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最終更新日:2018.11.12 公開日:2018.11.12

ポルシェ911 GT2 RS MR、ニュル最速の称号を奪取

 ポルシェは11月2日、ドイツのレーシングチーム「マンタイ・レーシング」と共同で開発した「911 GT2 RS MR」が、ニュルブルクリンク・ノルドシェライフェ(北コース)の量産車最速ラップを記録したと発表した。

 1周20.6kmのコースを走るのに要したタイムは6分40秒33。これはランボルギーニが今年8月23日に発表した「アヴェンタドールSVR」の持つ当時の最速ラップ、6分44秒97を約5秒も上回るもので、わずか3か月で最速の座を奪う結果となった。

 911 GT2 RSをベースとする、この911 GT2 RS MR。MRと付くので「お、ミドシップレイアウトに変更したのか?」と思ったが、そうではなく前述した「マンタイ・レーシング=MR」の略称なのだそうだ。

 長年レーシングドライバーとして活躍し、現在はポルシェのテストドライバー兼開発エンジニアを務めるラース・ケルン氏によれば、このクルマで改良した点はコースに合わせた空力・足回りの最適化がほとんどで、エンジンおよびトランスミッション等のパワートレインについては変更点はないという。唯一見た目で違うのはレーシングバケットシートの装着であるが、それも安全上の理由からと説明する。車両重量もそのままだ。

公道走行が可能な911で史上最もパワフルなモデルとして2017年6月に登場した911 GT2 RS。3.8リッター水平対向6気筒ツインターボ・エンジンをリアに積み、515kW(700ps)/750Nmもの大パワーを7段DCTを介して後輪のみに伝える。0-100km/h加速はわずか2.8秒と、まさにビーストだ。

ベース車両の素性の良さがタイム更新につながっているのは言うまでもないが、この荒ぶるマシンを手なづけサーキットを駆け抜ける姿には狂気すら感じる。オンボード映像も公開されているので、興味のある方は是非チェックされたし。

ニュルブルクリンク・ノルドシェライフェ(北コース)の市販車ラップタイム
1位 ポルシェ 911 GT2 RS RM 6分40秒33(2018年10月)
2位 ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ 6分44秒97(2018年7月)
3位 NIO EP9(電気自動車) 6分45秒90(2017年5月)
4位 ポルシェ 911 GT2 RS ヴァイザッハパッケージ 6分47秒25(2017年9月)
5位 ラディカル SR8LM 6分48秒(2009年8月)

 ニュルブルクリンクは世界屈指のテストコースとして、乗用車から商業車まであらゆるメーカーのクルマがひっきりなしに走っているが、ことスーポースポーツカー市場においてはラップタイムがそのクルマの性能を表す大きな指標となっている。ポルシェにとって、ランボルギーニがトップに君臨することは許し難いことだったのか定かではないが、ここ数年、各社による熾烈な競争が繰り広げられており、最速ラップを頻繁に更新し続けている。

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