事故事例から脱線ネタまで長山先生ならではの「交通安全のエッセンス」が溢れています。

話・長山泰久(大阪大学名誉教授)

「経路の設計」で立体交差に対応

編集部:今回の問題は立体交差手前の急な進路変更ですが、注意するポイントはどんな点でしょうか?

長山先生の「危険予知」よもやま話 第5回|問題写真|くるくら

矢印

長山先生の「危険予知」よもやま話 第5回|結果写真01|くるくら

長山先生の「危険予知」よもやま話 第5回|結果写真02|くるくら

長山先生:まず、車線の多い幹線道路を走る場合、交差点が通常のように平面交差ではなく、立体交差になっている可能性を考えておく必要がありますね。立体交差には、今回のような「オーバーパス」といって直進道路が交差道路の上を通るタイプと、直進道路が交差道路の下を通るタイプがあります。

編集部:「アンダーパス」と呼ばれる地下道タイプですね?

長山先生:そうです。どちらにしても、基本的にセンターライン寄りの車線が直進するための道路になり、右左折する際には左側の車線から側道を経由して曲がるようになります。

編集部:でも、初めて走る道路の場合、自分が曲がろうとしている交差点に立体交差があるのか、なかなか分かりませんよね?

長山先生:そうですね。出発に当たって目的地までどのルートを取るかを決め、そのルートの中にどのような問題があるかを認識しておくことが必要です。立体交差はもちろん、車によっては道幅やガードの高さ制限なども注意しておく必要がありますから。ちなみに、自動車学校では「経路の設計」という教習項目があり、経路を考えるために案内標識やナビゲーションの活用が取り上げられています。

編集部:「経路の設計」なんて教習ありましたっけ? 教習所に通ったのは遙か昔のことなので忘れてしまったようです。では、そこで立体交差について学べるのですね。

長山先生:残念ながら、今回のような立体交差については取り上げられておりません。教本や『交通の教則』にある案内標識を見て学んでおく必要があります。

編集部:今回のような立体交差は地方より都会に多いので、慣れない都会で車を運転する場合、事前に地図などで予習したり、ナビを設定しておく必要がありますね。

長山先生:確かに地方と都会では立体交差の有無だけでなく、車線の数も異なります。以前、私のゼミの学生が実家のある徳島で免許を取ってから大阪に戻ったのですが、「車線が多く混雑している大阪では、とても運転できません」と、運転するのを諦めていました。

編集部:長山先生は生まれも育ちも大阪なので、立体交差で迷ったりしたことはないのでしょうね?

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