2022年05月24日 10:30 掲載
次世代技術 デザインで差をつけろ! いま注目すべきスタートアップ企業の電気自動車(EV)たち
期待高まるEV版ワーゲンバス
フォルクスワーゲン アイディーバズ|Volkswagen ID.BUZZ
日本でも販売を楽しみにしている人は多いはず。
こんなおもしろい流れを、既存の自動車メーカーが傍観しているわけはない。例えばフォルクスワーゲン。2022年3月9日に発表したミニバン「ID.BUZZ(アイディーバズ)」がおもしろい。欲しいなあと思わせられるコンセプトだ。
ID.BUZZのデザインのオリジンは、フォルクスワーゲンが1951年に送り出した「タイプ2」。タイプ1とも呼ばれたオリジナル・ビートルをベースに開発された多目的商用車で、トラックからマイクロバスまで、多くのバリエーションが作られた。
ID.とはフォルクスワーゲンによるピュアEVのシリーズ。これまで、ID.3(ハッチバック)、ID.4(クロスオーバー)、ID.5(クロスオーバークーペ)と発表してきた延長線上にある。バズとは「話題」などポジティブな意味をもつ英単語と、バスをひっかけた合成語だろう。
全長は4.7m、全高は1.9m、全幅は1.9m(前から見るとほぼ正方形)。ホイールベースは2988mmもある。150kWの出力を持つモーターと、77kWhの比較的大きなバッテリーを搭載。リアモーターで後輪駆動だ。
電動化の先にあるもの
BMWi ビジョン・サーキュラー|BMWi Vision Circular
BMWが考える2040年のクルマ像。
BMWも、21年9月に「BMWi ビジョン・サーキュラー(Vision Circular)」なるEVのコンセプトモデルを発表。2040年におけるEVのありかたを探ったモデルという。
例えば、廃棄問題を抱える駆動用バッテリーは、100%リサイクル可能なソリッドステート(全固体)タイプ。車体はリサイクルする際に分解しやすい設計なんだそう。
「BMWグループの目標は、クルマが製造され、使われ、解体されるまで、すべての行程で、CO2排出量の引き下げをはかるとともに、生産工場では再生可能な電気を使い、出来るだけリサイクルされた素材でパーツを作るという、循環型(サーキュラー)のプロダクトにあります」と同社は説明する。
BMWi ビジョン・サーキュラーは、電気で走るのが当たり前になった時代に、さらにその先に待っている(リサイクルという)課題への取り組みを説くモデルだ。そこが興味深い。
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次世代技術