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最終更新日:2017.08.12 公開日:2017.08.12

AUTOMOBILE COUNCIL#3 イタリア車編その1 フェラーリ&ランボルギーニ

 海外のヒストリックカーや国産の旧車が題材の展示・即売会『AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビルカウンシル) 2017』。第2回となる今年は8月4~6日に幕張メッセで開催された。

 同展示会は、国内外の複数の自動車メーカーに加え、ヒストリックカーや旧車のレストアを行っているショップや、海外メーカーの輸入代理店が数多く参加している。往年のスーパーカーや高級車、さらには戦前のクラシックカーなどをまとめて見られるのが特徴だ。

 レポート記事第3弾は、イタリア車編その1ということで、2大スーパーカーメーカーのフェラーリとランボルギーニをお届けだ。


70年代から2017年モデルまでランボルギーニ!

 車種的に、ドハデさで群を抜いていたランボルギーニからまずは紹介しよう。今回は、正規ディーラーのランボルギーニ麻布・横浜が4車種、本業は金属加工業でクルマは趣味でやっているというエムズバンテックが1車種。1970~80年代の往年のランボルギーニに加え、2017年現在購入可能な最新モデルまでを紹介だ。

カウンタック LP400(1976年式)

70年代スーパーカーブームを牽引した1台、「カウンタック LP400」。ランボルギーニ麻布・横浜ブースにて展示。発売は1974(昭和49)年で、展示車両は76年式。全高は1mを数cm超える程度しかない。

「カウンタック LP400」のリアビュー。デザイン重視のため、ルームミラーによる後方視界がほぼない。なお、実際の発音をカタカナ表記にすると、「クンタッシ」が最も近いとされる。

カウンタック LP5000 クワトロバルボーレ(1985年式)

「カウンタック LP5000 クアトロバルボーレ」。エムズバンテックにて展示。85年に登場したモデル。「LP400」のエンジンは4Lだったが、1982(昭和57)年に登場の「LP500S」で4.7Lに、そして同車で5.2Lの4バルブ仕様となり、455馬力を叩き出した。

横から見ると、這いつくばるような全高の低さと、まさにウェッジシェイプ(くさび形)のデザインであることがよくわかる。突き刺さりそうな鋭さである。

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2000年以降のランボルギーニたち!

ちょっと懐かしい&最新のランボルギーニ!

 続いては、ランボルギーニ麻布・横浜ブースで展示されていた、2000年の「ディアブロGT」と、現在販売中の最新モデルである「ウラカン ペルフォマンテ」を紹介、次ページではシザーズドア(ポップアップドア)やエンジンフードなどをオープンにした「アヴェンタドールS」を紹介する。

ディアブロGT(2000年式)

1990年まで生産された「カウンタック」シリーズの後を受けて、ランボルギーニのフラッグシップマシンとして同年に発表されたのが「ディアブロ」だ。「ディアブロ GT」は、レース仕様の「ディアブロ SVR」のストリートバージョンとして、1999年に83台限定で販売された。

「ディアブロ」とは、16世紀の凶暴な闘牛として歴史に名を残す牡牛にちなんだもの。その後継は「ムルシエラゴ」で、さらにその後継車が現行モデルの「アヴェンタドール」。次ページで紹介。

ウラカン ペルフォマンテ(2017年式)

ランボルギーニのフラッグシップモデルはV12エンジンを搭載するが、この「ウラカン」シリーズはV10エンジンを搭載しており、系統が異なる。「ウラカン ペルフォマンテ」は、そんな「ウラカン」のスペシャルバージョン。量産車としてドイツの世界最長サーキット・ニュルブルクリンク北コースの最速タイム6分52秒01を持つ。

リアビュー。空気を切り裂いて走るのが目に見えるような鋭いデザインはランボルギーニらしい。ノーマルの「ウラカン」にリアウィングはついていないが、「カウンタック LP500S」の時代から、最速を目指すグレードにはリアウィングが取り付けられているのが同社の習わし。

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ランボの最後は「アヴェンタドールS」!

