【JNCAP2017】予防安全、さらに3車種追加で全14車種のランキングは!?
JNCAPの2017年後期が2018年5月31日に発表され、予防安全は前期と合わせて20車種となりました。記事はこちらです(新しいタブが開きます)。
ユーザーにはより安全なクルマの購入を、そしてメーカーにはより安全なクルマの開発を促すため、国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が毎年2回に分けて発表している、クルマの予防安全性能並びに衝突安全性能の評価試験結果「JNCAP」。
この3月下旬に、スズキのコンパクト・クロスオーバーワゴン「クロスビー」と軽ワゴン「スペーシア」、そしてホンダのクロスオーバーSUV「ヴェゼル」の3車種の予防安全評価結果が追加公表された。
2017年のJNCAPはまず2017年10月に前期として9車種が発表され、その後、2018年2月に2車種が追加発表。そして今回3車種が追加され、2017年の同一方式の評価試験を受けた車種は合計14車種となった。
JNCAPの評価結果は得点方式で発表されることから、当サイトではそれをランキング化して紹介している。今回は3車種を追加した全14車種による、2017年の最新予防安全ランキングをお届けする。
ただし、今回は上位に変動はなかったことから、1~9位は簡単に紹介させていただく(詳しい記事はこちら)。また、2017年の予防安全の試験内容については、前期発表時のこちらをご覧いただきたい。
1~9位のランキング
ランキングの見方は、79点満点で、カッコ内は100点満点に換算した点数。「++」はASV(先進安全自動車)としての評価を表し、2つが最高だ。
1位:ノート(日産) 79.0点(100.0点)++
2位:CX-5(マツダ) 78.5点(99.4点)++
3位:シビック(ホンダ) 78.4点(99.2点)++
4位:N-BOX(ホンダ) 76.6点(97.0点)++
5位:レヴォーグ/WRX(スバル) 76.5点(96.8点)++
6位:C-HR(トヨタ) 74.4点(94.2点)++
7位:フィット(ホンダ) 65.5点(82.9点)++
8位:ステップ ワゴン(ホンダ) 64.6点(81.8点)++
9位:アウトランダーPHEV/アウトランダー(三菱) 63.2点(80.0点)++
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変動のあった10位以下を発表!
10位:クロスビー(スズキ) 合計60.9点(77.1点)New!
ASV++
対歩行者:14.9 対車両:32.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0
試験に用いられたグレード:HYBRID MX
17年12月25日に発売されたスズキのコンパクト・クロスオーバーワゴン「クロスビー」。単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポート」を搭載。また、スズキのコンパクトカーとしては初搭載となる後方の障害物を検知する「後退時ブレーキサポート」も備える。そのほか予防安全系としては、後方誤発進抑制機能、車線逸脱離脱警報、ふらつき警報などを備える。
11位:ヴェゼル(ホンダ) 合計60.8点(77.0点) New!
ASV++
対歩行者:6.8 対車両:32.0 逸脱抑制:16.0 後方視界:6.0
試験に用いられたグレード:HYBRID Z・Honda SENSING
ホンダの予防安全技術のシステム名である「Honda SENSING」は、ミリ波レーダーと単眼カメラを用いて環境認識を行う。なお、ホンダ車は車種によって性能差が大きい。その点に関してNASVAスタッフによれば、Honda SENSINGのバージョンの違い、クルマの形状によるセンサーの取り付け位置の違い、ブレーキ性能と車重によるクルマの制動力そのものの違いなどによるものだろうとしている。
12位:ワゴンR/ワゴンRスティングレー(スズキ)
合計58.9点(74.6点)
ASV++
対歩行者:12.9 対車両:32.0 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0
試験に用いられたグレード:HYBRID FX
前回の記事の10位からランクダウンしたスズキ「ワゴンR」およびその上級グレード「ワゴンRスティングレー」。同車の予防安全技術とその性能に関しては、前回の記事を参照していただきたい。
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最後は13・14位!
13位:スペーシア(スズキ) 合計56.7点(71.8点) New!
ASV++
対歩行者:11.2 対車両:31.5 逸脱抑制:8.0 後方視界:6.0
試験に用いられたグレード:HYBRID X
2017年12月発売のスズキの軽ワゴン「スペーシア」。「クロスビー」と同じく、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた自動ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」を備える。また、軽自動車として初めて「後退時ブレーキサポート」を備えた。「クロスビー」よりも10日ほど早い発売のため、「後退時ブレーキサポート」は全スズキ車中初搭載となる。さらに、フロントガラス投影式ヘッドアップディスプレイも軽自動車初搭載。
14位:トール(ダイハツ) 合計30.6点(38.7点)
ASV+
対歩行者:0.0 対車両:18.6 逸脱抑制:6.0 後方視界:6.0
試験に用いられたグレード:トヨタ「ルーミー カスタムG」
前回の11位からランクダウンしたダイハツ「トール」。対歩行者の得点が0点なのは、対歩行者用の自動ブレーキ機能が搭載されていないため。なお、実際に試験に用いられたのは、OEM車のトヨタ「ルーミー カスタムG」。同車の詳細は前回の記事を参照のこと。
2018年4月4日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)
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