老犬ホームってどんな施設?
近年、住空間や食生活の変化でペットも長生きするようになってきた。そうなるとペットも人間と同じように高齢化の問題が生じ、中には介護が必要になるケースもある。しかし、いくらペットが家族の一員とはいえ、四六時中付き添って介護を続けるのはなかなか難しい。そこで近年になって注目されているのが老犬ホーム。文字通り老犬を介護するため施設だ。当記事では、愛犬家には気になる老犬ホームについて紹介していく。
なぜ老犬ホームが必要なのか
老犬介護のための情報提供サイト「老犬ケア」によると、老犬ホームは全国におよそ40の施設があり、その中の有料入居頭数は2018年7月現在で699頭ほど。「本来、愛犬は飼い主と終生ともに暮らすことが一番の幸せである」という考え方の下、やむを得ない事情で飼い続けることが難しくなってしまったケースのサポートを行っているという。
やむを得ず愛犬の介護が必要になる要因は、大きく2つ。1つ目は飼い主が高齢で介護や入院が必要になってしまった場合。2つ目は愛犬が障害を持ってしまったり、認知症などで夜中に吠え続けたり、寝たきりで付き添いが必要となってしまった場合だ。
長生きするようになった愛犬の高齢化が進む中、徐々に注目が高まってきている老犬ホーム。
また「老犬ケア」の調べによると、国内で飼われている犬の半分が7歳以上。人間で換算すると65歳以上であり、ペットもここ数年で加速度的に高齢化が進んでいるという。
上記のような事情により老犬ホームのニーズは高まっており、愛犬の介護に関する問い合わせは年々増加している。ちなみに相談者は「愛犬も家族の一員として、本当はずっと飼い続けたい」と思っている人が大半だという。
老犬ホームってどんなところ?
老犬ホームというと、旅行などの際に一時的に利用することができるペットホテルのようなイメージを持つ人も多いかもしれない。だが、それとは大きく異なり、老犬に特化した介護やケアを行う施設となっている。
現在「老犬ケア」に登録されている老犬ホームは全国で40施設。まだまだ多いとはいえないが、近年ではマスメディアに取り上げられる機会も増え、認知度は徐々に向上している。
ちなみに海外では、重い病気を患ってしまったり、高齢で認知症や寝たきりになってしまった愛犬は安楽死させるケースがほとんど。ペットを家族の一員として最期まで見守る老犬ホームやデイサービスは、日本ならではの取り組みとなっている。
また「老犬ケア」によると、老犬ホームに預けることだけがすべてではなく、デイサービスを活用して一緒に暮らしながらケアをするという選択肢もあるという。そのまま飼い続けることが難しくなった場合でも、まずは一度、相談してほしいとのこと。飼い主と愛犬が共にベストな選択肢を考えることが老犬介護の第一歩となる。
外部リンク
●老犬ケア