アヴェンタドールS(2017年式)

現在のフラッグシップモデル「アヴェンタドール」のさらに上級グレードである「アヴェンタドールS」。外見的な違いでわかりやすいのは、フロント部分の形状。

「カウンタック」から踏襲されている、シザーズドア。上方に空間的な余裕があれば、左右はなくても乗り降りしやすい。

リアビュー。近年のスーパーカーではお馴染みの車体下面のディフューザーが見て取れる。また同車にリアウィングはついておらず、さらにひとつ上のグレードの「アヴェンタドール SV」からとなる。

排気量6.5Lの60度の角度を持つV12エンジンを(リア)ミッドシップで搭載。最高出力は544kW/8400rpm、最大トルクは690N・m/5500rpm。ノーマルの「アヴェンタドール」のエンジンと最大トルクは同じだが、出力は30kWほど高い。

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続いてはフェラーリ!

5台が出展されていたフェラーリ

 フェラーリは、Classic Car.jp、CLUB CLASSIC CAR LOVERS、エムズバンテック、はらモータースの4ブースで5車種展示され、古い車種は1950年代、新しいものは1990年代という具合だ。まずは、全フェラーリの中でも屈指の人気を誇る1台から紹介だ。

ディーノ 246 GTS Type L(1970年式)

優雅なスタイリングと、その絶妙なハンドリング性能から人気の高いフェラーリ「ディーノ 246 GTS Type L」。CLUB CLASSIC CAR LOVERSが出展した。1970(昭和45)年式。ディーノの助手席に乗って同乗走行したレポート記事はこちら

厳密には、ディーノはフェラーリとは異なる「ディーノ」ブランドの1台。ただし、ディーノ・ディーノとなってしまってわかりにくいし、製造はフェラーリであることなどからフェラーリの1種として扱われ、その後のV12エンジン以外を搭載した市販フェラーリの始祖(ディーノはV6)といわれる。

750 モンツァ(1955年式)

1955(昭和30)年のフェラーリのレーシングマシン「750 モンツァ」。エンジンは4気筒なので排気量は3L。フェラーリのレーシングカーというと、V12エンジンのみというイメージがあるかも知れないが、必ずしもそういうわけではない。

独特の曲線が往年のレーシングマシンらしさを感じさせる。なお、出展したのはClassic Car.jpだ。

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最後は70~90年代のフェラーリ!

「308」と「412」

308 Gr.4 Argento(1977年式)

エムズバンテックが出展していたのが、2台のフェラーリ「308」。このグレーの方は1977(昭和52)年式のもので、「308 Gr.4 Argento」。80年代後半から90年代前半にかけてWRC世界ラリー選手権で無敵の6連覇を達成したランチアをスポンサードしたことで知られる「マルティニ」のカラーリングが施されている。Gr.4とは当時のWRCのカテゴリーのひとつで、4連フォグランプはラリー仕様である証。

308 Gr.4 Bianco(1985年式)

「308」ベースの「308 Gr.4 Bianco」のリアビュー。同じマルティニカラーのラリー仕様だが、違いはボディーカラーがホワイトであること。なお「308」はV8エンジン搭載のMR車であることから、「ディーノ」の系列となる。75年から85年まで生産された。

412 スパイダー(1990年式)

はらモータースが出展したのが、1990年式のフェラーリ「412 スパイダー」。フェラーリというとスーパーカーのイメージが強いが、実は4人乗り(2+2座席)のラグジュアリーカーも需要があることから常にラインナップしており、「412」は85年から90年にかけて販売された。スパイダーとは、オープントップモデルのこと。

後方から見ると、ゴージャスな雰囲気でゆったりとクルージングする雰囲気のクルマであることが感じられる。誰もが速さとカッコよさを感じるスタイリングと、時速300kmオーバーのスーパーカーだけがフェラーリではないという証拠の1台。

 イタリア車編その2は、アルファロメオ、フィアット、マセラティ、ランチアなどを紹介する。

2017年8月10日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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